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志摩スペイン村の入園料5700円に「安すぎません?」広報直撃! 大盛況報道で生まれた復活イメージに“中の人”が困惑する理由

集英社オンライン / 2024年6月15日 11時0分

三重県志摩市にある複合リゾート施設「志摩スペイン村」が今年のGW中に大盛況を迎え、待ち時間100分超えのアトラクションもあったという。近畿圏の在住者にとっては、ごく普通のテーマパークだった志摩スペイン村が、ここに来てなぜ人気となっているのか。志摩スペイン村の広報担当・上村健さんに話を聞いてみた。

【画像】出演者が集合、志摩スペイン村のパレード!

「いつも空いてる」「ガラガラ」といわれていた志摩スペイン村に異変が……!?

テーマパーク「パルケエスパーニャ」を中心に、ホテル、天然温泉をあわせもつ複合リゾート施設「志摩スペイン村」。1994年の開園以来、入園者数は減少傾向にあり、近畿圏に住むファンが「潰れないか心配」と口にすることもあったそう。

だが、今年のゴールデンウィークには一部のアトラクションがなんと100分待ちになっているとXで投稿され、タイムラインは驚きの声で溢れていた。

2019年には公式サイトで、「混雑していないからこそ他施設より2000%遊びたい放題」「待ち時間ほぼゼロ!」「空いているから映え放題」と、自虐のようなキャンペーンを展開していたことで、Xなどではむしろ「潔い!」との声が寄せられていた志摩スペイン村。

そんな地方のテーマパークでいきなり100分待ち発生とは……いったいなにが起こっていたのか。 

「今年もたくさんのお客さまにご来場いただき、GW中はほとんどの日で施設内のホテルが満室になるなど盛況となりました! ただ、ご期待にそえず申し訳ないのですが、なにかが起こったとか大きく変わったというわけではなく、実はそれが例年通りの平常運転という感じでして……。今年の入園者数もほぼ例年どおりだったんです」(上村さん、以下同)

ん、どういうことだ? では、世間に浸透している「いつも空いている」というイメージがそもそも間違い?

「そうかもしれません(笑)。2019年に行なったキャンペーンがなぜか今年になって誤解を生んだのかもしれませんが、そのキャンペーンは私どもの意図とは違う形で広まってしまっていたんです。

春休みで時間のある学生さんに来てもらうために行なった2月・3月の“学割キャンペーン”でした。たしかにこの時期は閑散期ではあるのですが、私どもとしては『いつもガラガラで空いていて大変なので、ぜひご来園ください』といった意味でやっていたつもりはなく……。

しかし、ネット上では自虐的ととらえられて話題になり、『いつも空いている』というイメージが勝手にひとり歩きしてしまったのかな、と認識しております」

宿泊すると3800円で楽しめる!

志摩スペイン村といえば、入園料の安さも大きな魅力。

代表的な他テーマパークの1日券の入園料(大人)と比較すると、「東京ディズニーランド」が7900~1万900円、「ユニバーサルスタジオジャパン」が8600円~なのに対し、志摩スペイン村は5700円とリーズナブルだ。

入園料が格安なことをふまえると、「安すぎるけど経営的に大丈夫?」という声もあがっているほどだが……。

「いえいえ、安すぎるなんてとんでもございません。お客さまに満足いただくことを第一に考え、私どもとしてはこの価格が適正な価格だと考えておりますので。

ただ通常は1日5700円ですが、施設内のホテルにご宿泊されたお客様には2日間で3800円という『プレミアムパスポート』をご用意しておりまして、そちらに関してはさすがにびっくりされることもあります。

ただ、それも適正価格だと考えておりますので、変わらず精一杯のおもてなしをさせていただきます」

やはりとことん低姿勢! そんな志摩スペイン村、最近はコラボ企画に気合いが入っているとしてSNSで注目も集めている。

「ロックバンド『ヤバイTシャツ屋さん』やVtuberの周央サンゴさんといった方々とのコラボのことですね。私どもとしては恩返ししたい一心で、お声掛けさせていただいただけなんです。

というのも、『ヤバイTシャツ屋さん』のこやまたくやさんや周央サンゴさんはもともと志摩スペイン村のファンでいてくださって、「スペイン村好き!」という発信をたびたびしてくれていたんですね。

以前からそういった応援というか、無償で宣伝してくれていたので、そのお礼というわけでもないのですが、我々から正式にコラボという形でご依頼したという経緯です。

ただ“コラボ”と言わせていただいておりますが、これまでの感謝も込めて、ぜひ志摩スペイン村を好きに使って、思いきり楽しんでいただきたいという想いだけでした」

昔ながらの志摩スぺイン村がそこにある

多角的なコラボイベントを行なうなどして、地方のテーマパークのなかでは新たな活路を見出して客層を拡大している志摩スペイン村。ただ、一見すると攻めのチャレンジばかりしているように見えるかもしれないが、成功の裏には今も昔も変わらないこだわりがあるそうだ。

「開園以来、お客さまに心のゆとりを取り戻していただくために丁寧な接客を心掛けています。お客さま一人ひとりとのコミュニケーションを大切にしてきたからこそ、また遊びに行きたいと思ってもらえているのかもしれません。

また、アトラクションのラインナップを昔から大幅に変えていないというのも、当園の特徴であり、こだわりといえるかもしれません。今の大人世代が子ども時代に訪れたときと変わらぬ風景が広がっているので、懐かしく感じていただけているのではないでしょうか。

もちろん、今のお子さんたちが大人になって来園してくれたときにも、同じような懐かしさを感じてもらえればと思っています。当園にお越しいただいた際にはスペインのおおらかな気風に触れ、忘れていた心のゆとりを思い出せるような、そんなテーマパークを今後も目指していきたいです!」

――志摩スペイン村の人たち、謙虚すぎません?

「いつも空いてる」というイメージは、こうした謙虚で低姿勢な志摩スペイン村だからこそ、噂が勝手にひとり歩きしてしまったのかもしれない。日々の仕事で心身ともに疲れている人はぜひ志摩スペイン村に足を運び、昔懐かしい風景やお客さまファーストの接客で心のゆとりを取り戻そうではないか。

取材・文/文月/A4studio

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