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「第一印象は“ギャル”だなぁ」ビーチバレー界の若手新生、“のあまゆ”ペアが描くロスオリンピックでのメダル獲得への道のり【2023スポーツ(女性編) 5位】

集英社オンライン / 2023年12月23日 12時1分

2023年度(1月~12月)に反響の大きかったスポーツ記事ベスト5をお届けする。女性編第5位は、ビーチバレー界の若手新生、“のあまゆ”ペアのインタビュー記事(初公開日:2023年8月22日)。浅尾美和、坂口佳穂といった人気選手がビーチを去る中、突如現れた超新星、衣笠乃愛・菊地真結の“のあまゆ”ペア。来春大学を卒業しプロとしての道を歩く予定の2人に、ビーチバレーの楽しさとこれからの目標、夢について聞いた。

2023年度(1月~12月)に反響の大きかった記事をジャンル別でお届けする。今回は「スポーツ記事(女性編)ベスト5」第5位、2024年の春からはプロとして活動するビーチバレー界の若手新生“のあまゆ”ペアのインタビュー記事だ。(初公開日:2023年8月22日。記事は公開日の状況。ご注意ください)

#1

ビーチバレー界の新たなスター選手候補である、衣笠乃愛選手(22)と菊地真結選手(22)。すでにプロも参戦する大会にも出場し、来年の春からはプロとして活動が始まる2人だが、まだまだ現役女子大生。あどけない素顔に迫った。

ビーチとインドアの違いとは

――インドアのバレーとビーチバレーの違いを教えてください。

菊地
ビーチバレーのほうがコートが少し狭いとか、ボールが1cmほど大きくて、空気圧が低いとか、3セットマッチで行われるとか、いろいろ細かい違いはありますが、私が思う一番の違いは、ビーチバレーの場合、2人のプレイヤーが1回のプレイで1度は確実にボールに触ることだと思います。

――どういうことですか?

衣笠
インドアの場合、レシーブをしたボールをセッターが上げて、スパイカーが打つというのが基本なので、1つのプレイで1度もボールに触らない選手がいるのが普通です。でもビーチの場合、1人がレシーブをしたら、もう1人がトスを上げて、最初にレシーブをした選手がスパイクを打つので、最低でも1回はボールに触ることになるんです。

菊地 だからビーチでは、レシーブ・トス・スパイク全てが要求されるので、どんな体勢からでも、次のプレイに対して反応できるように待っていなきゃいけないんです。

衣笠 いつでも2人とも主役というところが、ビーチの面白さであり難しさだと思っています。

――他にも違いはありますか。

菊地
インドアは床が滑るので飛び込んでレシーブすることができますが、ビーチは砂なので、飛び込んだのはいいけど、滑るどころかそのまま砂に顔を突っ込んじゃう…ということもあります(笑)。

――2人は、昨年国内トップ選手が集う「マイナビジャパンビーチバレーボールツアー」に初参戦。トッププロを相手に勝利をもぎ取るなど、5位という素晴らしい成績を残しました。

衣笠
たまたまです。今年もツアーに出場させていただいていますが、先輩たちと私たちでは、技術的にも戦術的にも、まだまだものすごく大きな差があります。

菊地 風の使い方だったり、ここ!というときの決断の速さや技術の高さ、思い切りのよさだったり…先輩たちは勝ち方を知っているんです。

衣笠 たくさんの声援をいただく中でプレイするのはすごく楽しいんですけど、先輩たちと互角に勝負できるようになるにはまだ力不足で。そこを埋めるために、今は練習漬けですね。

菊地選手のLINEが冷たい問題

――プライベートのこともお伺いしたいのですが。

衣笠
こういう取材は初めてなので、2人ともどうしていいかわからないところがあるんですけど(笑)。

菊地 でも大丈夫です。なんでもどうぞ(笑)。

――それぞれ第一印象は?

衣笠 出会った頃、まゆはすごく痩せていて。“ほっそい子だなぁ”と。

菊地 確かにガリガリでしたね(笑)。

――菊地選手から見た衣笠選手の第一印象は?

菊地 写真を見せられた、のあの友達の中に金髪の子がいて、“ギャルだなぁ”と(笑)。

衣笠 滋賀の田舎の方の地元の友達です。でも、あのときはたまたまです。私はギャルじゃないですよ(笑)。

――お互い相手のここが好き!というところを教えてください。

衣笠
今日は遊びに行きたい気分とか、今日は部屋で寝ていたい気分とか、そういうのがほとんど一緒で。気を使わずにずっと一緒にいられるのが嬉しいですね。

菊地 いつでもポジティブで明るいところです。

――反対にこれだけはやめてほしいというのは?

衣笠
まゆは暑いのが苦手で「今日、江ノ島に行こうよ」と言っても、「暑いからイヤだ」ということがあることですね。

――暑いのが苦手? ビーチバレーの選手なのに?

菊地
いまでも週に3日は大学でインドアの練習があるので、まだ慣れていないというか…。でも試合のときは大丈夫です、集中していますから(笑)。

衣笠 もうひとつ! まゆはLINEのメッセージが冷たいんです。私はいっぱいスタンプ付きで送るのに、返ってくるのは、「うん」とか「わかった」とか必要最低限の言葉だけで。あれはやめてほしいです。

菊地 のあだからいいかなと思って。これからは気をつけます(笑)。

夢は日本人初のメダリスト

――大学卒業後はプロの道に進まれるのでしょうか?

衣笠
その予定です。ビーチバレーを中心にスケジュールを組み立てられるといいなと。

――プロとして戦っていく覚悟ができているのですね。

菊地
大学でビーチバレーを続けると決めたときに覚悟はできています。ビーチバレーが大好きだし、ビーチバレーをしているときが一番楽しいので、今からワクワクしています。

衣笠 他のチームの人たちより、プライベートで一緒にいる時間が圧倒的に多いので、チームワークのよさなら絶対に負けないという自信はあります。

――来年はパリ、エッフェル塔のふもとに広がるシャン・ド・マルス公園がビーチバレーの会場となるパリ五輪、そして2028年はロサンゼルスです。

衣笠 目標は5年後のロス五輪です。それまでにどれだけ力をつけられるか。私たちの中ではもう、ロス五輪はスタートしています。

菊地 出場できる条件がパリと同じだとしたら、全世界で24チーム。前年に行われる世界選手権の優勝国が1枠、オリンピックランキングが17枠。大陸予選が5枠で、開催国枠が1なので、最初の目標は国内でトップレベルのペアになることです。

衣笠 それから海外に出て、オリンピックランキングのポイントを上げて、国内はもちろん、海外でも日本のチームといったら、“のあまゆ”だよねといっていただけるような強いチームになりたいです。

――これまでの最高順位は、2000年シドニー大会での高橋有紀子・佐伯美香ペアの4位。メダルにはまだ届いていません。

菊地
今日の午前中の練習でその高橋有紀子さんに指導していただいて。ものすごく勉強になりました。

衣笠 今ロスの舞台で、私とのあの2人が、首からメダルをかけているのを想像してみたんですけど…感動しちゃいました(笑)。

――実現するかどうかは、ここからが勝負ですね。

衣笠
はい! がんばります!!

菊地 応援よろしくお願いいたしします!

取材・文/工藤晋
写真/松木宏祐
スタイリング/木村美希子

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