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最強の“10秒チャージ”「inゼリー」には幻の味があった…inゼリー発売30周年を迎える森永製菓に直撃!

集英社オンライン / 2024年2月1日 11時1分

1994年2月に発売開始され、「10秒チャージ」のキャッチフレーズでおなじみのゼリー飲料「inゼリー」が30周年を迎える。「あれ、そんな商品名だったっけ?」と首をかしげる人も多いのでは? そんなinゼリー30周年を記念して商品にまつわるトリビア&裏話を森永製菓健康マーケティング部「inゼリー」担当の椎原悠太(しいはら・ゆうた)さんに聞いた。

最強の“10秒チャージ”発売30周年!

森永製菓から「inゼリー」が発売されたのは、1994年2月のこと。

当初、アスリート向けに発売した商品だったが、手軽に、短時間でエネルギーを摂取できる食品としてしだいにビジネスパーソンからも注目が集まり、全国のコンビニに並び始めた。今ではスポーツ、ビジネスという垣根を超え、さまざまなシーンで活躍する“10秒チャージ”という地位を確立している。



そんなinゼリーだが、実はネット上で検索をかけると興味深い裏話やトリビアが溢れているのだ。

たとえば、本商品の名称を「ウイダーinゼリー」と認識していた人が多いにちがいないはずだ。そう、いつのまにか商品名から「ウイダー」が消えてしまっているのだ!

ほかにもネット上で噂されているトリビアや裏話はあれこれある。

・昔のパッケージは牛乳パックみたいな三角錐だった?
・最初はゼリーじゃなくドリンクとして発売するつもりだった?
・一部にしか流通していない味がある?

日常的に食べる人も、ふだん食べない人も気になるネタが多いかもしれない。

ではここからは、森永製菓の椎原さんにその真相を尋ねていこう。

森永製菓健康マーケティング部の「inゼリー」担当・椎原悠太さん

商品名もデザインも変わったが、パッケージの形状は昔のまま

――いちばん気になるのはやはり、昔は「ウイダーinゼリー」という名前だったこと。一体いつごろから「ウイダー」が取れたんでしょうか?

発売当初は「ウイダーinゼリー」という商品名で発売していました。もともと、弊社が米国「ウイダー社」と事業提携していた関係でブランド名を本品にも使用していたんです。

ですが、2018年から「inゼリー」へと改名しました。ちなみに、そのときに弊社のエンゼルマークへと変更しているんですよ。

写真左が1994年発売当時のパッケージ、写真右が現在の「inゼリー」

――たしかに変わっている! それと同時に、パッケージデザインも年月を重ねるごとに変化していますよね?

おっしゃるとおり、30年の間で文字の配置などデザインは変更してきており、昔と全く同じというワケじゃないですね。日々ブラッシュアップを続けていますが、文字のフォントやデザインのコンセプトは昔のままで、見た目の印象はそこまで変化していないと思います。商品の形状もほぼ変わっていませんし。

――え? 発売初期のパッケージを見てみると、今の形とは違って、テトラパック牛乳っぽく見えるのですが……。

それは商品の映り方の問題だと思います。1994年当時からinゼリーでは、“サイドガゼットパウチ”という自立するタイプのパウチを採用しています。

ただ厳密に言えば、発売初期のパッケージ商品は角張っていて、直角みたいになっているんです。これが現在では、怪我をしないように角に丸みのある形状に変更しています。

最初は飲み物だった? コンビニには並ばなかった可能性も…

――「inゼリー」開発初期は、ゼリーの発売の前に、ドリンクタイプの商品を発売していたというのは本当なのでしょうか?

本当です! 当時は、健康事業の拡大を進めていまして、缶入りのドリンクとして発売したんです。ただ当時の担当者によりますと、あまりウケがよくなかったらしく……。

というのも、缶は一旦開けてしまうと持ち運びづらくなってしまい、さらに運動をしながらだと飲むのにも不便だったため、スポーツ用には不向きだったようです。そこから社内で既にノウハウがあった“ゲル化技術”を用いて、手早く摂取できてお腹に溜まりやすいゼリー飲料の開発へと舵を切ったんです。

現在は、ローヤルゼリー入りの高級タイプ「ローヤルゼリーゴールド」も発売

――アスリートからのちょっとした要望に耳を傾け、商品の方向性が変わった、と。こうして生まれたのが「inゼリー」で、コンビニやスーパーに並ぶようになったんですね。

でも実はコンビニやスーパーに卸す予定はありませんでした。あくまでアスリート向けの商品で、一般のお客さまからのニーズはないと思っていたため、フィットネスジムやプールなどで販売する予定だったんです。

ですがあるとき、とあるコンビニのバイヤーさんに「inゼリー」のコンセプトに共感いただいたことがきっかけでコンビニでも置くように。その後すぐにビジネスパーソンの方々からよく購入されて、一気に販路を拡大できたんです。

自衛隊にしかない幻のinゼリー「増加食」

――現在の「inゼリー」には、基本のフレーバーとなる「エネルギー」をはじめ、10種類以上のフレーバーがありますが、実は一般には流通していない幻のフレーバーがあると耳にしました。

それはおそらく「増加食」のことではないかと思います。増加食とは、自衛隊員の方々が勤務・訓練中に支給される、ふだんの食事にプラスして摂る栄養食のことなんです。弊社では、その特別な「inゼリー」を開発し、卸していたんです。

自衛隊員だけが食べられた幻のinゼリー「増加食」

――じ、自衛隊用の?

転売厳禁な完全オリジナルの「inゼリー」です。現在はもう生産終了していますが、2021年からしばらく、自衛隊用に開発していたんです。

自衛隊員はとてもハードな任務に就かれるため、必要とする栄養素が多い。ただ自衛隊の方々向けに必要な栄養素をすべて盛り込もうとすると、とてもじゃありませんが、美味しく飲める代物には出来上がりません。

そこで社内で培ってきた、不快に思う味を感じにくくさせる“マスキング技術”という特殊な技術を使って、美味しく飲める商品として完成させました。マスキング技術は、弊社の商品ですと「ハイチュウ」などのお菓子にも使われていますよ。

――すごい! 「ものづくり」に対する企業の矜持を感じます……!

「ものづくり」という意味では、「inゼリー フルーツ食感」シリーズも担当者としておすすめしたいです。現在「もも」と「メロン」の2種類を発売しているのですが、原材料に果実を使っていないにもかかわらず、ジューシーな果肉感を再現したゼリーに仕上げられていますので、弊社の技術をより感じてもらえるかと思います。

inゼリー フルーツ食感〈もも〉

残念ながら増加食は一般的には発売していませんが、そのほかにも現在の「inゼリー」は、ラインアップが豊富です。自分の好みに合わせたinゼリーを探してもらい、お客さまの豊かな生活のお役に立てますと企業冥利にも尽きます。

――30年の歳月を重ねて人々にとって身近な存在になった「inゼリー」ですが、売上も上々だと伺っています。

おかげさまで「inゼリー」は、2022年には過去最高の売上を達成し、2023年も好調に推移しています。30周年を迎え、今まで同様お客さまのちょっとした日常の隙間にも、「inゼリー」を有効活用してもらえるとうれしいです。最近ではゲームを集中してプレイするために「GABA(y-アミノ酪酸)」を配合した「GAME BOOSTER」なんて商品も発売しています。

GAME BOOSTER

実は「inゼリー」お決まりのフレーズである「10秒チャージ」は、現在「エネルギー」商品のパッケージにしか書かれていないんです。仕事で忙しい人はもちろんですが、その人自身が求めるニーズに合わせた日々の生活を前向きに過ごす後押しになるような「inゼリー」を見つけていただき、その活動のサポートをできればと思います。

取材・文/文月/A4studio

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