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男50歳にして“ちいかわ”にハマる! 30年ぶりに思い出した「かわいい~!」の快感とは?

集英社オンライン / 2022年6月2日 14時1分

『モンハン』や『パズドラ』など人気ゲームのプレイ日記を中心に、さまざまなメディアで記事を書き散らしているモノ書き、大塚角満。50歳にして『ちいかわ』の魅力に取り憑かれ、「ぜひ!! なんらかの記事を書かせて!!」と集英社オンラインに泣きついてこの場を得る。今回は“ちいかわのすばらしさ”を中心に暑苦しく語る。

こんな感情、まだ俺にあったのか

男は50歳にもなると、何かを見て「かわいい~~~!」と感激することがいっさいなくなる。
強調するけど“いっさい”だ。
逆に世の若い女子は、対象がサルマタ一丁で寝っ転がってビール腹をボリボリ掻いているおっさんであっても、ひと目見た瞬間に脊髄反射で、
「かわいい~~~www」


と言ってしまう。

この、モノを見て“かわいい”と思う感情の落差がおじさんと女子とではあまりにもかけ離れているんだけど……!
あるキャラクターたちの出現により、おじさんたちの“かわいいハードル”は恐ろしいほど一気に下がってしまった。それにまつわるイラストやマンガ、グッズを見るたびに、30年以上も眠っていた、

「かわいい~~~~~!!!><」

という黄色い声が自然と飛び出してしまうのである。……まあ、「黄色い」と思っているのは自分だけで、傍で聞いたら間違いなく新宿二丁目あたりで跋扈しているドドメ色の声だと思うのだが……それはどうでもいいのだ。こんな、特定のコンテンツを見て「かわいい!」という感情が芽生えたの、マジで30年ほど前の『どこでもいっしょ』のトロ(というネコのキャラね)を見たとき以来だと思うね……。

このように、50歳のおじさんを女子化させるほどに魅了しているコンテンツこそが……!

ナガノさんの公式Twitterで公開されていたイラストを拝借しました!

そう!!! 『ちいかわ』!!!

マンガ家の“ナガノ”さんがTwitter上で展開しているマンガが大バズりしたのを皮切りに、それらを収録した単行本はベストセラー、毎週金曜日の朝に放送されているアニメは超人気、そのほかあらゆるグッズはすぐに品切れ、さまざまな業態とのコラボレーションも進行中……と、いまもっともホットなコンテンツとして大注目されているのである!!

俺が『ちいかわ』の存在を知ったのは、いまから半年ほど前になろうか。当時、始めたばかりのLINEに同僚の女性スタッフが、妙に簡素に描かれたネコやコグマ、ウサギのスタンプを送りつけてきたことに端を発する。

そのころは恥ずかしながらちいかわなんてものは知らないから、

「なあなあ。この……『お寿司!』って言った瞬間に転がって『ザザァァァァ……!』ってひっくり返しちゃうスタンプ……なんなの?? かわいそうなんだけど……」

これがそのLINEスタンプだ

ちょっとブルーになって、そんな質問をぶつけていた。すると女性スタッフは、

「“ちいかわ”って言うねん。ナガノって人がTwitterでマンガを連載しているんだけど……それが妙におもしろかわいくて、いまちょっとハマってるんだよね」
このように回答……。

これが、50歳のおっさんが「ちいかわ」という名前を初めて知った瞬間なのだが、そのころは前述の“女子=かわいいのハードルが低くて飽きやすい”と思っていたので、このちいかわとやらについてもすぐにブームが去ると確信していた。

しかしその後も……来るわ来るわ、ちいかわのスタンプが!!
さらにしばらくすると、
「今日の『ちいかわ』マンガ、めっちゃよかった!! キミも読んでや!!」
と、ナガノさんのTwitterに誘導するメッセージまでも……。最初は、「めんどくせ」と思って「ハイハイ」と空返事をするだけで済ましていたんだけど、ホントに毎日……というか、30分に1回くらいは『ちいかわ』のスタンプが送られてきたため、ついに俺は根負けしてしまうのだ。

そして、
「仕方ない。1話だけ読んでみるか」
ブツブツと念仏を唱えながら、件のナガノさんのTwitterに行ってみたんだけど……!!
その5秒後に、俺は先のスタッフに以下のようなLINEを送っていたのである。
「ちちち、ちいかわ、かわいぃぃぃぃいいいい!!!>< なんだコレ!!! 30年ぶりくらいに“トキメキ”ってもんを思い出しちゃったんですがッ!!!!」
おじさんの“かわいいハードル”が下がった……いや、この世から消滅した瞬間であった。

そして、その後の俺の生活は、まさに“ちいかわ起点”のものとなる。
朝起きて最初にやることはTwitterを起動し、ナガノさんがマンガを更新しているかどうか確認すること。だいたい、2日に1回くらいのペースで更新されているんだけど、それがなかったときはつねに枕元に置いてある単行本『ちいかわ』(3巻まで発売中)を手に取り、テキトーなページを開いて読み返す。これで心がちいかわで満たされたら、金曜日だったらすぐにテレビを付けてチャンネルをフジテレビに。だいたい午前7時40分あたりから『めざましテレビ』でアニメを放映しているので、欠かさずそれを見なければいけないのだ。

わずか数分のアニメを視聴し、
「あ~~~^^ 今日もかわいかった^^」

黄色い声で短い感想を漏らしたのも束の間、すぐに『ちいかわ』アニメの公式Twitterでいま見たばかりのアニメが見逃し配信されているので、それを……だいたい5回くらいくり返し見る。

これにより、心の『ちいかわ』充填度がMAXを振り切るので、ようやくここで、
「今日も元気になった! さあ仕事すっかな!!」
このようなモードになるのである。
ちなみに、アニメが更新されない金曜日以外の日は、先の見逃し配信を何十回となくくり返し視聴して飢餓状態を凌いでいるので、どうかご安心していただきたい。

そんな、まるで鬼の霍乱(かくらん)のように“ちいかわ熱”に罹患してしまった俺を、さらに煽りに煽っているのが前述の同僚スタッフである。
俺の記事の読者には“たっちー”の名でおなじみなので以降はそのように記述させてもらうけど、彼女はつねにあらゆるコンテンツにアンテナを張っているので、『ちいかわ』の情報もアップデートされるたびに、光の速さで俺にメッセージを送ってくる。

たとえば、
「秋葉原駅構内で“ちいかわショップ”が展開されるぞ!」

4月にJR秋葉原駅内に10日間だけオープンした、ちいかわPOP UP STOREがこちら

やら、
「今度は東京駅!!! “ちいかわ観光ステーション”が1年ぶりに開催されるで!!」

東京駅構内にある東京キャラクターストリートで、今年冬に大々的に展開された“ちいかわ観光ステーション”

こんなネタを見つけてはカメラを担いで俺を連れ出し、取材(という名の趣味)に赴いていたのである。

で……!
そんなちいかわの追っかけ活動の中でも、極めて印象的且つ感動的であり、そして現在も実施されている“あのイベント”に自腹で行ってきたので、その様子をリポートさせていただきたい!!
“あのイベント”とは……そう!!!

“ちいかわ飯店@池袋パルコ”ですよファンの皆さん!!!
じつはちいかわのコラボメニューが楽しめる“ちいかわカフェ@池袋パルコ”は、過去にも何度か実施されてきた。

大人気ゆえ、毎回なかなか予約が取れずにプラチナチケット化するイベントなんだけど、たっちーは、
「絶対にチケットを取る……! そのため、少々仕事がおろそかになるかもしれんが……ちいかわのためや!! 許せ!!!」
と宣言して、見事に予約をゲット!! おかげで今年の4月1日に初めて、俺は「ちいかわカフェ」を堪能することができたのである。

そのときの写真を何枚か紹介しよう。

ちいかわ飯店はこの流れを汲んだイベントで、テーマは“中華”。マンガ内に登場する食べ物や、シチュエーション、世界観を料理で再現したメニューが楽しめるとあって、今回もチケットが完売になる勢いだったのである。
でも……!
仕事は二の次で、チケットゲットに全精力を注いだたっちーは見事に……!!

上のちいかわカフェから、ガラリとイラストの雰囲気が変わっていることに注目!

ちいかわ飯店の予約を取ることに成功してくれた!! やったやった!!! またかわいくもおいしいコラボメニューを堪能することができるぞぉぉぉおおお!!!

ということで、次回はちいかわ飯店@池袋パルコの実食リポートをお届けいたします!!

撮影/橘志保
文/大塚角満

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