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《メンタルヘルスのサポートにも対応》Apple Watchに新機能が続々追加。「watchOS 10」を試してわかった3つの注目ポイント

集英社オンライン / 2023年9月6日 16時1分

Appleが日本時間2023年9月13日にスペシャルイベントを開催することを発表した。新iPhoneの登場が期待されるが、Apple Watchについても、新モデルに関するウワサが少しずつ出始めている。そして今秋には、Apple Watchの新OS「watchOS 10」が正式リリース。watchOS 10の登場によりApple Watchの体験がどう変わるのか。パブリックベータをもとに、その詳細を解説しよう。

watchOS 10のパブリックベータを楽しむ方法

いよいよ秋に正式リリースを迎える「watchOS 10」。パブリックベータから、その体験をレビューする

Apple Watchは、Appleが独自開発する「watchOS」という基幹ソフトウェアをベースに動作し、優れたユーザー体験を提供しています。



今秋リリース予定の次期バージョン「watchOS 10」に関して、Appleは「マイルストーンとなるアップデート」と位置付けており、さらに洗練されたデバイスへと大きく進化を遂げます。そして、その新機能を正式リリース前にひと足に先に利用できるのが、Appleが公開しているパブリックベータ版OSです。

パブリックベータをインストールするには「Apple Beta Software Program」に参加しよう

パブリックベータをApple Watchにインストールするには、まずは「Apple Beta Software Program」に参加しましょう。当プログラムは、次期OSを一般ユーザに試用してもらい、そのフィードバックからソフトウェアの完成度をさらに高めるために実施されています。

パブリックベータは誰でも無料で利用可能ですが、あくまで開発途中のベータ版であるため、バグや不具合が含まれている可能性があります。最悪の場合、Apple Watchが動かなくなることも有り得るので、バックアップの取得はもちろん、試用の判断は慎重に行いましょう。もし可能であれば、普段メインで使っていないサブ機のApple WatchとiPhoneで試すことをおすすめします。

watchOS 10に新しく追加される文字盤「スヌーピー」。ウッドストックとスヌーピーが軽快に動き回る

watchOS 10は、デバイスの仕様に応じて使える機能は若干異なるものの、Apple Watch Series 4以上のナンバリングモデルのほか、Apple Watch SE(第1〜2世代)とApple Watch Ultraに対応します。

またwatchOS 10を利用するには、iOS 17をインストールしたiPhoneとApple Watchをペアリングする必要があります。そのため、まずはお手持ちのiPhoneにiOS 17のパブリックベータをインストールしましょう。なお、iOS 17はiPhone XS/XR以降のモデルに対応しています。

なお、パブリックベータではスクリーンキャプチャ等の公開が禁止されていますが、本稿では特別に取材の許可を得たうえで掲載しています。

「ウィジェット」でアプリの情報に即アクセス

watchOS 10を試した筆者は、主に3つの新機能に注目しました。

1つ目は、「ウィジェット」が使えるようになることです。

ウィジェットは、ニュースや天気、ヘルスケアデータなど、ユーザーが知りたい情報に素早くアクセスするための“ショートカット”的な機能。AppleデバイスではすでにiPhone、iPad、Macが対応してきましたが、watchOS 10からはApple Watchでも同機能が使えるようになります。

アプリの情報に素早くアクセスできる「ウィジェット」がwatchOSに初登場

使い方も簡単で、Apple Watchの画面に文字盤を表示している状態で、Digital Crownを回すだけ。すると、画面下側からウィジェットが1枚ずつ順番にめくられるように表示されます。

ウィジェットをタップすると該当のアプリが起動する仕組みになっていますが、「天気」や「アクティビティ」のウィジェットでは、そのまま簡単なデータをチェックすることも可能です。

また、ウィジェットには最大7件の「お気に入り」を配置することができ、その順番も自由に並べ替えできます。さらにApple Watchのウィジェットは、朝起きたときには「天気」、予定の日時が近付くと「カレンダー」といった具合に、関連性の高いウィジェットをトップに表示する「スマートスタック」機能にも対応。より賢く、スピーディに必要なデータにアクセスできるのです。

ウィジェットを長押し。任意のウィジェットを追加や入れ替えしながら表示をカスタマイズできる

watchOSには、文字盤の画面上にアプリ情報やショートカットを配置する「コンプリケーション」機能も従来から用意されています。設定できるコンプリケーションの数は文字盤デザインによって変わりますが、ウィジェットが併用できるようになれば、今後はよりシンプルな文字盤を選べるようになるなど、その選択肢がさらに広がるかもしれません。

Apple Watchがユーザーのメンタルをケアしてくれる

2つ目は、「マインドフルネス」アプリについてです。

従来「マインドフルネス」アプリでは、「リフレクト」と「呼吸」の2種類のセッションが用意されていましたが、watchOS 10では「心の状態」をセルフチェックする機能が加わります。

watchOS 10の「マインドフルネス」アプリを開くと、「心の状態」というメニューが新設されていることがわかります。本機能では、一時的な感情や日々の気分を、短い「ひとこと」をタグ付けしながら記録することが可能です。

「マインドフルネス」アプリに追加される「心の状態」の記録

また「心の状態」機能は、iOS 17の「ヘルスケア」アプリにも追加されます。Apple WatchまたはiPhoneで記録した心の状態が「ヘルスケア」アプリにまとめられ、グラフによって時間軸での変化やエクササイズ、睡眠との関連性を見ることができます。記録を重ねていくことで、日々のなかで自身が安心または心配に感じていることの原因や、心が変化するタイミングをより深く知るきっかけになるでしょう。

日本に限らず、欧米でもまだメンタルヘルスについて専門家や医療機関に相談できる機会は限られているといいます。デジタルデバイスを活用して心や感情の状態にいつも気を配ることができれば、Apple Watchが多くのユーザーに安心感をもたらしてくれそうです。

「心の状態」で記録したデータはiPhoneの「ヘルスケア」アプリから振り返ることができる

サイクリングやウォーキングのサポート機能が充実

3つ目は、毎日のアクティビティに役立つ新機能です。

Apple Watchは健康増進・体力強化のためのワークアウトだけでなく、ウォーキングなど趣味として気軽に体を動かしたい場面にも最適なスマートウォッチです。watchOS 10の「ワークアウト」アプリには、自転車を楽しむサイクリストの方々に役立つ機能が加わります。

Apple Watchを装着した状態で特定のワークアウトを始めると、モーションを自動検知したApple Watchがワークアウトの記録開始を促してくれます。自動検知機能は以前からサイクリングに対応していますが、watchOS 10およびiOS 17以降では、iPhone上に自動で「ライブアクティビティ」として表示されるようになります。

ライブアクティビティでは、iPhoneのディスプレイ全体にワークアウトの測定値がリアルタイムに表示されるので、走りながら確認しやすくなります。サイクリストの方々は、この機会にiPhoneに対応するホルダーを用意しておくとよいでしょう。

自転車に乗ってしばらく移動すると、Apple Watchがワークアウトを自動検知。記録を付けるように促してくれる

iPhoneにサイクリングのライブアクティビティが表示される

さらにwatchOS 10では、Apple WatchとBluetooth接続に対応するケイデンススピードセンサーの自動接続が可能に。サイクリング中にもケイデンス(1分間のペダルの回転数)、スピード、パワーなどリアルタイムに変化する数値を確認できるようになります。

iPhoneにサイクリングのライブアクティビティが表示される

また、ウォーキングやハイキングを楽しむ際に役立つ「コンパス」アプリでは、歩いてきた道のりを画面上に立体表示できるようになりました。ウェイポイント(地点情報)の記録は、最後にモバイル通信の電波が届いた場所の推定にも対応。万一の際、緊急電話を発信できる場所まで引き返したいときにも便利に活用できます。

「コンパス」アプリは道のりの立体表示に対応する

「マップ」アプリでは、現在地や指定した場所からの徒歩半径距離を表示できるようになります。これから向かう場所までのおおよその距離感を把握できるので、筆者は近所のジョギングルートを決める際に役立てています。

「マップ」アプリでは現在地から周辺まで徒歩で移動する際にかかる時間、距離を大まかに表示してくれる

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本稿で取り上げた新機能以外にも、標準アプリの再設計や「NameDrop」機能の追加など、watchOS 10には細かなアップデートが多く搭載されています。これらの新機能により、Apple Watchはさらにスマートで使いやすいデバイスへと進化を遂げるでしょう。

Appleによる最先端の技術をもっとも身近に、なおかつ健康の維持増進にも役立てながら体験できるデバイスとして、Apple Watchは今後より多くの方に注目されていくはずです。9月13日(日本時間)のスペシャルイベントではApple Watchの最新モデルが発表されるのかどうかも含め、引き続きAppleの動向から目が離せません。


文・写真/山本敦

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