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62歳になった石橋貴明が老体にムチ打ちながらも野球の楽しさを伝えたい深い理由「もう俺は金属バット10打席も振れないんだから」

集英社オンライン / 2023年10月29日 10時1分

スポーツを愛するとんねるず・石橋貴明さんの野球愛が炸裂するラジオ番組『SPORTS BULL presents 石橋貴明のGATE7』(TBSラジオ・日曜午前7:00)。現在62歳の貴さん。体がボロボロになりながらも「リアル野球BAN」を続ける裏には、野球人口減少への危機感があった。(全3回の3回目)

貴さんも真剣に考える野球界の大きな問題

――先ほど(記事2回目)のお話にも出てきましたが、今年の夏の高校野球での慶應高校の優勝が新しい風を吹かせました。

僕は今回の慶應高校の優勝は素晴らしいなと思ったんです。慶應のキャプテンの大村(昊澄)くんが優勝のスピーチで「自分たちのプレーや試合とか、甲子園でのプレーを見て、少しでも野球っていいな、野球って楽しいなと思ってくれたら」と言ってました。



WBCで優勝したときにも監督の栗山(英樹)さんが「優勝したことも大事だけど、日本中に野球の面白さやすごさを感じてもらえて、選手たちに憧れて、たくさんの子どもたちが野球をやってくれると思う」と言っていて、みんなそこには危機感はやっぱり持っているんだなと。

とんねるず・石橋貴明さん

――貴さん自身も2020年にNHK「サンデースポーツ」に出られた時であったり、また「石橋貴明のGATE7」の中でも野球人口の減少、野球の危機についてたびたび警鐘を鳴らしていますね。

本当にもう何年も前から言ってるんだけれど、真剣に取り組まないと。

たとえばグローブを作る職人さん、バットを作る職員さんがもう日本にはいないんですよ。日本のプロの選手のためのグローブやバットはあるんだけど、小学校、中学校のグローブはほとんど日本国内じゃ作ってないんです。東南アジアの国々の人たちが作ったものを輸入している状態なので。

今は大谷くんがいるから野球人気がわっとなっているけれど、大谷くんの次のスターが現れるまで、このあと10年もかかってたら、もう野球は終わっちゃいますからね。だからプロもノンプロも、大学も高校も中学も小学校も全部1回集まってみんなで話し合わないと進まないよって。一つのところだけが盛り上がってもしょうがないんだもん。

本当に実力のある選手はMLBに行って大金を稼ぐかもしれないけれど、それ以外が空洞化したら本当にダメ。野球のエリートと、野球をやらない人との間がばっこり開いたら、そこからはあっという間ですからね。少子化の中で、あと10年後、20年後、高校野球と参加校の数はどのぐらいになっちゃっているのか。ごっそり減っちゃったときにはもう遅い。そのときにはもう手遅れ、ダメですよ。

野球の楽しさを伝えるには、まずは…

――野球人口が減る中、貴さんが毎年やられている「夢対決!とんねるずのスポーツ王は俺だ!スペシャル」での「リアル野球BAN」も、野球の楽しさを伝えるためには非常に大事なものです。

いや大変ですよ、もう。俺も62歳なんで。もう野球BANをやるとヘロヘロになって、1週間ぐらい体が動かない。毎回10打席ぐらいバットを振ってるんだけど、940グラムの金属バット、60歳超えてからは10打席も振れないですよ。

とにかく、毎回プロ野球のすごい選手やメジャーリーガーが来てくれるので、なんとか成立してますけど、本当は早く次にやるやつを見つけて、監督になりたい。ゴルゴ松本とか僕とかは、もうバット振れませんよ(笑)。

――貴さんは2022年10月には岩手県宮古市の球場で、小学生たちに「リアル野球BAN」を体験してもらう企画も実施しました。あれも野球人口の減少を少しでも食い止められればという趣旨でした。

やっぱり野球の楽しさを伝えるには打つのが一番。最初は打つことなんですよね。

岩手の子どもたちとリアル野球BANをやってみて思ったのは、女の子の選手がすごくいて。ソフトボールもあるけれど、野球をやっている女の子が非常に多いんだなって。それに小学校年代だと、女の子のほうが男の子より早熟だからうまくて、いいスイングをしている子もたくさんいる。今は女子高校野球の決勝戦を甲子園でやってますし。

それに子供たちに打ってもらったら、その土地にどういう野球が根付いてるかってわかりますよね。岩手には大谷翔平くん、菊池雄星もいるし。リアル野球BANをいろんなところでやって、「野球BANおじさん」という形で全国回りたいですね。

何年かして、野球BANをやったあの子たちが甲子園に出て、プロにドラフトで指名されて、そしてまた野球BANに出て「貴さん、俺は小学校のとき、野球BANで初めて打ったんだよ」って......。

俺、いつまで野球BANやるんだよ!

野球だけじゃない、スポーツ愛あふれる貴さん

――あと20年くらいはぜひ(笑)。

それはさすがに(笑)。でも、本当にああいうことをちょっとでもいいから続けていって、子どもたちが野球って楽しいねってやってくれたら。

いや、大変ですよ、「帝京魂、帝京魂」って帝京高校をアピールしても、もう13年も甲子園に出てなくて。この間の秋の東京都大会も二松学舎大附にフルボッコにされて(注:0-8で7回コールド負け)。もう帝京のアピールもそんなにできないですよ。

――私はホークスファンなので、まだあの試合の傷が癒えてないんですよ......。

(笑)。幕張の奇跡と言われてますからね。あれはちょっと驚いたよね。藤岡(裕大)くんはシーズン1本だからね、ホームラン。ファイナルステージの初戦で、ロッテがオリックスから初回に3点取ったときは、谷保(恵美)さんのアナウンスがまたあるかなと思ったけど、でも、今年は阪神とオリックスでしょうがないね。あれだけ(ペナントレースで)ちぎってるんだから。

――リアル野球BANは今年もやるんですか。

またやります。WBCのみんな出てくれるのかなあ。ムネ(村上宗隆)とかテット(山田哲人)とか成績があまりよくなかったし。話はシーズンが終わってからですね。

――(笑)。来年の動きも楽しみにしております。本日はありがとうございました。

取材・文/徳重龍徳 撮影/名越啓介

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