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〈挨拶ってする?しない?〉「職場で極力、人とは話したくないので…」Z世代の挨拶事情を調査。小学校教員は「最近は保護者でも挨拶を返さない人が増えた」

集英社オンライン / 2024年6月14日 11時0分

現在、SNSで「職場での挨拶文化」について賛否両論が巻き起こっている。Xでは、「挨拶みたいな簡単なことができないやつに、仕事ができるわけない」「挨拶を無視されると辛い」という必要派の意見が多い一方で、「強要はよくない」「正直、誰とも挨拶したくない」という意見もある。実際の職場ではどうなのだろうか? 街の意見を聞いてみた!

Z世代から寄せられた職場での「挨拶文化」に関する意見がこちら

「リアルじゃ挨拶すらできないのにSNSだとめちゃくちゃうるさい」

Z世代の某Xユーザーが挨拶について「毎朝、毎晩、ことあるごとに定型文を呪文のように唱えることは非効率」とポストし、話題となった。のちにそのユーザーは 「私はする派ですが、挨拶を強制することには反対」ともポストしていた。現在、そのユーザーはアカウントを非公開にしている。

こういった考えの人が増えたのは、コロナ渦以降、人と人との繋がりが希薄になったことも原因のひとつとして考えられる。実際のところ、令和の挨拶事情はどうなっているのだろうか?

そこで、渋谷駅周辺にいる20代〜50代の男女100人に意見を聞いてみた!

 ※「挨拶必要派」の意見

「Xでバズっているのを見たけど、まったく共感できなかったです。僕の周りで挨拶できない人なんて見たことがないです。挨拶すらできない人は、就活もうまくいかないと思います」(社会人1年目・男性)

「バイト先で挨拶しても毎回無視してくる同い年の男の子がいて、正直ムカつきます。その人、リアルでは挨拶すらできないくせに、Xやインスタではめちゃくちゃうるさいんです」(大学2年生・女性)

挨拶をしないのは若者に限った話ではない

調査を進めていくと、挨拶をしない人は、Z世代にだけ多いというわけでもなさそうなことがわかった。

「俺の職場には、挨拶をしない40代や50代もいっぱいいるよ! 都会は挨拶ができない人が多いように感じるね。逆に田舎や下町はみんなフレンドリーに挨拶し合うイメージがある。

あとは、仕事柄も関係するんじゃないかな。俺の仕事はあんまり人と関わらないから挨拶しない人が多いのかも。だからといって無視は人としてよくないし、『挨拶は基本だろ!』と思うけどね」(40代男性)

「僕の会社には挨拶をしても、会釈すら返さない50代のおじさんがいます。いい年こいて挨拶もできない人って本当に恥ずかしいですよね。

そういう人も世の中たくさんいるのに、『Z世代は挨拶ができない』みたいなレッテルは貼られたくないです。少なくとも僕の周りの20代はみんなちゃんと挨拶できるんで」(20代男性)

「前の職場でお局に挨拶を無視されていました。その人は60代女性で、職場にいる20代女性に対してだけ、あからさまにあたりがキツかったです。特に私はその人と仕事で関わる機会が多く、毎朝挨拶をしても必ず無視されていました。

その人が他の人には愛想よく挨拶しているのを見て、本当にありえないなと感じましたね。何か私に対して思うことがあるなら、無視するのではなく、直接言ってくれればいいのにって思いました」(20代女性)

「私の会社には、オフィスの入り口と、お局のおばさんの前の2ヶ所でしか挨拶をしない30代の独身女性がいます。それ以外の場所で挨拶をされてもすべて無視していて、『挨拶くらい返せばいいのに』といつも思います。

でも、その挨拶というのも流れ作業みたいな感じで、歩きながら誰とも目も合わさず、淡々と必要最低限している感じです。お局のおばさんに目をつけられたくないから、イヤイヤ挨拶しているんでしょうね。

仕事はできる人なんですけど、常に愛想がなく、その人が職場で雑談をしているところや、笑っているところを一度も見たことがないです。

話しかけづらい雰囲気を漂わせているので、仕事でわからないことがあっても、聞くのを躊躇してしまいます。仕事はできても、人とコミュニケーションを取るのは苦手なんだろうなぁと思っています」(20代女性)

このように、挨拶をしない人に対する怒りと戸惑いの声が多く上がる結果となった。

「人と目を合わせるだけで恥ずかしい」

※「挨拶不要派」の意見

「挨拶しなければいけないっていうのはわかっているんだけど、正直したくないですね。職場でも自分からは絶対にしないです。僕はもともと控えめな性格なので……よく知らない人に挨拶するのは特に恥ずかしいです。人付き合いがめんどくさいから職場で極力話したくないんです」(40代男性)

「私は人見知りなので、挨拶は苦手です。大学の教授やバイトの先輩に挨拶されても返したくないから、会釈だけしています」(大学2年生・女性)

「僕は人と目を合わせるだけで恥ずかしいので、挨拶が必要ないと感じる人の気持ちはすごくわかります。向こうが何か作業とかしていると挨拶していいのかわからないし、親しくない人に対しては『こんにちは』の一言ですら緊張してしまいます」(大学2年生・男性)

「大学で仲のいい友達に挨拶するのは全然余裕だけど、バイト先で挨拶するのは正直、めんどいなぁと感じます。向こうから挨拶されたらさすがに無視するわけにもいかないし、一応返しますけど……しなくていいのであれば絶対にしないです。」(大学3年生・女性)

このように「挨拶不要派」は、人見知りゆえに人とコミュニケーションを取るのが億劫だという人が多かった。

では、いまどきの学校や教育の場ではどのように挨拶に関する教育が行なわれているのだろうか? 現役の教員に聞いてみた。

「挨拶は友達同士の人間関係を育む上でとても大切なので、最初に教えることが多いです。発達段階にもよりますが、2歳くらいで自分から挨拶できる子もいますよ」(30代女性・保育園教諭)

「どこの学校も、道徳や学活の授業を通して、挨拶の大切さについて教育しています。ただ、昔と違って今は挨拶ができない生徒の心情を考慮し、強要するようなことはしない先生が多いです。

また、昔に比べると、挨拶をしても返してくれない保護者の方が増えたように感じます。周りの大人が挨拶しない環境だと、当然子どもは挨拶しません。家庭でも挨拶する習慣をつけることが重要だと思います」(40代男性・中学校教諭) 

挨拶をしないとパワハラになる⁉

また、今回、インタビューしたなかには、こんな意見もあった。

「仮に、上司が部下の挨拶を無視した場合、パワハラになるんじゃないですか? なんでもかんでもハラスメントと定義されやすいこのご時世だからこそ、まずは挨拶から良好な関係性を築いていくことが大切だと思います」(30代男性)

厚生労働省の資料によると「(上司による) 挨拶の無視」は「人間関係の切り離し」に該当するパワハラ行為であるとのことだ。

今回の調査の結果では、「挨拶必要派」は92人、「不要派」はわずか8人と、必要派が圧倒的に多かった。ちなみに「不要派」8人中6人がアルバイトをしている学生だった。

また、100人中56人もの人が職場やバイト先で挨拶を無視された経験があると答えた。
挨拶は不要か必要か…なかなかに奥深いテーマのようだ。

取材・文・撮影/集英社オンライン編集部ニュース班

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