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心臓が悪いときに体に出る7つのサイン…階段で息切れ、足のむくみ、体重増加…夜になると現れる意外な2つの症状とは?

集英社オンライン / 2024年1月19日 19時1分

心臓が悪いとは、心臓のポンプ機能が著しく低下すること。それによって息切れ、夜間の咳や頻尿、足のむくみなどの症状が現れるという。突然死のリスクがある心臓疾患は、こうした体からのSOSに気づくことが大切だ。心臓が悪いと体に現れる7つの症状についてウチカラクリニックの院長・森勇磨先生が解説する。

階段で息切れ、夜の咳、夜間頻尿は心臓が悪いサイン

心臓病というと、心臓が弱い何か特別な病気と思われがちですが、狭心症や心筋梗塞といった虚血性心疾患は加齢、過食、運動不足、喫煙など生活習慣病と関わり合いがあり、実は身近な病気です。

心臓が悪いと体からさまざまなサインが現れるので見逃さないようにしましょう。
ここでは、ふだんの生活の中から感じやすい7つのサインを紹介します。



1 階段で息切れ
心臓は24時間365日絶え間なく動いて、血液を体に巡らせます。その血液は酸素を持った状態で全身を巡り、体のエネルギー源となる酸素を送り届けるのがメインの役割です。
もし、心臓が悪くなると、体のエネルギー源となる酸素が十分行き渡らなくなり、全身が酸素不足に陥る場合があります。
そのため、最初に症状として出やすいのが日常生活において、いっぱい酸素を使って運動をするときです。階段を上るときやランニングをするときは体を酸素を多く求めるので、心臓が悪いとすぐに息切れを起こしてしまうことがあります。
久しぶりにランニングをしたら、息切れするのは当たり前なのでそれほど心配ないのですが、以前は階段で息切れしなかったのに、最近は息切れすることが多い場合は心臓が悪いサインである可能性あります。
ただし、運動不足などで息切れする場合もあり、これだけだと心臓が悪いとは決めつけられないので、ほかのサインと合わせてチェックしましょう。

2 夜の咳、息苦しさ
階段を上るなど激しい運動をしたとき以外でも、心臓が悪いと息切れするタイミングがあります。それはズバリ夜、就寝時です。
人間は立っていると重力のせいで、足のほうに血液が溜まりやすくなりますが、横になると、今度は足のほうに溜まった血液が肺へとだんだん循環するように。このときに心臓の動きが悪いと肺の血管から心臓に血液を送っているところで渋滞し、肺に水が溜まってしまいます(水腫)。こうなると息苦しくなり、咳が激しくなるのです。これを「夜間呼吸困難」といい、心不全のチェック項目の1つになるくらい、心臓疾患ではよく見られる症状です。

夜間呼吸困難になると、横になっているのがつらくなり、胡座をかいたり、ベッドの後ろにもたれて体を起こしたりする状態になることがあります。これは夜間呼吸困難のつらさを和らげようと体が本能的にとる行動で「起坐呼吸」と呼ばれます。
もし夜間にこういった症状になったら、我慢せず救急車を呼びましょう。

3 夜間頻尿
そしてもう1つ、夜に起きやすく心臓が悪いと現れるサインが夜間頻尿です。
心臓が悪いと、日中は血液の循環が悪いので、腎臓への血液の流れもよくありませんが、就寝中、横になると足のほうに溜まった血液が循環するようになって腎臓への血流がよくなり、排尿の回数が増えてしまう場合があります。

ただし、夜間頻尿は男性の場合は前立腺がんの疑いも。夜の咳や起坐呼吸といった症状が併せて出ていたら心臓が悪いサインなので、両方をチェックするようにしてください。

よくある、足のむくみも心臓が悪いサインかも?!

4 足のむくみ
心臓の機能が落ちると全身に血液を押し出すポンプの機能も落ちるので、血液の巡りがよどんでしまいます。よどんだ血液の成分は血管の穴からどんどんしみ出して、重力の関係で足のほうに降りてきて、足のむくみの症状として現れます。
でも、足のむくみは女性ならけっこうありふれた症状で、これだけだと心臓が悪いかどうかわかりませんので、以下のチェック方法をやってみてください

●チェック方法
むくみのある場所を10秒くらい指で押してみる

10秒後 指を離す

指の痕が消えるのにどれくらいかかるか測る

もし、痕が消えるまでに40秒以上かかった場合は心臓が悪いことによる足のむくみの可能性があります。また、こうしたケースでは両足にむくみが出ることが多いので、定期的にチェックしてみてください。

5 体重増加
足をはじめ、むくみの症状がひどくなるということは、体にどんどん水分が溜まっていくことでもあるため、当然体重は増加します。
暴飲暴食したわけではないのに1週間で2~3kg体重が増える場合があります。
心当たりのない急な体重増加は、心臓が悪いサインかもしれません。


6 首の血管の張り
心臓の動きが悪いと血液をスムーズに送れなくなり、血液の大渋滞が起こります。この渋滞のサインがわかりやすい場所が首です。
心臓に戻りたい静脈の血液が首のところで渋滞になってしまい停滞し、それによって、ぷっくりと首の血管が膨らんで見えることがあります。これを医学用語で「頸静脈怒張(けいじょうみゃくどちょう)」といい、これもまた心臓が悪いときに現れるサインなのです。
とくに、立っているときや座っているときに、首の血管の張りに気づいたら、要注意です。

正確な判断は医師の診断を受ける必要がありますが、息切れなどほかの症状もあるようだったら、医療機関を受診しましょう。

7 食欲のなさ、だるさ
とりとめのない症状ですが、心臓の機能が弱ると食欲がなくなり、体にだるさを覚えることも。なんだか元気がないといった状態です。
これだけだと心臓が悪いと判断するのは難しいので、1~6のサインがないかチェックして、複数思い当たるようなことがあれば、心臓が悪いサインの可能性があります。

以上の7つのサインを覚えて、気になる症状があれば医療機関を受診しましょう。

心臓を悪くしないためには生活習慣病対策をしっかりと

ここまで説明した7つのサインが現れないようにも対策を怠わらないことも重要です。

心臓が悪くなる、心不全の原因の1つに不整脈があります。
不整脈は健康診断の心電図の検査、自分の脈を測ってみて一定のリズムではない場合やスマートウォッチなどが異常を見つけてくれることがあり、私たちが不整脈に気づけるタイミングはけっこうあります。
異常があるな、と感じた場合は早めに不整脈の精密検査を受けるようにしましょう。

そして、生活習慣病の対策も重要です。
とくに高血圧は高血圧症心不全というのがあるくらい、心臓に影響を与えます。高血圧を放置していると、心臓の血管を傷つけて心筋梗塞なることも。
心筋梗塞で命が助かったとしても、心臓が元の状態に戻らず、心不全に移行してしまう可能性もあります。

高血圧をはじめとした生活習慣病対策をすることがそのまま心筋梗塞や心不全の予防に繋がるので、塩分をとりすぎる、肥満、飲酒、喫煙などには気をつけるようにしましょう。

取材・文/百田なつき

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