そんなに長く芸能活動をやっているとは普段は思っていないんですよね。でも振り返ってみると、いろいろな思い出とか、やってきたことがたくさんあるから、後藤真希の歴史ってそれだけあるんだなとは感じますけど、芸能界に長くいるという感覚はないんです。
モーニング娘。に合格して初めての仕事、「LOVEマシーン」のジャケット撮影のことを思い出すと「そんなに前だっけ?」って思っちゃいますね。
――そんなに前とは思えないですよね。それはファンのみなさんも同じ感覚だと思います。
ですよね! ファンのみなさんも、本当に20年前と何も変わっていないですし。デビューした13歳の時には、こんなことになるとはまったく考えてなかったです。
――そりゃあもちろん、30代になった時のことなんて考えてないですよね。
30代になっても芸能界にいるなんて、思ってもいなかったです。
――30代になって、当時と一番変わっている部分はどこですか?
ライブでもなんでも、自分の意見を言えるようになりましたし、それを聞いてくれて、実現してくれるスタッフさんたちが周りにいることですかね。モーニング娘。の活動をしているときは、先輩たちもいっぱいいるし、自分の意見も言えなかったんです。インタビューでも、自分のことを語った記憶ってあまりないんですよね。
なのでモーニング娘。の活動をしているときは、スタッフのみなさんが考えてくれて、決めてくれたことを、アイドルとして全力でやっていました。
――なるほど、確かに現在はいわゆるアイドル活動とは違いますもんね。
モーニング娘。のライブは、つんく♂さんが考えてくださったことを表現しているという感じでしたから、いま考えると、ミュージカルを演じているようなそんな感覚でしたね。MCの台本も決まっていましたし、パフォーマンスも決められていた。もちろん、曲の中で自由にできるところは好きにやってましたけどね(笑)。
お客さんを見て、コミュニケーションを取ったり、そういうのが大好きだったんで。