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1982年の衝撃作『ブレードランナー』 戸田奈津子が86歳、リドリー・スコット監督の映像センスを垣間みた忘れられないインタビュー秘話

集英社オンライン / 2024年1月14日 12時0分

実の母が父を射殺するという悲劇を生き抜いてきたシャーリーズ・セロン「カラオケでABBAを歌ってマイクを離さなかった」戸田奈津子が見た意外な素顔〉から続く

字幕翻訳の第一人者・戸田奈津子さんは、学生時代から熱心に劇場通いをしてきた生粋の映画好き。彼女が愛してきたスターや監督の見るべき1本を、長場雄さんの作品付きで紹介する。

インタビューでも色彩の話ばかり

ハリウッドには高齢になっても現役で作品を作り続ける監督が何人かおられますが、なかでもリドリー・スコット(86歳)の作品数は群を抜いています。SFから歴史大作までジャンルも本当に幅広いのよね。

ただし、『デュエリスト/決闘者』(1977)のような素晴らしい作品もあるけれど、忘れ去られたような作品があるのも事実。『レジェンド/光と闇の伝説』(1985)なんかは、きっと主演を務めたトム・クルーズも忘れたい過去なんじゃないかしら(笑)。とはいえ、リドリー・スコットは私と同世代。大作を精力的に作り続けるバイタリティには感心します。



『キングダム・オブ・ヘブン』(2005)で来日したときに通訳を担当しましたが、絵画を勉強していた経歴があるからか、インタビューでは「あのシーンのオレンジ色は〜」みたいに色彩の話ばかりしていました。

『ブレードランナー』(1982)を見てもわかるように、まさに色彩にこだわる映像作家ですよね。日本の街をヒントに、近未来のロサンゼルスを猥雑で混沌とした世界観に作り上げるなんて! 公開された当時のみならず、今でも衝撃に満ちていて、目のつけどころがさすがだと思わせてくれます。

『ブレードランナー』(1982)Blade Runner 上映時間:1時間57分/アメリカ・香港

舞台は2019年、酸性雨が降りしきるロサンゼルス。人類の大半は宇宙に移住し、レプリカントと呼ばれる人造人間は宇宙開拓の前線で過酷な労働を強いられていた。

ある日、感情を持ったレプリカントが反乱を起こし、人間を殺して逃亡。彼らを見つけ出し処分するため、ロサンゼルス市警の専任捜査官=ブレードランナーのデッカード(ハリソン・フォード)が捜査に乗り出す。

リドリー・スコット

1937年11月30日生まれ、イギリス出身。初監督作『デュエリスト/決闘者』(1977)でカンヌ国際映画祭新人監督賞を受賞。続く『エイリアン』(1979)が世界的ヒットを記録した。

主な監督作は『ブレードランナー』(1982)『ブラック・レイン』(1989)『テルマ&ルイーズ』(1991)『グラディエーター』(2000)『ハンニバル』(2001)『キングダム・オブ・ヘブン』(2005)『プロメテウス』(2012)『オデッセイ』(2015)『最後の決闘裁判』(2021)『ハウス・オブ・グッチ』(2022)『ナポレオン』(2023)など。『トップガン』(1986)などで知られるトニー・スコット監督(2012年逝去)は弟。

語り/戸田奈津子 アートワーク/長場雄 文/松山梢

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