ゴルフスイング「手首を使うな」は間違い⁉︎ ダフリ、スライス、ボールが飛ばない…を解決する正しいコックの作り方
集英社オンライン / 2024年6月15日 20時0分
登録者数76万人越えのゴルフユーチューバー・てらゆー氏が教える、シンプルでクセのない美スイングになる「スイングの基本」。プロや上級者のスイングが手に入ると噂の、彼独自のゴルフレッスンの中から「手首の役割」について紹介しよう。
『ゴルフは基本がすべて! てらゆーのゴルフスイング大全』(KADOKAWA)より、一部抜粋・再構成してお届けする。
手首を使うと当たらないということはない
いくら力んでもクラブヘッドが速く動かなければボールは飛びません。振り子の大きさ、つまりクラブの運動量を大きくすることで、ヘッドスピードを最大化することができます。そのためには、手首をたくさん動かす・使うことが必要です。
「手首を使うと再現性がなくなる」と考えている人が多いようですがそれは思い込みです。
トンカチを使う時は無意識に手首を動かしていますが、それでも小さい釘を真っ直ぐに叩くことができています。
アプローチやパターの時に手首を使わないのは、飛び過ぎてしまうからであって、当たらないからではありません。むしろ、手首を使わないというのは人間の体にとって不自然な動きなので、かえって再現性を損なってしまうのです。
POINT:手首を支点にクラブが動くことでヘッドが走る
1本の振り子の場合、腕の運動量とクラブヘッドの運動量は同じ。手首を使うことで腕の運動量に対してクラブヘッドの運動量が大きくなり、ヘッドが手元をしっかりと追い越す
OK:トンカチで叩くイメージで手首を使う
トンカチで釘を叩く時は無意識に手首を使い、効率良く釘に力を伝えている。スイングに置き換えると、インパクト付近で手元が減速し、クラブヘッドが手元を追い越す動きになる
NG:手首の振り子がないと強く叩けない
手首が固まったままでは、釘を強く叩くことはできない。スイングにおいても、手首の動きがないとクラブヘッドの運動量が大きくならないので、ヘッドスピードを上げきれない
手首が自由に動く力感でクラブを握る
「手首を使う」といっても、自分の力で手首を折り曲げようとするのは間違いです。手や腕にも力が入り、逆に手首が動きにくくなってしまう場合があるからです。
グリップを強く握り過ぎず、手首が自由に動く状態にしておいて、クラブの動きとヘッドの重さによって手首が折られるというのが正しいのです。
クラブに任せて振れれば、振り子の動きになるので、クラブヘッドが手元を追い越すタイミングも安定し、再現性の高いスイングになります。
自分の力で手首を折るタイミングをコントロールしようとすると、手首を早い段階で解いてしまうアーリーリリースというエラーになりやすく、ダフリや飛距離ロスなどミスの原因になってしまうのです。
POINT:右手一本でクラブをグルグル回してみよう
クラブを右手一本で持ち、グルグルと速く回す。ポイントは手首を柔らかく、遠心力を感じながら回すこと。強く握りすぎると手首が固まってしまい、スムーズにクラブを回せない
NG:手首が固まっていると2重振り子にならない
手や腕に力が入っていると、手首が固まりやすくなり、クラブヘッドが走らなくなってしまう。自分の力で手首を折り曲げようとせず、脱力した方が手首がスムーズに動きやすくなる
コックの形を間違えるとスライスしやすくなる
コックは、腕が地面と平行になる辺りから、バックスイングの勢いによって自然に作られる手首の角度のことです。
そのコックがインパクトで解放されることで効率良くボールに力を伝えることができるのです。
ただし、コックの形には注意が必要です。
手首とフェース面はリンクしていて、バックスイング側で左手首が甲側に折れるとフェースが開きすぎてしまい、スライスの原因になります。
手や腕が力んだ場合にこの形になりやすく、バックスイングでも手首を柔らかく使い、体の回転によってクラブを上げていけば、左手首が甲側に折れることはありません。
練習として、手元でコックの形を作りそのまま上げていくと、正しいトップを体感できます。
POINT:バックスイング側は左腕と左手の甲が真っ直ぐで右手首が折れる
バックスイングでは左手首を曲げずに、右手首のみ甲側に折れるのが正しいコックの形。手首はフェース面とリンクしていて、左手首が甲側に折れるとフェースが大きく開いてしまう
POINT:フォロー側はバックスイング側と対称に右腕と右手の甲が真っ直ぐで左手首が折れる
ダウンスイングでは、徐々に右手首の角度が解放されていく。クラブヘッドが手元を追い越した後のフォローでは両手の関係も入れ替わり、右手首は曲がらず左手首が甲側に折れた形になる
文/てらゆー サムネイル/shutterstock
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