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借金400万円を3年で完済… カネで地獄を見た俳優が「借金完済のためにした節約術」10選

集英社オンライン / 2022年5月29日 12時1分

数多くの「おバカタレント」を生み出した懐かしのバラエティ番組『クイズ!ヘキサゴンⅡ』やドラマ『闇金ウシジマくん』などに出演するも、30代で多額の借金を背負い、お金でドン底を味わったという俳優の崎本大海氏。借金苦から這い上がり、資産管理アドバイザーになるまでに身につけたお金の基礎知識を伝える入門書『もうお金で悩まない』(扶桑社)を出版した。本書から「節約」の章を一部抜粋・再構成してお届けする。

① コンビニは極力使わない

疲れたときや時間がないとき、買い物に行けなくて、ふとコンビニに立ち寄って買い物をする。多くの人にとっての日常風景かと思いますが、実はこれもお金が貯まらない習慣のひとつです。借金で苦しむようになる前の僕は、買い物に関する計画性がなかったので、「あれ、トイレットペーパーがないな。よしコンビニで買ってこよう!」「水がなくなっちゃったな。じゃあ、コンビニに行くか!」と、何のためらいもなくコンビニを使っていました。



そんなわけで、借金返済に向けてお金をためようと一念発起したとき、僕がまず実践したのがコンビニ利用を控えることでした。

そもそもコンビニの商品はスーパーなどに比べると1.5倍ほど高いです。ペットボトル1本にしても、スーパーなどのPB商品に比べると、金額は2倍ほどします。ペットボトル1本あたりの差額は50円程度でも、毎日買ったら1か月で1500円、1年間では1万8000円違います。ペットボトル1本でこの違いなので、お菓子やトイレットペーパー、シャンプー、食材など、そのほかの商品を積み重ねていくと……年間結構な金額になることに気がつくはずです。もちろん「忙しくて、スーパーが空いている時間に買いにいけない!」という人もいると思いますが、まとめ買いできるものはなるべくネットで購入するなどの心がけは大事です。

一見小さな支出に見えますが、こうした小さなところから削っていかないと、お金は一向にたまりません。貯蓄をするうえでは、「チリも積もれば山になる」の精神は絶対に忘れてはいけないと僕は思います。

② 「聖域」は捨てる

どんなに節約しようとして、ほかの支出を削っても
「これだけは、特別だから」
「これだけは買わないと生きていけないから」
そう自分のなかに「聖域」の支出を持つことがあります。

たとえば、「普段は我慢しているけど、仕事が大変だった日だけは、高級スイーツで自分にごほうびをあげるようにしている」といったご褒美消費や、「友達との飲み会だけは制限せずにいく」といったコミュニケーション消費。車や美容など大好きな趣味にかける趣味費もあるでしょう。お子さんがいる家庭の場合は、「子供の習い事だけはお金をかけると決めている」と、月に何万円もの習い事消費を投じる方も少なくありません。

しかし、本気でお金を貯めたいなら、自分のなかで「これに対してはお金を使っていい」という「聖域」こそ節約のチャンスです。

「最低限使っていい金額」から逆算するように心がけましょう。たとえば、「飲み会は2万円までは使っていいと決めたら、月の前半思いがけずに一度の飲み会で1万5000円を使ってしまったとすれば、残りは5000円。だから行けても残り一回、二次会に行ったら絶対に予算を超える。だから必ず一次会で帰ろう」など、常にそういう計算を行い、ルールを破らないことです。このためには「断る勇気」を身につけなければいけません。

こういうと「これまでお金を使って発散してきたストレスをどう解消すればいいのか」という人もいるかもしれません。でも、その場のストレス解消を買うよりも、蓄財によって将来にわたる安心を買うほうが長期的に見ればストレスは減るのだと、ぜひ気がついてもらいたいと思います。

③ 「見栄消費」はしない

物を買うとき、「他人からよく見られたい」という考えを持つのは当たり前です。気分よくなりたいからお金を使うわけですから、使った分は、ちゃんと人によく思われることで、対価を得たいという気持ちは当然といえます。

しかし、そんな「見栄消費」は、それこそ本当の無駄遣いです。無駄遣いのチャンピオンといってもいいでしょう。

誰も自分が考えるほど羨ましいと思いませんし、気にしてくれることはありません。むしろ、「もしかしたら見栄消費かな?」と気づいた瞬間に節約が確定するのでラッキーと考えるくらいでいいと思います。

YouTuberやインスタグラマーなど「インフルエンサー」と呼ばれる人たちには、「いかに豪華な生活を送っているか」を人々に見せることが仕事です。いい暮らしを見せることで、彼らはYouTubeの再生回数やSNSのアクセス数を伸ばし、話題を振りまく。お金を使えば使うほど稼げるという前提がそこにはあります。

さらに仕事だからこそ、動画で紹介した高級車の代金や高級マンションの家賃、高級ブランドで買った洋服や装飾品も、全部、または一部を経費として落とすことができます。また、再生回数やアクセス数が増えれば増えるだけ、それが彼らの発信力とみなされて、仕事につながります。

豪華な買い物が仕事になるし、経費になる。だからこそ、彼らは高い買い物をアピールするだけであって、一般企業で働く人がそれをマネしても稼げないですし、お金は減る一方です。

YouTuberやインスタグラマーなどを目指す人以外は、きらびやかな世界は動画の中で楽しむだけにして、自分の幸せな未来を買ったと思って、投資や貯蓄に励むほうが、きっと長い目で見て幸せになれるはずです。

④ 「幸福感を感じる使い方はどっちか」を考える

お金を使うときのひとつの基準として、ぜひ覚えておいてほしいのが「自分が幸福感を長く感じられるお金の使い方」です。

経済学者のロバート・フランクによると、人が幸福を感じる要素は大きく分けると二つあります。ひとつが「地位財」。もうひとつは「非地位財」と呼ばれます。

地位財は車や家、所得や貯蓄額など、他人との比較によって満足感が得られるものです。一方の非地位財は他人と比べなくても幸福感を感じられる、健康や愛、自主性、良質な環境などを指します。地位財は非地位財に比べると、手に入れても幸福感が長続きしないといわれています。

たしかによい車を購入しても、そのときはうれしくても次第に慣れていくと幸福感は薄れ、「さらにいい車に乗りたい」と次の欲望が生まれてきます。でも、非地位財の場合は、他人との優劣を考える必要がないので、一度手に入れたら、大切にメンテナンスしていけば、ずっと所有することで幸せを感じることができます。

「体調を崩さない丈夫な身体のためにジムに通うコスト」や「大切なパートナーを喜ばせるための旅行」「なんでも話し合える友人との会食」「自分の夢を実現するための教育投資」などがこれに当たります。

何かにお金を払うときに「あの人よりもいいものを買おう」「雑誌に載っていたあれを買おう」「誰かにほめられるようなものを買おう」という視点で選んだものは地位財に当たります。

お金を使うときには、「この出費は自分の幸福度を長続きさせるものなのか」をじっくり考えることで、より満足度の高いお金の使い方ができるはずです。

⑤ 余計な洋服は買わない

過去の買い物を振り返ってみて、僕自身が一番「あれは見栄消費だったな……」と後悔するのが「洋服」への出費です。

俳優という仕事柄、僕は日頃から華やかな世界の方とご一緒する機会が多いです。その影響もあったのでしょうが、なんとかおしゃれになりたいと思って、当時流行していたセレクトショップで、年間200万円近く出費していました。ですが、あるとき、懇意にしていた女性のひとりに衝撃的な一言を言われます。

「なんかいつも洋服がダサいよね。もうちょっとかっこいい服を着たら?」

そのときに気がついたのです。僕には、センスがないのだ……と。しかし、この出来事はある意味、ラッキーだったかもしれないと今では思います。

ちょうどそのころ、僕の稼ぎが減ってきたこともあって、ブランドの服を購入することはきっぱりやめようと決意しました。さらに決めたのが「どうせセンスがないなら着るものは真っ黒なベーシックな服だけにしよう」というルールです。

僕の個人的な意見ではありますが、黒い服は一見地味に見えますが、どんなアイテムを身に着けていても、洋服の値段がわかりづらく、シンプルに時間の無駄が省けるというメリットがあります。スティーブ・ジョブズがイッセイミヤケのハイネックセーターを着続けていたのと同じように、着る服を黒だけに統一して、自分の洋服をユニフォーム化してしまおうと考えたのです。

黒以外の服は全部捨て、それ以来、洋服を買い足すにしても、ユニクロや無印良品など手頃な値段のアイテムのみにしました。着飾ることを放棄したことにより、服に費やすお金や時間が大幅に削減できるようになりました。

「洋服でしか自分を表現できない」というくらいの気概があれば、そういう消費もいいかもしれませんが、この本を手に取ってお金を効率的に増やしたい方にはぜひ「洋服に費やさなかったことでお金が増える」という実感と満足を一度味わってもらいたいと思います。

そうすると僕のように、服に費やすお金がとんでもなく無駄に思えてくるかもしれません。

節約術⑥~⑩へ続く

『もうお金で悩まない』(扶桑社)

崎本大海

2022年4月28日

1540円(税込)

単行本ソフトカバー 208ページ

ISBN:

978-4594091019

<借金と苦労を重ねた慶応卒イケメン俳優が本気で伝える「絶対に知っておくべきお金の基礎知識」>
僕は「お金」でドン底を味わった俳優。だからこそ、ゼロから「お金」について勉強し、しっかり稼いで、しっかり貯めて、しっかり資産形成を始められました。もう誰にも、お金で悩ませない。

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