–––梨さんは『その怪文書を読みましたか』展(以下、怪文書展)のようなリアルイベントやインターネットの記事、書籍、映像など、さまざまな媒体でホラー作品を発表されています。発信する媒体によって、受け手側の感じる怖さは変わると思われますか?
書き手としては、怖さの本質は特に変わらないと思っています。それぞれの媒体によって怖さを効果的に感じてもらうための「出力方法」が変わる、という感じですね。
たとえば怪文書展は、リアルイベントだからこその演出の仕方で、怖さが最大になるように設計しました。書籍化にあたっては、また違う方向で怖くなるように編集者の方が尽力してくださいました。怖さの核は変わらないけれど、核へのアプローチ法が変わる、という感じでしょうか。(梨さん、以下同)