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「大谷選手は神ですっ!」「台湾で野球を愛する人たちは、全員日本を応援してました」台湾の大人気チアガール、リン・シャンが振り返るWBC2023【2023スポーツ(女性編) 3位】

集英社オンライン / 2023年12月23日 12時1分

2023年度(1月~12月)に反響の大きかったスポーツ記事ベスト5をお届けする。女性編第3位は、台湾の大人気チアガール、リン・シャンが振り返るWBC2023記事だ(初公開日:2023年4月11日)。「可愛すぎる」「めっちゃキレイ!」「天使!」「ボディがエグすぎる」などSNSで今、話題沸騰中の台湾プロ野球のチアリーダー、リン・シャンが、集英社オンラインに初上陸!

2023年度(1月~12月)に反響の大きかった記事をジャンル別でお届けする。今回は「スポーツ記事(女性編)ベスト5」第3位、日本が優勝したWBC2023を台湾の大人気チアガール、リン・シャンが振り返る記事。(初公開日:2023年4月11日。記事は公開日の状況。ご注意ください)

台湾全土が日本を応援していた

――台湾プロ野球が4月1日に開幕。台湾の野球ファンだけじゃなく、日本でも、スタンドでチームを応援するチアリーダーの存在が、動画等投稿サイトやSNS上で大きな話題になっています。

有り難うございます! すごく嬉しいです!!

台湾プロ野球は、中信兄弟、統一ライオンズ、富邦ガーディアンズ、味全ドラゴンズ、楽天モンキーズの5球団が、前・後期制で戦い、ナンバー1を決める台湾シリーズで年間チャンピオンを決めるというシステムで行われていますが、台湾以外で注目していただけるというのは、私たちチアリーダーにとっても、すごく励みになります。

――その台湾野球が日本で大注目されるようにきっかけは、台湾で行われたWBCの1次ラウンドPOOL A…台湾チームを応援するために集まった“もうひとつの代表チーム”クラシック・ガールズの存在でした。

日本の方からも、東京ドームで行われる準決勝ラウンドで、私たちクラシック・ガールズを見たい!というメッセージをたくさんいただきました。そのためにも、なんとかして、1次ラウンドを勝ち上がりたかったのですが。

――2勝1敗で迎えたキューバとの最終戦…勝てば東京ドームということで、日本でも、「勝利の女神」「東京で待ってます」などのコメントで盛り上がっていました。

グラウンドでの戦いに対しては、何も手助けできないけど、ファンの方と一緒に、想いを選手に届けることはできる――そう信じて応援していたんですが、このキューバ戦は、いつも以上にそう願っていました。

――1次ラウンド敗退が決まった瞬間は?

初戦に敗れ、2試合目のイタリアに逆転勝ち。3試合目のオランダも勝って、テンションはマックスだっただけに悲しくて。

泣いているファンの方を見て…自分も泣いてしまいました。今思い出しても、ウルウルしちゃいます(涙)。

――東京ドームの準決勝ラウンド、アメリカで行われた決勝ラウンド、侍ジャパンの試合はご覧になっていましたか。

もちろんですよ。私だけじゃなく、台湾で野球を愛する人たちはみんな、日本を応援していました。

――日本の選手で気になった選手は?

2月、石垣島で行われたロッテとの交流試合で来たときに、一緒に写真を撮り、サインボールをいただいた佐々木朗希投手をはじめ、選手の皆さん全員を応援していましたが、すごかったのは、やっぱり大谷翔平選手! 大谷選手は、神です!!

――その大谷選手が、優勝後のインタビューで、「日本だけじゃなく、台湾、韓国、中国のファンが、もっともっと野球を大好きなってもらえるように、その一歩として優勝できたことはよかった」と語ってしました。

大谷選手の言葉は、台湾でも大きなニュースになりました。台湾の野球と、台湾の野球ファンのことも考えていてくださったのに、私自身感動しましたし、より野球が大好きになりました。

レパートリーは100曲超え

――落ち込んでいた台湾プロ野球の人気をV字回復させたのが、チアリーダーの存在だと言われていますが、どんな応援スタイルなのですか。

スタンドにある台の上に立って、ダンスと歌で、選手を鼓舞するのが台湾のチアリーダーです。

――日本では選手ごとに登場曲があって、ファンがそれを一緒に合唱して応援するというスタイルですが、台湾の定番スタイルは?

選手ごとに登場曲があるのは日本と同じですが、台湾ではそのほかにも、ヒットを打ったとき、二塁打、三塁打、盗塁、ホームランとそれぞれの応援歌があって、1試合で踊る曲は全100曲を超えますね。

――100曲!?

はい。チームが守備についているときも、ピッチャーが三振を取ったときに歌う曲もありますし、キャッチャーが盗塁を阻止したときの曲もあります。それから―。

――まだあるんですか?

まだまだ、たくさんありますよ(笑)。

1回から9回まで、それぞれ攻撃の前にやるパフォーマンスもありますし、試合前、試合後、チェンジのときにやるパフォーマンスもあります。あとは……。

――もう100曲を超えていると思いますが、まだあるんですね。

毎試合、応援に来てくださるファンの方にも楽しんでいただけるように、曜日によってパフォーマンスを変えることもあります。

――変える必要はあるんですか?

ありますよ! それが台湾野球なんです。どんどんバージョンアップしていくので、覚えるだけでも大変ですが、私たちチアの応援も含めて喜んでいただけているので、やりがいはすごくあります。

――曲はすべてオリジナル曲ですか。

オリジナル曲もありますし、流行っている歌もたくさんあります。そうそう。最近日本のTikTokでバズっている『可愛くてごめん』も応援に取り入れましたよ。

――それだけ多いと、間違えちゃう…ということもありそうですね。

私たちチアは試合ごとにシフト制になっていて、遅いときには、深夜12時を回ってもまだ練習しているということもあるんですが……それだけ練習していても、やっぱり間違えちゃうことはあります(笑)。

――そういうときは?

笑顔です。とにかく笑顔! チームが負けているときも、個人的に落ち込んだり、凹んだりすることがあっても、試合中は笑顔。笑顔が大事です。

いざ! ニューヨークへ!!

――チアを始めてから、野球の見方は変わりましたか。

野球の試合では、ギリギリまで追い詰められ、“もう、だめかもしれない…”という場面があるじゃないですか!? 勝負ごとなので、そのまま負けちゃうこともあるんですが、でも劣勢を跳ね返しての逆転勝利! ということもあって。

最後の一球まで諦めなければ、奇跡は起こるんだというのが信じられるようになりました。

――4月1日、台湾プロ野球2023年のシーズンがスタートしましたが、チームの目標は?

昨年の台湾シリーズでは、惜しくも敗退してしまったので、今年は目指すのはひとつだけ――ナンバー1の座です。

――チームの優勝とは別に、ニューヨーク・メッツからの招待を受け、チア文化をメジャーリーグで披露するという大役も待っています。

そうなんです! 台湾野球、台湾のチアリーダーを代表して、メジャーリーグのスタンドで踊るんです。

――アメリカははじめてですか。

プライベートも含めて、これまでアジア圏しか行ったことがなくて。それがいきなり、メジャーで、しかもニューヨークですから、ビックリしましたね。

――唯一無二と呼ばれる台湾野球の文化を、しっかりとアメリカにも伝えてきてください。

はい頑張ります! 思いっきり踊ってきます(笑)。

取材・文/工藤晋 写真/神田豊秀 スタイリング/木村美希子 ヘア・メイク/玉井朱音

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