ここ1ヶ月、岸田政権を最も動揺させているのが、首相最側近にして“陰の総理”とも言われる木原誠二官房副長官をめぐる報道だ。
木原氏は「週刊文春」で妻の元夫の不審死についての疑惑を報じられて以降、約1ヶ月にわたり、記者が接触できない首相官邸の裏口からの出入りを続けている。日々慣例として行われてきた番記者による取材も「家族のケアが必要」という理由で応じていない。
首相の外遊にも同行せず、松野博一官房長官が不在時の定例会見の代行もしない木原氏には、「副長官としての責務を果たしていない」と党内外から批判が噴出。こうした声を気にしてか、8月7日には突然、この1ヶ月間応じていなかった番記者からの取材対応を再開した。
全国紙政治部記者が明かす。
「午後6時半ごろ、いきなり『6時40分から取材に応じる』と幹事社を通じて連絡があり、各社の記者はあわてて官邸のエントランスに集まりました。
そこに現れた木原氏は何事もなかったかのように、いつもの上から目線で開口一番、『なんか、ある?』と言い放ちました。1ヶ月、取材に応じなかったことの釈明や謝罪はなし。突然の連絡だったので、木原氏とは初対面の記者も多数いて、一連の報道についての質問は出ませんでした」