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「はつえせー/やっほー、すてふぁにーです。このたびはいろんなことがとてもうれしいです」大田ステファニー歓人〈第47回すばる文学賞〉

集英社オンライン / 2023年12月27日 17時1分

やっほー、すてふぁにーです。このたびはいろんなことがとてもうれしいです。みどりいせき、けっこうお読みいただけてるし、あと親になるし、だからありがとうございます。

「はつえせー」
大田ステファニー歓人

やっほー、すてふぁにーです。このたびはいろんなことがとてもうれしいです。みどりいせき、けっこうお読みいただけてるし、あと親になるし、だからありがとうございます。
このエッセイはうちが勝手に書いて載せているわけではなく、すばるちゃんゲトってみたことにより集英社さんがすくなからずは認めてくれたっぽく、だから、エッセイやらせてあげっか、みたいな感じでお願いされて書いてるのです。
でも、あこがれていただけに、なんかえらそうな気がしちゃってとにかく恥ずかしくって、読んでいておどろかれるかもしれませんが、これは何度も書き直して、これです。お読みいただきありがとうございます。


とはいえ、うちは不安もかかえていて、それは普段の仕事がつらいから両立して体もつのかな、とか、家庭のあしひっぱらずに親やってけんのかうち、みたいなまぁふつうな不安。とくべつじゃない。あ、お読みいただきありがとうございます。
あと最近だるいのは、戦争。というかおとなに殺される子ども。そんなん今にはじまったことじゃないけど、うちは作家になったから、今まで無視できてたものが無視できなくなったっぽい。それはうちが、表現はそいつなりに誠実じゃないと、って思ってるからで、ガザの報道とか目にしちゃうと書いたもん、ぜんぶがくだらなく感じるというか、書いてると死んでく子どもを目にしても心のどっかで楽しいとか思っちゃう自分への欺瞞やばいし、そんな自分にどん引くし、正直書くってことへのぼんやりした罪悪感で身が入らないときがある。でも、小説って世界と距離とって安全なとこで書くもんじゃないのかもしんないし、だから傷つきながらでも書いてみっか、みたいな不安にガンとばしてます。お読みいただきありがとうございます。
おおげさにいろいろ書きましたが、おおむねハッピーにやってるんで、べつに政治家とかに比べたらそんなにわるいやつではないと思うし、これからもすてふぁにーのバイブスをしんじてください。
ぴーすハオ中指

みどりいせき

著者:大田 ステファニー 歓人

2024年2月5日発売

1,870円(税込)

四六判/216ページ

ISBN:

978-4-08-771861-4

【第47回すばる文学賞受賞作】
【選考委員激賞!】
私の中にある「小説」のイメージや定義を覆してくれた。――金原ひとみさん

この青春小説の主役は、語り手でも登場人物でもなく生成されるバイブスそのもの――川上未映子さん
(選評より)

このままじゃ不登校んなるなぁと思いながら、高2の僕は小学生の時にバッテリーを組んでた一個下の春と再会した。
そしたら一瞬にして、僕は怪しい闇バイトに巻き込まれ始めた……。
でも、見たり聞いたりした世界が全てじゃなくって、その裏には、というか普通の人が合わせるピントの外側にはまったく知らない世界がぼやけて広がってた――。

圧倒的中毒性! 超ド級のデビュー作!
ティーンたちの連帯と、不条理な世の中への抵抗を描く第47回すばる文学賞受賞作。

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