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朝は「しじみ」夜は「豆腐」のみそ汁で10歳若返り! 日曜夜に食べると月曜朝の突然死を防ぐ食品とは? 血流改善は食事でできる

集英社オンライン / 2023年10月22日 12時1分

全身に酸素と栄養を届ける血流のめぐりが悪いとさまざまな不調を引き起こす可能性があるという。心と体を回復させ、血流がよくめぐる食事方法について、富永喜代医師の『血流がすべて 血流コントロールの名医が教える わずか1分でできる「すごい血流改善法」』(アスコム)より一部抜粋、再構成してお届けする。

毎日朝ごはんを食べる子ほど成績がいい

血流のいい人になりたいのなら、朝ごはんは必ず食べてください。必ず、です。理由は2つあります。
ひとつ目は、「体全体の血流をよくする」ためです。
私たちの体温は日内変動と言って、夜21時過ぎから低下しはじめます。これは体や脳を休息させるため。熊の冬眠の日常版ですね。ですから、寝起きがボーッとするのは当然のこと。朝は体温が下がったままで、手足の血流も落ち、1日でもっとも体温が低い時間帯なんです。


朝ごはんは血流を上げるスイッチ。体に1日のはじまりを告げ、睡眠中に下がってしまった体温を上げてくれます。

2つ目の理由は、「脳の血流をよくする」ためです。
脳の神経細胞はグルコース(ブドウ糖の一種)しかエネルギー源にできない、ある意味、わがままな細胞。しかも、眠っている間も脳は栄養を求め、肝臓に貯蔵しているグルコースを消費し続けています。

そもそも私たちが1日3食、年がら年中食べなければならない体になっているのも、脳が大食漢だからです。脳は1時間に5gのグルコースを消費するにもかかわらず、肝臓が貯蔵できるグルコースの量は70~100gしかありません。

寝起きの体は基本的にグルコース不足。朝ごはんで炭水化物をしっかりととって、糖質を補給してあげることが重要です。どんな明晰な頭脳の持ち主でも、グルコース不足では考えがまとまりません。

実際、国立教育政策研究所が子どもたちを対象にまとめた学力調査では、「毎日朝食を食べる子どもほど、ペーパーテストの得点が高い傾向にある」という結果も出ています。
毎朝、しっかりと朝ごはんを食べて血中のグルコース濃度を上昇させること。それがスイッチになり、全身の筋肉が動き出し、脳も覚醒する。これがいい1日をスタートさせるために欠かせない食習慣なんです。

「鮭と牛乳」でアミノ酸をとろう!

なぜ、私たちは毎日、お腹が減って、食事をするのでしょうか?
健康な人にとって空腹は大きなストレスで、落ち着かず物事が手につかなくなったり、不機嫌になったり……。できるだけ早く解決したいと駆り立てられて、食べ物のことばかり考えるような状態になってしまいます。
それが食事を済ませ、お腹が満たされると一変。心も満たされたように感じます。あまりにも日常的すぎて深く考える機会の少ない食事ですが、じつは心と体の健康に大きな影響を与えているんです。

実際に、食欲がなくなり、思うように食べられなくなってしまうと、その人は一気に健康な生活を送れなくなってしまいますよね。

人間の細胞の寿命は短いもので2、3日。爪が伸びたら切るように、古くなった細胞は体の外に排出され、代わりに新しい細胞が生まれてきます。
1日24時間休むことなく働いている心臓も、細胞レベルで見れば少しずつ入れ替わっています。

こうした細胞の新旧交代の仕組みを支えているのが、タンパク質。家庭科の時間に習った3大栄養素、糖質、タンパク質、脂質のうち、もっとも重要なのがタンパク質なんです。

というのも、人間の体の約20%はタンパク質(体重60kgの人なら12kg)で占められているから。このタンパク質のうち、体重60kgの人なら1日60gが新しい細胞をつくるために使われています。

つまり、私たちは細胞を元気に保っため、毎日の食事でせっせとタンパク質を補給しているわけですね。これが不足してくると、体力、筋力、免疫力が落ちてきて、血管も弱くなってしまうんです。
これは裏を返せば、食事の質を上げれば心身ともに元気になり、血管も強くなって血流もよくなること。
そのために心がけたいのが、アミノ酸バランスのとれた食事です。

ごはん、みそ汁、おかず1品の「一汁三菜」がおすすめ!

少し専門的な話になりますが、タンパク質は20種類のアミノ酸がつながってできています。

そのうち9種類は自分の体の中で十分な量を作れず、私たちは食べ物からとるしかありません。
この9種類(バリン、ロイシン、イソロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、トリプトファン、ヒスチジン)は「必須アミノ酸」と呼ばれ、食習慣を考えるうえで特に重要な栄養素です。

たとえば、タンパク質の多いものを食べるなら、この必須アミノ酸が含まれた食材をとるのが効率的
というのも、タンパク質の多いメニューは必然的にカロリーも高くなってしまうので、食べすぎると肥満の原因となってしまうからです。

太った体は血流にとつてマイナスとなる点が多く、食習慣としては必須アミノ酸をとりながら、カロリーは抑えるというのが健康的な食べ方の基本なんです。

じつは長い間、積み重ねられてきた食習慣には、この基本が自然と織り込まれています。西洋のパンと肉、中東の小麦と豆、中南米のトウモロコシと肉などなど。各地域の主食と主菜の組み合わせは、炭水化物とタンパク質、必須アミノ酸がうまく含まれる組み合わせになっているんです。まさに人類の知恵ですね。

では、日本ではどうかというと、昔ながらの和食を食べていればバッチリです。ごはんとみそ汁におかずを1品。米だけでは足りないタンパク質をみそ(大豆)が補い、しかも、必須アミノ酸も豊富に合まれています。

おかず選びには、「これさえ食べていれば必須アミノ酸量が十分にとれますよ」という食材の指標となっているアミノ酸スコアという数字を参考にしましょう。これが満点の100なのは、鮭と牛乳。これなら朝食にも気軽に取り入れられますよね。
そら豆などの豆類も必須アミノ酸が豊富です。主菜にうまく盛り込んでいきましょう。

朝は「しじみ」夜は「豆腐」のみそ汁で10歳若返る!

1日の食習慣の中にかならず盛り込んでほしいのが、みそ汁です。
みそは大豆由来の良質なタンパク質を筆頭に、糖質や脂質の3大栄養素だけでなく、ビタミンB群やビタミンE、カリウム、カルシウム、マグシウム、鉄、亜鉛などのミネラル、食物繊維などを含む食材の優等生。しかも、発酵しているので、タンパク質や糖質などの栄養素が吸収しやすいアミノ酸やブドウ糖に分解されているのもありがたい点です。

具材に関してはお好み次第なのですが、血流にスポットを当てて、2種類のみそ汁をおすすめしたいと思います。

まずはしじみのみそ汁。肝臓を助ける力のあるオルニチンを含むしじみは二日酔いに効くことで有名ですが、ビタミンB2も豊富で造血作用のある食材です。そして、ビタミンB2は水溶性なのでみそ汁にしてとると吸収効率が高く、貧血を防いで血液が酸素を運ぶ運搬力も向上させてくれます。

また、しじみは冷凍ができますから、調理の際も便利ですね。食べるのは「朝」がいいでしょう。しじみの造血作用によって血流がよくなり、動き出した筋肉へ栄養と酸素をしっかりと運び込んでくれます。

続いては豆腐のみそ汁。これは1日の終わり、「夕食」のお供にしてください。
なぜなら、豆腐に合まれるトリプトファンというアミノ酸は、セロトニンをつくるために欠かせないものだから。豆腐を食べると脳内のセロトニン量が増えて、沈静化作用が大きく期待できます。
精神的な疲れを感じた日、落ち込んだ日の締めくくりに温かい豆腐のみそ汁を飲んで、ほっとする。精神的なストレスは活性酸素を活性化させ、細胞の老化を早めます。「若々しさを保つ」という意味でも、疲れた夜は豆腐のみそ汁です。

ちなみに、高血圧の人はみそ汁をひかえるようにしがちですが、日本高血圧学会総会においてみそ汁の摂取頻度と血圧の間に関係性は認められないこと、また1日1杯程度のみそ汁のある食生活が、「血管年齢を10歳程度改善する」傾向があることが発表されています。
安心してみそ汁習慣を続けてくださいね。

日曜の夜に「納豆+ネギ」を食べて月曜朝の突然死を防ぐ!

脳梗塞や心筋梗塞、深部静脈血栓症など、「詰まる系」の病気の原因となる血栓。こうした血栓症を予防するとされる食べ物があります。
それは納豆。納豆のネバネバの中に含まれるナットウキナーゼという酵素には、血栓を溶かす強力な溶解作用があります
ではいつ納豆を食べれば効果的なのか。
それは、「日曜日の夜」です。

なぜかというと、ナットウキナーゼの血栓を溶かす効果は、数時間続くからです。もっとも血栓ができやすい時間帯から逆算してとればその時間に効果を発揮させることができるんです。

私たちの体に血栓ができやすいのは夜、寝ている間です。特に明け方にできやすいことがわかっています。
これは、寝ている間に体を動かさないからです。筋肉ポンプが使われないので血流が落ち、細い血管を流れる血液が滞る。そこに血栓ができて、朝、目覚めたときに血管を通って、肺や心臓、脳などにたどり着き、重要な臓器の血管が詰まってしまう。

これが血栓症の仕組みで、統計的に見ても、心筋梗塞や脳梗塞の発症は、世界中で「月曜日の朝」に多いことがわかっています。これは「明日は会社で仕事か……」など、休日の終わるストレスを感じて、交感神経が刺激され、末梢血管をキュッと締めているからだと考えられています。
ふだんよりも狭く収縮した末梢血管で寝ている間につくられた血栓が、気温の低い明け方にいきなり寝床から起き出すという動作も合わさって、詰まりの原因になる。そして、梗塞が起きてしまう、ということなのです。

だから、納豆は日曜の夜に量は1回、1パックで十分です。加熱をしてしまうとナットウキナーゼが死んでしまうので、焼いたりせずに生で食べること。できればネギを加えたいところです。なぜなら、ネギに合まれる成分には、血小板がかたまるのを防ぐ働きがあるから。
「納豆+ネギ」を日曜日の夜に食べると、週のはじめに血流がよい状態に保たれてすごくいいんです。

『血流がすべて 血流コントロールの名医が教える わずか1分でできる「すごい血流改善法」』(アスコム)

富永 喜代

2023/7/27

1,540円(税込)

単行本(ソフトカバー) : ‎ 208ページ

ISBN:

4776212951

心筋梗塞や脳梗塞、糖尿病… こわい病気の引き金はいつも、「血流」が引いています。
これまで麻酔科医として、2万人以上の手術に立ち会ってきた中で、そのことをとても実感してきました。痛みや衝撃など、手外からの攻撃から体を守る上で、血流はとても大きな役目を果たしているのです。体にとっての「毒」ができたらそれを洗い流し、全身の細胞にたっぷりと栄養を行き渡らせる。そうすれば、心も体もどんどん健康になっていきます。
たっぷりの血流をめぐらせられれば、あなたに病気は寄りつきません。
この本には、そんな血流の大切さをわかりやすく解説するだけでなく、「具体的な解決策」をたくさん盛り込みました。
実際に1分で血液量が増え、血のめぐる速度も1.5倍になることが実証された「1分間血流アップ体操」や、普段の入浴のコツ、血流によい姿勢、食事、心の整え方など、
すべて自力で、手軽にできるものばかりです。いつも他の人を優先してがんばりすぎてしまうあなた。そんなあなたにこそ、この本を読んでほしいと思っています。
あなたの健康寿命を守るのは、他でもない、あなたです。さあ、はじめましょう。

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