まずは、子どもの性被害の実態をデータからみていきましょう。
内閣府が2022年に行った若年層(16〜24歳)の性暴力被害の実態に関するオンラインアンケートでは、回答者数6224人のうち、26.4%に相当する1644人が「被害にあった」と回答しています。つまり4人に1人以上がなんらかの性暴力被害にあっていた、というわけです。
このデータでは、性暴力の種類別でも被害にあった割合が示されています。言葉による性暴力被害を受けたと答えた人は17.8%ともっとも高く、次に身体接触を伴う性暴力被害が12.4%、インターネットやスマホなどの情報ツールを用いた性暴力被害が9.7%と続きます。性交を伴う性暴力被害は4.1%となっています。
また、性交を伴う性暴力被害の特徴としては、社会的立場が上位の者による加害が多いことが挙げられます。加害者として学校の関係者(教職員、先輩、同級生など)、交際相手(元交際相手も含む)やインターネット上で知り合った人を挙げるケースが多くなりました。