「現役の競走馬がレースを引退したら、その後どうなるのか?」
これは競馬好きな人たちの間でも、あまり触れられてこなかった話題だ。しかしここ数年で、引退競走馬をめぐる状況も大きく変わり始めている。
『北里大学獣医学部 犬部!』『ゼロ! 熊本市動物愛護センター10年の闘い』『動物翻訳家 心の声をキャッチする、飼育員のリアルストーリー』『平成犬バカ編集部』など、人と動物の共生社会の実現に向けた取り組みを取材してきたノンフィクション作家の片野ゆかさん。四年前から引退競走馬を中心に馬と人間との関係を取材し始めた。そこで見えてきた社会の中で馬が置かれた状況。そして、馬業界を変えようとする人たちの挑戦とは。
聞き手・構成=タカザワケンジ/撮影=露木聡子