Appleによる開発者向けイベント「WWDC(世界開発者会議)2022」が、現地時間2022年6月6日(日本時間2022年6月7日)に開幕した。本イベントは1週間に渡ってバーチャルで開催されるが、初日のみ、一部の開発者を米カリフォルニア州クパチーノにあるApple本社「Apple Park」に招いて行われた。
WWDCでは、Appleが世界中にいる開発者コミュニティに向けてMac、iPhone、iPad、Apple Watch、Apple TVといったAppleデバイス向けの次期ソフトウェア(OSや基本アプリなど)を披露し、これに合わせたアプリの開発や更新のための情報が提供される。
以前はApple本社に近いシリコンバレー最大の都市・サンノゼ市内の会議場に6000人ほどの開発者を集めて開催されていたが、新型コロナウイルスのパンデミックが発生した2020年以降、ストリーミングやオンラインコミュニケーションを主とした「バーチャル開催」となっていた。
しかし冒頭にも述べたとおり、今年のWWDCではAppleは実際にクパチーノに開発者を集め、屋外に設営された会場で、世界中の人たちと一緒に事前収録された基調講演やセッションを見るという体験を用意した。
Appleに限らず、シリコンバレーの企業はテクノロジーを生業としながら、対面でのコミュニケーションを通じた創発やイノベーションを大切にしている。そうしたカルチャーから、一部でもよいから開発者とApple社員、あるいは開発者同士が交流を持つ機会を作りたい、という想いがあったのではないだろうか。