まずはウォルト・ディズニーの業績から振り返りたい。
11月8日に発表した通期決算によると、2023年度の売上高は前年比7%増の888億ドル、営業利益は同6%増の128億ドルだった。増収増益だ。しかし、業績を支えているのはテーマパーク事業に他ならない。2023年度のこの事業の営業利益は39億ドルで、前年比23%も増加した。
動画配信事業は26億ドルの赤字。前年の40億ドルと比較すると赤字幅は縮小しているものの、ディズニーには逆風が吹き荒れている。その原因はアメリカとインドでの苦戦だ。
ディズニーがグローバルで展開する定額制公式動画配信サービス「Disney+」のアメリカのユーザー数は、4600万人前後で足踏みが続いている。