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音速の彼方から、あの男が帰ってきた!トム“スーパースター”クルーズと『トップガン マーヴェリック』

集英社オンライン / 2022年5月27日 8時1分

1980年代を象徴する大ヒット作『トップガン』の続編『トップガン マーヴェリック』が、驚異的なバージョンアップを成して、ついに公開。すべてが眩しい! すべてがカッコいい! すべてが笑える! それはトム“スーパースター”クルーズのこだわりが完璧だから。劇場の大スクリーンで、ハリウッドの王道大作を見る喜びを再び!!

これぞ映画の醍醐味!!

やっぱりトム・クルーズは、頼れる男だった! 主演作品のみならず、映画産業そのものまでも背負って立つパワーがみなぎり、それが彼をスーパースターたらしめる所以なのだと改めて思い知った。耳に残るF/A-18戦闘機が空を切る爆音。鋭くも劇的に美しい空撮のカメラワーク。トムがこだわったリアルなライブ撮影だからこそ感受できたIMAXシアターでの映像体験は、「これこれ、これだよ、映画の醍醐味は!」という興奮を呼び起こした。

本作でトムが演じるのは、かつて自分が所属していたエリート・パイロットチーム“トップガン”の教官だ。新世代トップガンの中には、前作で亡くなったマーヴェリック(トム・クルーズ)の相棒グースの息子ルースター(マイルズ・テラー)が在籍していて、親子2代に渡って愛と信頼の物語は紡がれる。

溢れ出る、若いもんには負けちゃいない精神!

だが教官となっても、そこはトム“スーパースター”クルーズのことなので、ヤングパイロットたちよりムテッポー。まだまだ若いもんには負けちゃいない、という見せ場がたっぷり。冒頭、マーヴェリックが海軍基地に向かうシーンからアピール全開だ。吉田栄作も瞬殺にする白Tシャツにデニム、お馴染みのレイバンのサングラスにワッペンがこれでもかっ!というほどついたG-1のフライトジャケットを着てカワサキのバイクを駆るトム。彼と競うように並走する戦闘機のシルエット。そして背後には夕陽。ニカっと笑うトムの口元からのぞく白い歯が、キラリと光って見えたのは気のせいか。前作のトニー・スコット監督にオマージュを捧げたごときこの印象的なシーンは、オールドファンならずともワクワクするに違いない。

IMAXカメラを機内に搭載して撮影されたという飛行シーン。確かに大迫力

遠くから見つめるジェニファー・コネリー

また前作のビーチバレーのシーンを踏襲するように、本作ではヤングパイロットたちと海辺でアメフトをして戯れるシーンがある。はい、もちろんトムは脱ぎます! もうすぐ60歳に手が届くとは思えないピカピカでパンッパンの裸。夕陽に映えて、スターの肉体はまるで発光体のように輝き、ジェニファー・コネリーも遠くで眺めては眩しそう。かなりのサービスカット、新旧ファンが喜ぶこと間違いなし!

むしろ美しい予定調和

そして特筆すべきは、トムの顔芸。クド過ぎるほどの目力を持つ彼の表情のバリエーションが、Gフォースのものすごさを伝えて、思わずこちらも力が入るのだ。限界を越えてもなお、正気を保ち、絶対に死なないトム、いやマーヴェリック。予定調和でも、トムなら許せる。だって彼はスーパースターなのだもの。
思えば、体丸ごとが大作アクション映画そのもの、といったスターはいつの間にか希少になってしまった。トムのミッションは続き、私たちは心から彼の存在をありがたく思うばかりである。

『トップガン マーヴェリック』(2022)
5/27から公開/東和ピクチャーズ配給
監督/ジョセフ・コジンスキー
出演/トム・クルーズ マイルズ・テラーほか
https://topgunmovie.jp

イラスト・文/石川三千花 写真/© Capital Pictures amanaimages

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