幼い頃から、僕は石が好きだった。
まあ小さな子供はたいてい石ころが好きなものだけど、僕は成長して大人になってからもずっと好きなままである。
そして、これまた特に珍しい話ではない。
経済的に高い価値のある宝石や、スピリチュアルな意味づけをされているパワーストーン、優雅な建材として重宝される御影石や大理石、それに城郭の石垣やピラミッドなどまで。
そんなあれやこれやを引き合いに出すまでもなく、人間はそもそも石が大好きなのだ。
きっと石を使って道具をつくったり、珍しい石や鉱物を貨幣と見なしたりしてきた、太古人類から受け継ぐDNAが疼くのだと思うけど、そんな話をはじめるときりがなくて、いつまでも本題に入れないからやめておこう。