日本では古くは明治期から、記憶に新しいところではバブル期にも二拠点生活と言える「別荘ライフ」を楽しむ人たちがいた。
昔の別荘ライフは、主に富裕層のものだった。別荘地に高額な物件を買い、定年後に家庭菜園などを楽しんでのんびり過ごす…そんなイメージだ。
近年の二拠点生活はそれとはちょっと違う。民泊の合法化や空家の増加といった社会背景の変化により、二拠点目の選択肢が増えたのだ。
地方物件を賃貸する、古い家を購入し、使わないときは民泊として貸し出す、リーズナブルな施設に定期的に泊まるなど、昔よりずっと気軽に身軽に、二拠点生活に挑戦できるようになった。
今回ご紹介するのは、平日は東京都文京区、主に週末は熱海の温泉付きマンションで過ごすカナミ(仮名・57)とユウイチ(仮名・58)夫妻の例だ。