私自身は父親が運営していた学習塾で学び、中学受験をして神奈川県にある私立の中高一貫校に進学。その後、首都圏の大学を卒業しましたが、自分が父親の後を継いで指導する側に立った時に、自身の学びのキャリアを振り返り、「本当にこれで良かったのか」「皆がこのパターンでいいのだろうか」というような違和感や疑問を持ちました。
特に小学校4年生ぐらいからスタートする中学受験は、目的と手法が逆になりがちです。
「将来になりたいものがあるから手法のひとつとして私立中学校へ進学をする。そのために塾を選ぶ」というのが本筋だと思うのですが、昨今は「とにかく良い私立中学校へまず行こう。大人になって何をしたいかは、その後ゆっくり考えればいい」というような風潮がある。そこに非常に課題意識を覚えました。
今の時代、終身雇用が主流ではないですし、入社した当時からセカンドキャリアを考えるような社会になってきています。皆でお手々つないで新卒一括採用のフォーマットに乗るというような時代でもありません。
だとすると、やはり将来の設計図から逆算して、学びのキャリアはあるべきなのかと思います。まずは親世代の価値観から脱却しないと大変なことになるなということを強く感じています。