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ラブホテル文化がきわめて進んでいる沖縄県で、タイ人女性との出会いが急増中の理由

集英社オンライン / 2023年11月8日 19時1分

一部の県民だけが知るディープな沖縄情報が満載の『最新版 沖縄裏の歩き方』(彩図社)。コロナ禍を経てガラッと様変わりした繁華街事情や、沖縄裏社会の人間関係、穴場観光スポットを紹介した同書より、沖縄本島のラブホテル事情と近年急増するタイ人観光客についての関係性について、一部抜粋してお届けする。

#2

沖縄本島にあるふたつのラブホテル街

沖縄の夜遊びで悩みどころなのが宿泊先である。

たとえば、幸運にもキャバクラで女の子をゲットしたとする。しかし、パックでついてきたリゾートホテル【1】などに泊まっていたとしたら、女の子を連れ込むことは難しい。宿泊費を上乗せすれば認めてもらえるかもしれないが、いずれにしても、フロントから白い目で見られるのは避けられないだろう。



では、どうすればいいのか。そんなときこそ、ラブホテルである。

あまり知られていないが、実は沖縄はラブホテル文化がきわめて進んだ県。とにかく安く、便利なため、週末ともなればホテル街は発情したカップルで押すな押すなの大盛況だ。子どもが多いのもうなずける。その盛況ぶりに驚いた各地のラブホテル組合が頻繁に視察に訪れるなどという話もあるほどである。

いつ訪れるかわからない〝もしも〟のときのために、沖縄のラブホテル街で失敗しない方法を押さえておこう。

沖縄本島には、ふたつのラブホテル街がある。

そのうち、那覇市にあるのが、通称「なんみん」【2】と呼ばれるホテル街だ。「なんみん」の特徴は、なんといってもその抜群の立地。国際通りから車で10分、松山から車で5分という便利な場所にあるので、那覇市内で女の子を口説いたら、すぐさまタクシーを呼び「なんみんのホテル街まで」ですぐに到着してしまう。

ここのホテル街は、東京の渋谷にある円山町などとは違って全体的に暗い雰囲気である。ぽつりぽつりと、ホテルの看板が立っているので、適当なところをチョイスしよう。民宿のように見えるホテルもあるが、気にすることはない。

これは次に紹介する「やぎはる」にも共通していることだが、「なんみん」のホテルはとにかく低価格だ。とくに朝方から夕方までのサービスタイムが狙い目である。気になる価格は、最安店で休憩12時間が2000円から2800円。東京都心のラブホテルに比べれば、思わず目を疑うような安さである。

ただし、こうした低価格の店は、サービスや部屋の清潔感が値段相応であることにご留意を。普段、どんな使われ方をしているのか、格安店の中には室内に「シンナーの吸引【3】は法律で禁止されています」といった紙が張られているところもある。サービスや清潔感は価格に比例する。「汚いところは絶対に嫌!」という方は、それなりの金額を出せば満足することができるだろう。

ドライブスルー型のラブホテル

沖縄旅行される方の中には、レンタカーを借りて沖縄を回るという方もいるかもしれない。そういう人におすすめなのが、「やぎはる」である。

「やぎはる」があるのは、沖縄市の泡瀬【4】の近くだ。この泡瀬周辺には、極端な車社会である沖縄に適合して、車で直接乗り付けるタイプの「ドライブスルー型」のラブホテルが密集している。週末の遅い時間帯ともなれば、あらゆる年齢層のカップルが乗った車が、空いているホテルを探し、歌舞伎町ぐらいの広さのホテル街を右往左往する。時間帯には注意して向かうようにしよう。

「やぎはる」のドライブスルー型ホテルの入り口。シャッターが降りているのは使用中の合図

本土の繁華街ではあまり見かけないタイプのホテルなので、どうやって使えばいいのか、最初は戸惑うかもしれない。

だが、その利用法はとても簡単だ。

まず、車でラブホテルの門をくぐると部屋ごとに区切られた駐車場があるので、空いているところを見つけて車を停める。駐車場の内部には、シャッターを下ろすボタンがあるので、それを押す。シャッターが閉まりきると、駐車場の奥にある部屋へとつながるドアが開く仕組みだ。シャッターは部屋代の精算を終えると自動的に開く。客のプライバシーに配慮した、なかなか親切な設計である。

なお、「やぎはる」のホテルには、よく「当たり屋【5】に注意してください」などと注意を喚起する紙が張られていたりする。だが、身の回りで当たり屋の被害に遭った者などいないので、それほど心配する必要はないだろう。

「当たり屋注意!」の貼り紙

宿が決まれば、後顧の憂いは断ったも同然。夜の街や夏の海辺では、すばらしい出会いが待っている。大物釣りを目指して、ぜひともがんばっていただきたい。

沖縄でタイ人女性との出会いが急増中

コロナ禍前は、中国人の観光客が大挙して日本に押し寄せていた。

しかし、日中関係の悪化からビザ問題が複雑化し、日本に訪れる中国人観光客は激減した。つまり、沖縄に来る中国人も激減した(コロナ禍前は、ビザなしで中国を訪問できたが、2023年9月現在は複雑な手続きを経てビザをとらないと訪中できない。逆もしかりである)。

取って代わるように増えたのが、タイ人の観光客である。国際通りを歩くと、タイ人観光客がかなり増えていることがわかる。ひと昔前の中国人ほどではないが、結構な買い物をしている。ここ数年、タイの経済は発展してきたが、こんなにお金持ちが増えるものだろうか。彼らと接する機会の多い人なら、何か知っているだろう。国際通りで土産屋を営んでいるFさんに、話を聞いてみた。

「タイで大麻が解禁【6】されたことが、影響しているようですよ。日本人を含めたかなりの観光客が大麻目的でタイに訪れていて、それで財を成したタイ人が多いらしいです。だから沖縄でも、たくさんお金を使えるのでしょう」

遠い国の政策が、ここ沖縄まで影響しているらしい。それに伴い、タイ人女性との出会いの機会も増えているという。再び、Fさんの話である。

「最近、マッチングアプリを使うと、やたらとタイ人とマッチするんです。言葉が通じないから会ったりはしていませんでしたが、せっかくだからと思って最近、ちょっとやりとりをしてみたんです」

こういった話は北谷町に住む友人からも聞いていたが、Fさんの口からも聞けるとは、意外である。心なしか、話ぶりに脂が乗ってきた。

「何通か、英語でのメッセージのやり取りのあとに、ホテルに迎えにきてほしいと言われました。行くと中に入ってきてくれと言うものですから、すぐに察しましたね。最終的にショートで2万円ということになりました」

Fさんはなおも続ける。

「事が済んでも、愛着のある人でしたね。飲みに連れていってくれというので、近くの居酒屋に行ったら、さらに意気投合しました。2日後にも彼女のホテルに行きましたよ。今度はリラックスして遊ぶことができました。2回目はお金の代わりに買い物に付き合ってほしいとのことでした。前回より若干高くつきましたが、楽しかったので満足できましたよ」

タイ人とのマッチングの注意点

ご満悦のFさんだが、注意点もあるらしい。今度は自ら、マッチングアプリでタイ人を探したときの話である。

「次に会ったのは、なんとモデル級の人でした。身長も顔も何をとっても最高で……。だけどいざホテルにて事に臨もうとすると、違和感があったんです。抱きしめると、なんとなく女性じゃないとわかりました。なんというか、骨格もそうですが、女性特有の柔らかさがなかったです。〝これは〟と思ったら、噂で聞くレディボーイ【7】でした」

Fさんは、いい経験だと思い、最後まで楽しんだということだった。みなさんも、沖縄で時間が空いたら、マッチングアプリを開いてみたらどうだろうか。

《補注》
【1】パックでついてきたリゾートホテル

旅行代理店ではよく航空券にホテルがついたパックツアーが売られている。

【2】なんみん
「波之上」と書いて「なんみん」と読む。付近には人工ビーチ「なんみんビーチ」などもある。ソープランド街の辻のすぐ近く。

【3】シンナーの吸引
シンナーは塗料を薄める際などに使われる有機溶剤。法律(毒物及び劇物取締法)によってみだりに吸引すると、1年以下の懲役もしくは50万円以下の罰金に処される。

【4】泡瀬(あわせ)
沖縄市東岸の町。近くには南西諸島最大で、日本の重要湿地500にも選ばれている泡瀬干潟がある。

【5】当たり屋
走行中の車に身を投げるなどしてわざとぶつかり、治療代などと称して金を要求する稼業。勢い余って本気で轢かれてしまうことも。

【6】大麻が解禁
2022年6月に、医療目的に限って解禁。しかし、取り締まりは厳しくないようで、街中の路面店やモールなどに行けば、簡単に買えるようだ。

【7】レディボーイ
トランスジェンダーと意味するところは近い。性適合手術をして女性になる人もいれば、体の手術はせずに女性の服装・メイクで過ごす人もいるようだ。

文/神里純平

『最新版 沖縄 裏の歩き方』(彩図社)

神里純平

2023年10月27日

1760円

240ページ

ISBN:

978-4-8013-0689-9

一部の県民のみぞ知るディープな沖縄情報を満載した『沖縄 裏の歩き方』。 その最新版が、旧版から6年の時を経て登場! コロナ禍を経てガラッと変化した繁華街事情や、沖縄裏社会と海外マフィアとの関係、穴場観光スポットなど、最新の情報をふんだんに掲載。ガイドブックには載っていない沖縄の裏の魅力が盛りだくさんの一冊。

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