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小学校では「修学旅行を寝バックレ」「遊ぶとなぜかレアカードがなくなった」中学では恐喝・暴行・チェーンを持って隣中学に殴り込み…寺内進容疑者(31)、ワルの履歴書と腕自慢ポーズの原点〈博多ストーカー殺人〉【2023スクープ記事 3位】

集英社オンライン / 2023年12月28日 8時1分

2023年度(1月~12月)に反響の大きかったスクープ記事ベスト10をお届けする。第3位は、博多でおきたストーカー殺人事件の記事だった(初公開日:2023年1月24日)。「復縁を求めたが、叶わなかったので刺した」「相手の方も悪い」「態度が気に食わなかった」博多駅近くの繁華街で起きたストーカー殺人事件で逮捕された寺内進容疑者(31歳)はそう供述しているという。元交際相手の川野美樹さん(当時38歳)に別れを告げられたことを逆恨みし、人通りの多い博多駅近くで凶行に及んだ寺内容疑者。その過去をひもとくと悪(ワル)の履歴書とも言うべきものだった。

2023年度(1月~12月)に反響の大きかったスクープ記事ベスト10をお届けする。第3位は、博多でおきたストーカー殺人事件の記事だった。(初公開日:2023年1月24日。記事は公開日の状況。ご注意ください)

「生粋の悪(ワル)」寺内容疑者には数々の非行歴が

1月16日、寺内進容疑者(31)が博多駅近くの路上で元交際相手の川野美樹さん(当時38)を刃渡り20センチ以上の刃物でメッタ刺しにして殺害した事件。

寺内進容疑者

これまで「集英社オンライン」編集部でも2度にわたって事件をリポート(#1 #2)、そのなかで大阪府出身の寺内進容疑者が中学校時代から非行グループに所属しながらも、多くの仲間が「根はマジメだった」と証言していたことを報じていた。

だが、幼少時代から寺内容疑者と親交が深かった同級生の保護者、Aさん(50代)から匿名を絶対条件に話を聞くと、様相は大きく変わってくる。

「彼のことを『実はマジメ』などといいように言うのは、寺内君や周囲の仲間から復讐されるのが怖いから。あの子には私が知っているだけでも数々の非行歴がありますし、小さい頃から生粋のワルです」

大阪府福島区で育った寺内容疑者。当時の家庭環境についてAさんはこう語る。

寺内君が来るとレアなカードがなくなる

「寺内君の家はどちらかといえば裕福だったと思います。お父さんの働く運送会社の給料がよかったようでしたから。記憶では、寺内くんは小学校の時、両親と3人で福島区にあるその運送会社の社宅に住んでいました。社宅に住む男性はヤンキー風のコワモテの人が多いのですが、寺内君のお父さんは見た目も普通でまともそうな人でした。

一方で、お母さんは金髪でド派手な服を着るようなすごく若い女性。ツンツンしていて感じが悪く、うちの息子が寺内君の家に遊びに行った時も『挨拶をしてくれない』と話していました。ですからママ友の間では寺内君の家の評判は良くなかったですね」

寺内容疑者が住んでいた社宅

それでも、親同士の評判は子供たちには関係がなく、当時はお互いの家を行き来していたそうだ。Aさんが息子に寺内容疑者宅でどんな遊びをしていたのかを聞くと「電気もつけない暗い部屋の中で1日中ゲームをしていた」と不気味なことを言っていたという。反対に、寺内容疑者がAさん宅に遊びに来た時には、大きな違和感を覚えた出来事があったという。

「寺内君を含めた近所の友達数人が午前中から夕方まで、うちで遊ぶことが何度かあったんですが、お昼になるとみんな一度自分の家に帰ってお昼ご飯を食べるのに、寺内君だけは帰らない。『そろそろ帰ろうか?』と促してもコクンと頷くだけで埒があかないので、おうちに電話をすると謝罪をするのはお父さんだけ。

うちではおやつなどを出していたのですが、寺内君の家で何かを出してもらったことはなかったみたいですね」

小学生時代の寺内容疑者

寺内容疑者の母親は近所の子どもはもちろん、自分の子どもにも無関心だったのか。それでも寺内容疑者自身は近所の友達との交流は少なくなかった。しかし、小学校も高学年になると、近所の同級生の家庭から「関わりたくない」と距離を置かれ始める。

「それぞれの家で当時はやっていたカードゲームをやってよく遊んでいたのですが、うちの息子は寺内君が来るとレアカードをはじめ、よくカードがなくなると話してました。うちだけでなく、よそのお宅でも多発していたみたいで……」

さらに、小学校の修学旅行当日、寺内容疑者と友人一人が集合場所に現れず、先生が寺内容疑者宅へと向かうと、その友人とともに、我関せずと部屋で寝ていたことも。結局、校長先生が二人を車で旅行先の伊勢まで送り届けたそうだが、遅刻どころの騒ぎではない。彼の社会性のなさはこの頃すでに顕著だったとみていいだろう。

俺には神戸の××組、大阪の〇〇組がついとるんじゃ

地元の中学校に入学すると寺内容疑者の行動は明らかに非行と呼べるものに変わる。
Aさんは続ける。

「淀川の河川敷で男女10人で酒盛りパーティーをして、テンションが上がったのか不良仲間とチェーンなどの武器を持って他校に殴り込みに行こうとしたところを補導されたことがありました。さらにその3日後には教室で友達同士と歌を歌って盛り上がっていた息子が『ただ気に食わなかったから』というだけで殴られて……。

息子はケガをしたので親御さんと一緒にビールを1ケース持って謝罪に来ましたが、ビールを受け取ることはしませんでした。親子揃ってこちらと目も合わせず、反省している様子がないのもありましたし、寺内君は同級生たちからお金を巻き上げるなど恐喝まがいのことを繰り返しているのを知っていたので、今後かかわってまた何かされるのも嫌でしたから」

中学時代の寺内容疑者(中学の卒業アルバムより)

その頃の寺内容疑者は、先生を殴って福島警察署に被害届を出されたり、夏祭りで集団で恐喝を繰り返したりと悪行三昧。保護施設や更生施設にも入っていたとAさんは証言する。

そして、中学卒業後は札付きの不良が集まると評判の公立高校に進学。華奢だった体格はボクシングを始めたことで筋肉質になり、寺内容疑者の凶暴性はエスカレートしていく。

「この頃から鍛えた体を見せたいのかタンクトップばかり着るようになっていました。うちの息子が『俺には神戸の××組、大阪の〇〇組がついとるんじゃ』と脅されてお金を盗られたので、通報しようとすると『家に火をつけられるからダメだ』と怯えていました。

高校は中退して、新聞に載るような事件をおこしたと聞いている。息子が伝え聞いた話だと中退後はミナミのサパークラブで働いたり、十三でキャッチをしたり、市場で働いていたこともあったようです。

息子の友人が目撃したところでは、道頓堀川のひっかけ橋で「おんどりゃー」と叫びながら、寝転がっている自分のお客の女性を蹴っ飛ばして泣かしていたことも。福岡に行ったことは知りませんでしたが、いつまでたっても変わらない寺内君にみんな呆れていましたよ」(前出・Aさん)

保護施設や更生施設にも入っていたという中学時代。高校進学後も非行を繰り返した

寺内容疑者が殺人容疑で逮捕されてもうすぐ1週間がたつ。
これまでの取り調べで寺内容疑者は謝罪の言葉もなく自らを正当化しているという。

※「集英社オンライン」では、今回の事件について、情報を募集しています。下記のメールアドレスまで情報をお寄せ下さい。
メールアドレス:
shueisha.online.news@gmail.com

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

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