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【漫画あり】「クマに食べられちゃうかもしれませんよぉぉ」。女性猟師がリスやエゾシカには目もくれず、クマひとすじに狙いを定めた理由

集英社オンライン / 2023年11月9日 18時1分

エゾヒグマを狩ることに命を燃やす女性猟師の奮闘を描いた『クマ撃ちの女』(新潮社)が話題となっている。Webマンガサイト「くらげバンチ」で連載中の同作を描く漫画家・安島薮太さんに話を聞いた。(全4回の2回目)

#1

現場の人に聞いた一次情報に勝るものはない

――本作は、ジャーナリストの伊藤カズキがチアキの猟に同行することでストーリーが進んでいきますが、安島先生自身はどんな取材をされたのでしょうか。

連載開始前から今まで、合計で5、6回は北海道で取材をさせてもらっています。初回の取材でいいハンターさんたちに出会えたので、そこから人のつながりでネットワークが広がっていきました。今も逐一電話で新鮮な情報をもらえていて、本当に助かっています。



――ナマの情報を得られていることが、作品のリアリティにつながっているんですね。

そのとおりです。書籍やWebでも情報は手に入りますが、現場の人に聞いた一次情報に勝るものはないですから。

――チアキの銃に「ウィンチェスターM70 プレ64」「ウィンチェスターM12」「エアアームスS410」の3丁を選んだ理由を教えてください。

理由…まったくないです(笑)。漫画家としてド定番は嫌だなという気持ちはあって、こだわりのあるものにしたかったんですが、監修の佐藤一博さんがそれにピッタリの銃を提案してくれました。ちなみに、コミックスのおまけページにあるコラムは佐藤さんが執筆してくれているんです。あれ、すごくいいですよね。なかなかあんなに面白い文章を書ける人はいないと思っています。

――読み応えがあり、かといって重過ぎず、すごくいいエッセンスだなと思っていました。ちなみに、銃を描写する際の資料はどうしているのでしょう。

資料はモデルガンとか、あとは動画ですね。そのモデルガンも佐藤さんにもらったんです。

――佐藤さんとの出会いは、作品にとって重要なポイントなんですね。

ですね。はじめて佐藤さんに会ったとき、実は監修をお願いするなんて考えてもなくて。ただ取材として彼が経営する銃砲店を訪れたんです。そしたら意気投合しちゃって、5、6時間は話し込んだかな。いつの間にか監修をお願いする流れになって、彼も二つ返事で監修も引き受けるよと言ってくれました。

その帰りに、これ持っていきなよ、とM70のモデルガンをくれたんです。たぶん10数万円はするものですよ。そこで完璧に佐藤さんに惚れちゃいましたね。まぁ僕のネームが面白かったから高待遇だったのかもしれませんが(笑)。

――それもまた、事実だと思います。

いや、でもそんなことないんです。当時はまだ初期の初期のネームで、そこから何度も直して連載の1話目になってますから。と言いつつ、今振り返ると3話、4話もまだ悩みながら描いていたことを思い出しますね。個人的には、この後の5、6話からすごくノってきたので、この記事を読んでいる人にはぜひ、この先も読み進めていってほしいです(笑)。

【漫画】「クマ撃ちの女」第3・4話を読む(漫画を読むをクリック)

取材・文/鳥山徳斗

『クマ撃ちの女』(新潮社)

安島薮太

2019年7月9日

704円(税込)

192ページ

ISBN:

978-4107721952

小坂チアキ、職業・兼業猟師。
彼女が狙うのは、“日本最強生物"エゾヒグマ――! !
北海道を舞台に描かれる、命がけの狩猟劇! !

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