2010年代以降、訪日中国人観光客が増加したこともあって、いまや日本でも「春節」の存在が広く知られるようになった。これは旧暦の正月(旧正月)で、中国本土や台湾・香港、韓国、ベトナムなど日本以外の漢字文化圏の各国では、西暦の1月1日よりもこちらを盛んに祝う。今年の春節は2月10日だ。
春節はベトナムではテト(Tết)と呼ばれる。基本的に中国の春節と同じ日(25年に1回だけ1日ずれる)で、盛大に爆竹を鳴らすなど中華圏の春節と似た祝われ方をするが、バインチュンというちまきに似た食べ物を食べるなど違った部分もある。
現在、日本にはベトナム系の仏教寺院が複数あり、テトの際は多くの在日ベトナム人が集まる。そこで、埼玉県越谷市にある南和寺(Chùa Nam Hòa)に様子を見に行ってみた。