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アクションシーンが壮絶すぎて救急車出動のハプニングも!? チ・チャンウク×ウィ・ハジュン×イム・セミら俳優が語るクライムドラマ『最悪の悪』の実はコメディな撮影現場

集英社オンライン / 2023年9月30日 18時1分

ディズニー公式動画配信サービス「Disney+(ディズニープラス)」のスターで9月27日より独占配信開始された韓国ドラマ『最悪の悪』のキャストが揃って来日。タイトなスケジュールをぬって行われた貴重なインタビューをお届けする。

1990年代を舞台にした話題の韓国ドラマ

『最悪の悪』は、1990年代の韓国・江南を舞台に、日本・中国の麻薬密売トライアングルの捜査を行う刑事と犯罪組織の熾烈な攻防戦、そこにかかわる濃密な人間模様を描いたアクションクライムドラマだ。

チ・チャンウクが演じる刑事のパク・ジュンモ

1995年、韓国から日本へ流れる麻薬密売組織を解体するため、韓国と日本の合同捜査本部が江南に設置された。田舎町の刑事パク・ジュンモ(チ・チャンウク)は、昇進を狙って新興の犯罪組織の麻薬カルテルに潜入捜査する。


ウィ・ハジュンが演じる犯罪組織 “江南連合” のリーダー、チョン・ギチョル

ジュンモは、犯罪組織 “江南連合”のリーダーで元DJのチョン・ギチョル(ウィ・ハジュン)に近づくことに成功する。しかし、ジュンモの妻で麻薬保安官のユ・ウィジョン(イム・セミ)とギチョルの間に、思いも寄らない関わりがあったことが判明する。

イム・セミが演じるのは、ジュンモの妻で麻薬保安官のユ・ウィジョン

骨太のアクションシーンをたっぷり盛り込みながら描かれる、スリリングなクライムサスペンスと、複雑な感情が絡み合う人間ドラマは見応えあり。90年代の衣装や当時のカルチャー、江南の街を再現したセットなど、ビジュアル面も大きな見どころだ。

警察官パク・ジュンモを演じるのは、日本や中国でも絶大な人気を誇るチ・チャンウク。ドラマ『ヒーラー〜最高の恋人〜』(2014)や『あやしいパートナー〜Destiny Lovers〜』(2017)ほか、これまではラブコメなどのイメージが強かったが、本作では笑顔を極力封印し、ハードなアクションにも挑戦。新たな境地に挑んでいる。

対するチョン・ギチョル役は、『イカゲーム』(2021)、『シスターズ』(2022)などで人気のウィ・ハジュン。DJから犯罪組織のリーダーに上り詰め、カリスマ性を発揮していくギチョルは危険な魅力に満ちていて、ウィ・ハジュンの個性が発揮されている。正反対のふたりの関係を複雑にするユ・ウィジョンを演じるのが『ショッピング王ルイ』(2016)や『女神降臨』(2020)などのイム・セミだ。

キレのある迫力のアクションシーン

左からウィ・ハジュン演じるチョン・ギチョル、チ・チャンウク演じるパク・ジュンモ

9月20日には、配信開始を直前に控えてチ・チャンウク、ウィ・ハジュン、イム・セミが来日し、超タイトなスケジュールの中でインタビューを敢行。撮影秘話から憧れのハリウッドスターまで、和気あいあいとした雰囲気で語ってくれた。

──ドラマではたっぷりとキレのあるアクションを見せてくれます。事前の準備など、どのようにして取り組んだのでしょうか。また、理想とするアクションスターがいたら教えてください。

ウィ・ハジュン 身体的にあらかじめ準備したことは特にありませんでした。僕が演じたギチョルという人物のアクションに関しては、簡潔で、素早いアクションをしたいと思ったので、ボクシングをベースにしています。その時々の状況に合わせて、とても壮絶な、あるいはギチョルの感情を表現できるようなアクションを心がけていました。

アクションスターに関しては、ブルース・リーとジェット・リーが昔から大好きです。子供のころは、友達が漫画を読んだりおもちゃで遊んでいるときに、僕は彼らを真似してアクションをして遊んだりしていたぐらい(笑)。

チ・チャンウク 僕もアクションのために、特に何かを準備したということはなかったですね。それよりも、とにかくその人物がどんなことを思っているのか、内面を深く掘り下げて考えるようにしていました。

アクションに関しては、現場でアクション監督と絶えず多くのことを話していました。ジュンモならではの感情やアクションを最大限見せられるよう、動きを考えたり、息を合わせて作り上げていきました。

憧れていたアクションスターはいません。実は、僕はアクションがあまり好きではなくて(笑)。特に見てきたジャンルではないんですよね。あ、でも、最近見た『サンクチュアリ -聖域-』(2023)の“(日本語で)相撲力士”はすごかったですね! 相撲をアクションと呼んでいいのかわかりませんが、本当に面白く拝見しました。

──イム・セミさんはふたりのアクションを間近でご覧になりましたか? また、第3話以降でイム・セミさんもアクションに挑戦するシーンはあるのでしょうか?

イム・セミ

イム・セミ 私の撮影はふたりよりも遅く始まったので、アクションシーンの現場にはよく行っていました。どういう現場になっているのか気になりましたし、何よりも応援するような気持ちで顔を出していましたね。みんながアクションシーンで動きを合わせたりする様子など、本当にすごかったです。

実は私もアクションシーンがちょっとだけあるのですが、ネタバレになってしまうのであまり言えません(笑)。でも、大変重要なシーンだと思いますので、そこを日本のみなさんにもぜひ見守っていただければ、ドラマを楽しんでいただけるのではないかと思います。

シリアスで緊迫感のある作品なのに、現場はコメディ?

チ・チャンウクはラブコメのイメージを封印して新境地となる役柄に挑戦

──チ・チャンウクさんは先ほど人物の内面を深く掘り下げるようにしていたとおっしゃっていましたが、今回のジュンモ役は、これまでには演じたことのないキャラクターですよね。どのような挑戦でしたか?

チ・チャンウク 僕にとっては、すべての作品において毎回が新たなチャレンジになっていると思うのですが、今回のジュンモ役で僕が表現したかったのは “人間らしさ”です。

一般的にドラマの主人公は、職業に対する使命感なり正義感というものが原動力となって突き動かされるケースが多いと思うのですが、ジュンモの場合はそれよりも、もっと人間らしさ、ファンタジーではなくリアルな人間味を表現したかった。ジュンモならこういう状況でこういった選択をするだろうな、というふうに理解しながら作り上げていきました。彼の人間くささみたいなものが、作品から伝わるといいなと思います。

これまでも絶えず自分なりの新しいチャレンジを試みてきましたが、監督や演出の方が考えていることを、いい意味で裏切る表現ができたとき、そこから快感を得ることもあるんですね。特に今回は、新しいものを作り出したいという思いや、刺激を絶えず探しているような作業でした。これまで見せたことのない自分の姿を模索しながら、引き出していた期間だったと思います。

──シリアスで緊迫感のあるシーンが多い作品ですが、現場の雰囲気はどうでしたか?

イム・セミ コメディでした(笑)。今日は誰が一番みんなを笑わせられるのかとか、もっと楽しい雰囲気を作れるのかということを毎日やっていて。本当に現場は楽しかったです! アクションシーンを撮影する前も、笑顔があふれていましたね(笑)。アクションシーンの撮影はとても時間がかかるのですが、あちこちから男性陣の「わははっ!」といった笑い声が聞こえてくるような撮影現場でした。

チ・チャンウク 現場では本当につまらない話を言い合ったり、言葉遊びをしたりダジャレを言ったり、絶えず笑い合っている感じでしたね。作品自体の雰囲気は重い雰囲気で、僕の役も最後まで笑うシーンがひとつもないぐらいでしたが、僕ら俳優たちはモニターの裏で、いつもおしゃべりしたり冗談を言い合ったり、楽しい雰囲気でした。

ウィ・ハジュン そうなんです。本当に楽しい日々でした。ただ、実は僕は撮影中に怪我をしてしまいまして。手や顔、顎などから実際に血が出てしまったこともありましたし、初めて救急車に乗って運ばれる経験もしました。そんな状況でありながらも、『最悪の悪』という作品が大ヒットすることは、はっきり感じることができました。大変だったけどがんばった甲斐があったと思っています。すべてが忘れられないことばかりの、素晴らしい現場でした。

ハリウッド俳優に感じたメソッド演技の極み

チ・チャンウク

──約50年前に創刊した「ロードショー」は、長らく洋画を中心に扱ってきた媒体です。みなさんが好きなハリウッドスターや映画について教えていただけますか?

(通訳さんの質問を聞くと、おーっ! とそれぞれに声をあげながら話し始めた3人。好きなスター、映画がありすぎて、今すぐ決められないよといった感じでしばし盛り上がっていた)

チ・チャンウク 好きな俳優はたくさんいますが、映画だと『ファイト・クラブ』(1999)のブラッド・ピットとエドワード・ノートン、『エターナル・サンシャイン』(2004)のジム・キャリー。本当に素晴らしいです! これについて話しだしたら、明日まで話し続けてしまいますね(笑)。

ウィ・ハジュン

ウィ・ハジュン 僕もハリウッドスターで憧れの人は本当に本当にたくさんいるのですが、誰かひとりあげるならダニエル・デイ=ルイスです。『マイ・レフトフット』(1989)や『父の祈りを』(1993)などを見たときに、これこそがメソッド演技の極みではないかと感じたことを覚えています。こんなふうに演技によって人は変われるものなのだろうかと思ったものです。

好きな作品も本当にたくさんあるんですよね。比較的最近のものでは『マリッジ・ストーリー』(2019)がすばらしかった。アダム・ドライヴァーとスカーレット・ヨハンソンが夫婦を演じているのですが、あまりにも現実的に描かれているからこそ、ほろ苦い余韻の残る作品だなと感じました。

<取材後記>
最後の質問では、なんと時間切れでイム・セミさんの答えを聞くことができず無念! 人気者たちの取材ではしかたないことかもしれませんが……。映画や俳優名が挙がるたびに、残りのふたりは声をあげて相槌を打ったりうなずいたりしている姿に、本当に映画が好きなんだなあと、しみじみと胸が熱くなる思いがしました。

取材・文/今祥枝

『最悪の悪』


1995年、韓国から日本へ流れる麻薬密売組織を解体するため、韓国と日本が合同捜査に乗り出す。田舎町の刑事ジュンモ(チ・チャンウク)は、昇進を狙って新興の犯罪組織に潜入捜査する。まさか自分が、妻のウィジョン(イム・セミ)と犯罪組織のボス、ギチョル(ウィ・ハジュン)の複雑な関係に踏み込むことになろうとは考えてもいなかった。逃れられない運命の輪に巻き込まれ、ジュンモの不安は募る。ミッションが完了すれば、彼らは元の生活に戻れるのだろうか? このゲームで最後に笑うのは誰なのか、最悪の悪は誰なのか? 監督を務めるのは『傷だらけのふたり』のハン・ドンウク、脚本はチャン・ミンソク。

ディズニープラス スターにて独占配信中
(全12話/初回一挙3話、4話以降は毎週水曜2話ずつ配信、最終週は3話一挙配信)
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