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《観劇レポ》歌あり、ダンスあり、“実験あり”の超エンタメショー『Dr.STONE』舞台は大人も子どもも科学の楽しさを五感で味わえる!

集英社オンライン / 2023年9月8日 10時1分

科学ファンタジー演劇「『Dr.STONE』THE STAGE~SCIENCE WORLD~」の公演が、2023 年9月2日(土)に品川プリンスホテル ステラボールにて開幕した。「親子で楽しめる演劇」をコンセプトに作られたこの舞台の、見どころと感動をお届けする。(トップ画像:©︎米スタジオ・Boichi/集英社・ネルケプランニング)

“黄金コンビ”による最強科学SF漫画を舞台化

「『Dr.STONE』THE STAGE~SCIENCE WORLD~」について話す前に、まずは『Dr.STONE』という漫画作品の魅力について簡単に触れておこう。

『Dr.STONE』は、「週刊少年ジャンプ」2017年14号から2022年14号まで連載された、少年漫画のど真ん中をいく科学SF作品だ。



舞台となるのは、突如人類が石化した世界。そこから約3700年を経て目覚めた石神千空(いしがみ・せんくう)は、持ち前の科学の知識と合理性を活かして、原始に回帰したストーンワールドで人類と文明の復活を目指す……というのが大まかなあらすじである。

「週刊少年ジャンプ」の発売日(毎週月曜日)を拠り所とし、なんとか1週間を生きている筆者にとって、『Dr.STONE』はジャンプの忘れられない名作の1つ。原作は、言わずと知れたアメフト漫画の金字塔『アイシールド21』や、現在ドラマが大好評放送中である『トリリオンゲーム』(小学館)の稲垣理一郎先生。そして作画は、『ORIGIN』(講談社)、『サンケンロック』(少年画報社)などで知られるBoichi先生だ。

『Dr.STONE』の連載開始が告知されたとき、「黄金コンビじゃん…」と思ったのが記憶に新しい。すでに連載終了している今、筆者はいわゆる“ロス”状態で、まだまだ寂しさを引きずっている。

『Dr.STONE』は、『アイシールド21』や『トリリオンゲーム』と同じく、出し惜しみなくハイスピードで展開していくストーリーが大きな魅力。また、主人公・千空の幼馴染である大木大樹(おおき・たいじゅ)、小川杠(おがわ・ゆずりは)、霊長類最強の高校生と呼ばれていた男・獅子王司(ししおう・つかさ)、石化後の未来の世界で生きていた人類、コハク、クロム、スイカなど、個性豊かな“主人公級”のキャラクターたちが多数登場する点も、多くのファンから愛される理由だろう。

©︎米スタジオ・Boichi/集英社・ネルケプランニング

舞台でしか味わえないパワーが全開

さて、そろそろ舞台の話に移ろう。本作は「科学ファンタジー演劇」と銘打つだけあって、歌あり、ダンスあり、そして“実験あり”の超エンタメショーだった。

まずは、原作ファンの方々も安心してほしい。数々の名シーンを、俳優陣が生き生きと再現してくれるからだ。リアルな人間が演じる舞台だからこそ、あたかも自分がストーンワールドの住人になったかのように錯覚させられた。同時に、ストーリーラインをしっかり見せてくれるので、原作未読の方でも楽しめる舞台になっている。

筆者は、冒頭の大木大樹(演:岩城直弥)が石化から覚醒するシーンで一気に舞台の世界に引き込まれた。大樹のパワフルさ、豪快さ、そして優しさがほとばしっていたからだ。

注目のシーンはいくつもあるが、胸に響く歌やアクションは特に素晴らしかった。千空(演:木津つばさ)や小川杠(演:西葉瑞希)を筆頭に、演者の歌声はダイナミックかつ、心にしみる繊細さを持っている。

また、獅子王司(演:宇野結也)がライオンやコハク(演:永利優妃)と戦いを繰り広げるシーンは、その結末を知っていてもハラハラさせられた。

そして、あさぎりゲン(演:大隈勇太)の不気味な存在感からも目が離せない。元々つかみどころのないキャラクターだが、とあるシーンでぬるりと現れる奇妙さに、舞台の雰囲気がグッと引き締められる(元々大好きなキャラクターだったが、この舞台のおかげでより一層好きになってしまった)。

親子で楽しめる実験ショーが素晴らしい!

実は、この舞台には原作にはない要素がある。そのひとつが、ドクタロー(演:石田隼)の存在だ。

ドクタローは舞台の狂言回しのような役割で、ストーリーには直接絡まないが、観客を巻き込んだ科学実験ショーを要所要所で見せてくれる。

おっちょこちょいで明るいドクタローがいるおかげで、緊迫するシーンが中和されるため、小さな子どもも最後まで楽しめるだろう。彼の口癖「ビバ・サイエンス!」は、会場の一体感を高める掛け声にもなるので、ぜひ覚えておいてほしい。

そして、この科学実験ショーがとても素晴らしかった。ストーリーの合間にはさむように行われるのだが、『Dr.STONE』の魅力であるスピード感を損なうことはなく、むしろ見せ場のひとつとなっている。

千空が繰り出す“科学”は、ストーリー上ビッグスケールになることが多い。だから、読者(観劇者)が真似をするのは難しいこともある。しかしドクタローは、それを身近なスケールに落とし込み、目の前で実験しながら見せてくれるのだ(しかもエンタメ要素たっぷりに)。ドクタローの実験は、子どもの心を科学の世界へ、グッと引き寄せるに違いない。

名作漫画を主軸に、学ぶことの楽しさを教えてくれる「『Dr.STONE』THE STAGE~SCIENCE WORLD~」。夏休みの延長戦の気持ちで、ぜひ子どもと一緒に観劇いただきたい。ビバ・サイエンス!

取材・文/鳥山徳斗

公演情報


「Dr.STONE」THE STAGE~SCIENCE WORLD~

【公演期間・劇場】
東京:2023 年 9 月 2 日(土)~9 月 10 日(日) 品川プリンスホテル ステラボール
兵庫:2023 年 9 月 15 日(金)~9 月 18 日(月・祝) AiiA 2.5 Theater Kobe

【原作】稲垣理一郎・Boichi 「Dr.STONE」(集英社 ジャンプ コミックス刊)

【脚本・作詞】浅井さやか(One on One)

【演出】伊藤マサミ(進戯団 夢命クラシックス)

【主題歌】40mP

【科学監修・指導】市岡元気(GENKI LABO)

【キャスト】
千空:木津つばさ

大木大樹:岩城直弥
小川 杠:西葉瑞希

コハク:永利優妃
クロム:田村升吾

金狼:長塚拓海
銀狼:田口 司
スイカ:石田結彩(W キャスト)
スイカ:三浦あかり(W キャスト)

あさぎりゲン:大隅勇太

獅子王 司:宇野結也

ドクタロー:石田 隼

サイエンスボーイズ&ガールズ:宮本親臣 阿比留大樹 渡邊彩乃 青山瑠里

【主催】ネルケプランニング

【チケット料金】大人 7,000 円 子供 3,500 円(全席指定/税込)
【チケット一般発売日】2023 年 7 月 29 日(土)10:00

【公演に関するお問い合わせ】
ネルケプランニング https://www.nelke.co.jp/about/contact1.php

【公式サイト】https://drstone-stage.com/
【公式Twitter】@DrSTONE_stage (公式ハッシュタグ:#ドクステ、#ビバ再演ス)

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