昨年は、畑岡奈紗と笹生優花の日本人プレーヤー同士(笹生は当時、フィリピンと日本の両国籍を保持していたが、のちに日本国籍を選択)のプレーオフに沸いた全米女子オープン。結果は笹生の史上最年少優勝で幕を閉じたが、日本のゴルフファンにとって、忘れられない熱狂の4日間となった。
日本勢は今大会、ディフェンディングチャンピオンの笹生、前回惜しくも敗れた畑岡をはじめ、渋野日向子、小祝さくら、古江彩佳、西村優菜、西郷真央、山下美夢有など、アマチュア2人を含む15選手がチャレンジする。
日本勢の活躍が期待される中、プロゴルファーで解説者のタケ小山氏は今年の全米女子オープンをどう展望しているのだろうか。
「今年のパインニードルズ(・ロッジ&GC)は、かなりの難コースです。松の木がたくさんあるんですが、日本の松とは違って高くて大きい。これがまず風を読みにくくします。コース設計は、スコットランドが生んだ天才コース設計家と呼ばれているドナルド・ロスなんですが、彼のコース設計の特徴は、ドーム型とか円盤状とかいわれる、お饅頭みたいな形のグリーン。トーナメントでは、このグリーン周りの芝を短く刈り込んで、コロコロとボールが止まらずに下まで落ちてしまうようなセッティングをします。6600ヤード以上と女子選手には距離も相当長いですし、バーディー合戦にはならないと思います」