東京・東中野の銭湯、松本湯は昭和11年(1936)創業の老舗。昭和63年(1988)に2代目がサウナを併設したビル(マンション)型の銭湯に改築したが、以来30余年が経過。配管などの劣化と、緩やかにお客が減り続ける現状に、創業以来2度目の大リニューアルを決意したという3代目店主・松本元伸さん。
“勝負手“に選んだのは、「マンガ サ道」のドラマ化が決定するなど、再ブームの兆しも見え始めていたサウナの拡充。数年にわたってコツコツと全国のサウナ施設を巡っては徹底的に研究を重ね、同時に知名度を上げるために「熱波」や「テントサウナ」などさまざまなイベントを企画しては発信。コアなサウナ愛好家の中で松本湯の名は少しずつ広まっていった。そんな松本さんの姿を見て、一緒に知恵を絞ったり、汗をかいてくる“仲間”が現れる。
(→前回記事「東京・東中野、最強の銭湯サウナ「松本湯」はいかにして爆誕したか」)
満を持して、2021年の2月から改装工事に着手。クラウドファンディングにより大改装したことをアピールするという“念押し”も敢行しつつ、ついに8月、リニューアルオープンの日を迎えるが、そこで「想像もしなかったアクシデント(松本さん・談)」が起こった。