1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

3年ぶりに会った48歳・弟がいきなり全身脱毛を始めていた理由〜人類体毛事情今昔

集英社オンライン / 2022年6月2日 16時1分

集英社オンライン統括編集長の、お仕事メイン、ときどき日常な、ブログともいえない雑文たち

先日、コロナ禍でずっとご無沙汰してた弟から久々にLINEがきました。

「ずいぶん会ってないし、いろいろこちらの状況も変わったんで、久しぶりにごはんでも食べようよ」

弟と私は8学年も年が離れているのと、互いに執着心のない性格のせいか、同じ都内に住みながらも連絡を取るのは年に数回。それも業務連絡のようなLINEを取り交わすくらいで、まあ、疎遠といえば疎遠である。
そんな弟から、こんな連絡がきたものだから、「ゲッ、あいつまさか離婚か?」「失業(弟はフリーのSE)でもしたか?」と、不穏な予想ばかりしながら、不肖の姉は待ち合わせたお寿司屋さんに出向いたのであった。


なんかめんどくさくなっちゃってさ

で、そんなあっさりした関係の姉弟とはいえ、なにしろ会うのは3年ぶりである。その間にコロナがあったり、私がちょこっと手術したりなど、話すネタは結構あるもので、話題が途切れぬまま、お寿司もパクパクいただいていたのだが、いきなり口から銀シャリが吹き飛ぶようなことを弟がのたまった。

「そういえばさ、今、永久脱毛してんだよね」

は?

「え、どこの?」
「全部」
「え、ワキとか?」
「そう、ワキとか」
「すね毛とか?」
「そう、すね毛とか」

弟は決して饒舌なタイプではないので、余計なことはあまりしゃべらない。
反対に姉の私は気分がのると怒涛のようにしゃべりまくるので、夫から機関銃と呼ばれ、しゃべっている最中に唇を指で挟んで閉じられてしまったという哀しい経験の持ち主である。

全身脱毛という言葉から勝手なイメージ。弟ではありません

「全部、って言ったよね」
「うん」
「なんでまた、そんなこと」
「うーん、なんか、めんどくさいなあって思っちゃってさ、毛があるのが」

かつては女性誌の定番テーマだったセルフ脱毛

ちょっと話はそれますが、かつて女性誌では、初夏の号で必ずとり上げていたテーマがあります。それがズバリ、脱毛、ムダ毛ケア特集。
今でこそ、医療レーザー脱毛やエステサロンでの脱毛もメジャーに、そして若干リーズナブルにもなって身近な存在となりましたが、ほんの10年くらい前までは、まだまだ脱毛はセルフケアでやることが多かったんです。

そこで女性誌としては初夏の号ともなれば、
「今年こそムダ毛とキレイにさよならする!」
「トラブル知らずの脱毛ケア、教えます」
なんて特集を組み、シェーバー、脱色、脱毛ワックス・クリームなどのセルフケアはもちろん、アフターケア法、そして当時はまだハシリだったクリニックやエステでの永久脱毛の詳細などを情報としてお届けしていたわけです。
その後、サロンなどでの脱毛がメジャーになるにつれて、こうした特集はいつの間にか消えていってしまったのですが……。

それがいまや、48歳男子が全身永久脱毛……。
これが令和か。

いや、実はそうそう驚くことではないのです。なぜなら、集英社オンラインの企画会議でもついこないだ、男子のVIO脱毛がテーマにあがり、みなで盛り上がったばかりでした。
身内のことだからちょっとばかし驚いてしまったんだよ、そうそう。

あのさ、全身脱毛ってことはさ‥‥

だがしかし、およそこれまで美容にはほぼ興味がなく、そしてそもそもそんなに毛深いほうでもない我が弟よ、いったいどうした、という思いは消えない。
そして、そして、ついに聞いてしまった。

「全身てことはさ、下もですか?」(なぜか敬語になった)
「うん。やるならもう全部、と思って」

3年ぶりに会って、何が悲しくって弟の下半身の脱毛事情に興味津々の姉。
そしてふと閃いた。

「もしかしてさ、ヒゲも?」
「うん、実はそれがいちばんめんどくさかったんだよね」
「えーー! ヒゲを永久脱毛しちゃったらさ、ヒゲ伸ばしたい時、もう伸ばせないじゃん」(←ヒゲ男好き)
「あ〜自分、ヒゲが結構薄くて、ヒゲ伸ばせるほど生えないんだよ。だから2〜3日にいっぺん剃ればいいんだけど、それがすごくめんどうでさ。ヒゲがないってすごくラクだね〜」

それはちょっと姉さんにはないものだから、同意を求められてもわからないのだけど。

しかし面倒臭いという理由だけで、ヒゲはともかく全身脱毛するかね、とも思ったのだが、弟は筋金入りの理系であるため、医療用の永久脱毛そのものに興味もあったようだ。

画像はイメージです(笑)

「結構高いもんなんだね」

そりゃま、全身やれば……。

この世は、十人十色、十人十毛

そういえば、すでに海外では男性でもワキはもちろん、VIOのお手入れをするのはかなり当たり前のこととなっていて、ゴルフ仲間の友人男子がLAのゴルフ場でシャワーを浴びていたら、あちらの方にワキ毛を見られ、「OH! ジャパニーズ、ホワイ?」と聞かれたという爆笑エピを久々に思い出した。

そういえば、かなりの剛毛男子が、
「俺ってもう、腕もすね毛もすごくてさ、すね毛が靴下のゴムにからまってとれなくなったり、腕の毛がシャツとこすれてからまって毛玉になったり(俗にいうアリンコ)すんだよ。これ女の人にはわっかんねーだろ? こないだなんて親戚のチビに、”おじちゃんの足の指、なんで黒い糸くずがいっぱいついてるの?“って聞かれたんだぜ」
と言っていた驚愕エピも思い出した。

そういえば、男性だけに非ずで、以前永久脱毛の取材で美容クリニックに同行した女性カメラマンが、取材終わりに突然、
「実は私! 放っておくと眉毛がつながってしまうくらい眉毛が濃いんです! 眉毛がつながると(こち亀の)両さんみたいになるんです!…(涙)」
と叫び、その場で予約をしていた、ほほえましいエピも思い出した。

毛、って本当に人それぞれ、いろいろなんだなあ。

なぜ人はムダ毛ケアをするのか、そもそもムダ毛ってどこの毛だ

さんざん身内や友人のことをネタにしてしまったので、最後に己のネタも晒すならば、私はなぜかワキ毛が生えてきませんでした。

これを話すと、「ええ! うらやましい!」と必ず言われますが、中学の頃同級生の女子たちが、やれ、あの脱毛クリームがいいだの、あのカミソリが使いやすいだの、困りつつもなんとなくウキウキと話してるのを見ては聞いては、ほんのりとうらやましく、毎日自分のワキを覗き込んでは、早く生えてこないかな…と思っていたものでした。
嗚呼、素晴らしきかな、思春期。

もちろん今となってみれば、ラッキーだったなと思ってますが、そもそも自分は眉毛もまつ毛も本当に少なく薄いので、そっちの方で逆の苦労はしているわけです、思い切り。下まつ毛とかないし。

こうして考えてみると、結局体には、いる毛といらない毛があるのだなあ、とまた改めてしみじみ。
あと、体毛は守るべき大事なところに生えているという説もあるので(まつ毛も鼻毛もホコリやゴミからガードしてくれますよね)、リンパ節のあるワキや、生殖器や排泄器官のあるVIOに毛が生えているのはそれゆえ、とも言われますが、どうなんでしょうね。

理想はキューピーちゃんみたいな全身ツルツル?

とはいえ、お手入れがデフォになりつつある女子のVIO、アンダーヘアに関して、男子の意見を以前リサーチしたならば、「ツルツルだとひく」「今どきボーボーはちょっとなあ」てな感じにざっくり分かれるようですが、そのヘア状態を知っているということは、それなりの仲になってるわけですから、たかが下の毛くらいで動揺すんじゃねえ、と、毒づいてみたりして。

あと、弟の名誉のために言うならば、3年ぶりに会って話したい「いろいろ変わった状況」というのは、無くなりつつある彼の体毛のことではなく、仕事の形態が変わってすごく安定したよ、といううれしい報告でありました、念のため。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください