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〈新宿・立ちんぼ最前線〉「相場はホテル代別で1万円」捜査関係者も手を焼く“外国人立ちんぼ”も増殖中。ダミ声で「ホテル?」とささやく男娼も…。日本人立ちんぼ女子は「お客はかぶらないけど、あっちもちゃんと取り締まってほしい」

集英社オンライン / 2024年6月17日 20時40分

ここ数年の間に”立ちんぼの聖地”として一躍注目を浴びることになった、新宿・歌舞伎町の大久保公園。警察も定期的にパトロールを行なうなど、取り締まりを強化しているが、なかなか浄化には至っていないのが現状だ。なかでも捜査関係者が手を焼いているのが、日本人ではなく外国人の立ちんぼなのだという。はたしてその理由とは? 現地に赴くと、驚きの客引き方法が明らかになった。

「ハーイ!」ときにM字ポーズで誘うなど積極的な新宿の外国人の立ちんぼ

警察も手を焼くイタチごっこ

警視庁保安課によると、昨年1年間で売春防止法違反(客待ち)の疑いで逮捕されたのは17歳~56歳の女性140人にのぼる。これは一昨年(2022年)に比べると3倍近い数字だ。警察による一斉摘発の甲斐もあり、大久保公園の立ちんぼは一時、壊滅状態にまで追い込まれた。



ところが、集英社オンラインが過去2回にわたり報じたとおり、今年3月ごろからふたたび立ちんぼは増加。彼女たちは警察対策として、私服警官らしき人物には近づかないようにしたり、客待ちする場所を微妙に変えたりと、まさしく”イタチごっこ”のような状況が続いている。

そんななか、警察がとりわけ手を焼いている存在が、大久保公園周辺で客待ちをしている外国人の立ちんぼなのだという。社会部記者はこう語る。

「日本人とは違い、客待ちをしている外国人のなかには『男娼』(=男性の立ちんぼ)も紛れ込んでいる。彼らは女性を対象とした『売春防止法』の適用外となるため、性別に対象がない『都迷惑防止条例違反』で取り締まられることが多い」

実際に、昨年11月から12月にかけて、大久保公園周辺で客待ちをしたとして逮捕された外国人はフィリピン国籍が2人とタイ国籍が2人だったが、全員男性だった。

逮捕された外国籍の「男娼」4人は、警視庁の調べに対して「歌舞伎町では客待ちの女性もいるので自分もできると思った」「大久保公園では売春類似行為ができると友人に紹介された」などと供述。外国人の立ちんぼを、都迷惑防止条例違反で摘発したのはおよそ3年ぶりとなった。

その一方で、「摘発の影響もあり一時は外国人も少なくなったが、現在は再びコロナ前の全盛期と同じぐらいの賑わいを取り戻しつつある」と語るのは、長年にわたり大久保公園の立ちんぼを取材する歌舞伎町ウォッチャーの仙頭正教氏だ。

「もともと大久保公園に隣接する『ハイジア』(東京都健康プラザハイジア)の裏には多くの外国人が客待ちをしていて、ピークを迎えたのはインバウンド需要が高まった2019年ごろでした。

それからコロナの影響で出入国できなくなり、閑散としていた時期もありましたが、2022年10月に行なわれた水際対策の緩和で、ふたたび外国人は増加。

昨年末には、4人の外国人が逮捕されたこともあり1ヶ月ほどは閑散としていましたが、年明けからまた増えはじめて、現在はコロナ前と同じくらいの盛り上がりを見せています」

相場はホテル代別で1万円

外国人立ちんぼが路上に立つのは夜の9時以降で、多い日には15人ほどが客待ちしているという。ミニスカートやボディコンといった体のラインが出やすい服を着用して、胸元を大きく露出しているのが特徴だが、前述の仙頭氏は「その8割ちかくがニューハーフ(男性)」と話す。

「ほとんどの外国人は性転換手術を受けており、豊胸したり女性ホルモンを打っていたりするため、外見こそ女性とほとんど区別がつきませんが、戸籍上は男性になります。

彼らの国籍はさまざまで、中国やフィリピン、タイといったアジア系のほかに、ロシアやブラジル系の立ちんぼも見かけますね。相場はホテル代別で1万円。日本人の立ちんぼと比べても格安なサービスをウリにしています」

彼らは交渉がまとまると、すぐ目の前にある老舗の格安ラブホテルに入っていくというが、一日にそのホテルから何往復もする立ちんぼを見ることも珍しくないという。

では、その人気の理由とはなんなのか。

「やはり外国人ならではの『派手さ』にあるでしょう。日本人とは違い、彼らは彫りが深くてメイクも濃いので、そのぶん華がある。そうした派手な外国人女性と遊びたいという男性たちにウケているんじゃないかと。

日本人では飽き足らず、海外のセクシービデオのように派手なプレイを楽しみたいという男性たちもいると思います。また、日本に住む外国人にも需要はあるようで、少し地味っぽいアジア系の男性が一人で買いにきたりする光景もよく見かけますね」

下着越しに手を押し当てられて……

実態はどうなっているのか。6月4日、午後9時ごろに大久保公園へ向かってみると、ハイジアの裏路地には多くの外国人が立ち並んでいた。その数およそ5〜6人ほどといったところか。

日本人の立ちんぼの場合、路上でスマホをイジって客待ちするスタイルが多いが、彼らは歩いている男性に色目を使ったり、繁華街のキャッチのように「ハーイ」と声をかけたりしている。

記者も一人の外国人と目が合うと、手を振って近づいてきて「これからどこ行くの? ホテル?」と耳元でささやいてくる。タイトなワンピース姿で、一見すると女性に見えなくもないが、喉仏は突っ張っていて、男性的なダミ声も混じっている。

記者が首を横にふると、外国人は記者の右手をガシッと掴み、「ワタシ男じゃないヨ」と服の上から自身の胸に記者の手を押し当てた。

「外国人立ちんぼの一番の特徴といえるのが、客への積極性でしょう。彼らは立ち止まったり、目が合った男性に近づいていき、ボディタッチをしたり股間をまさぐってきて『ホテル?』と甘い言葉をささやいてくる。本当は男(ニューハーフ)なのに、女だと言い張るのも彼らの営業トークの一種でしょう。

また、過去には目が合うと、いきなりしゃがみこんでM字開脚して誘惑する外国人に遭遇したこともあります。そのときはノーパンで陰部もモロ見えでしたが、彼らの大胆さといいますか、客への執念には驚かされます」(前出・仙頭氏)

日本人同業者は「別になんとも思ってない」

時刻は夜10時すぎ。大久保公園と隣接するハイジアの裏路地には10人以上の外国人が立ち並び、彼らを物色するようにウロウロする中年サラリーマン風の男性や、インバウンドで訪れたのであろう外国人などが群がっている。盛り上がりはピークといったところか。

記者がふたたび通りを歩いていると、ブロンドヘアをなびかせた外国人が「ハーイ」と声をかけてきた。胸元がザックリと開いたワンピースから谷間をのぞかせながら、先ほどと同じく「ホテル?」と迫ってくる。

こちらも断ったが、腕をガシッと掴んで目の前のホテルに連れていかれそうになった。その腕を振り払って立ち去ろうとしたところ、「ワタシ、ジューン(6月)の2ウィーク(2週間)しかいないからあそぼうヨ~」と付きまとってくるのだった。

このような状況に、日本人女性の同業者たちはなにを思うのか。
この日、大久保公園で立ちんぼをしていた20代女性が言う。

「そもそも外国人のお姉さんはあの通り(=ハイジア裏)にしか立たないし、私たちのエリアまで来ることもない。外国人が好きなオッサンはあっちを買うし、日本人が好きなオッサンは私たちを買うから、お客さんも被ることないのでなんとも思ってないかな。むしろ外国人のお姉さんは優しい人が多くて、顔見知りになると『コンニチハ~』とか『今日もカワイイネ~』みたいに声をかけてくれるよ」

ちなみにこの女性は、昨年の大久保公園の集中摘発により逮捕された一人。「つぎ逮捕されたらマジでヤバいんですよね」と苦笑いを浮かべながらも、こう続ける。

「外国人のお姉さんだけ逮捕されなくてずるいと思うことはあるかな。去年もあれだけ一斉摘発があったのに、外国人のお姉さんだけはお咎めなしって感じだったし。
ふだんのパトロールも、警察がきたら私たちは『ヤバい』ってなって一旦散るんだけど、外国人のお姉さんだけはお構いなしで客待ちしているんです。私たちを逮捕するなら、同じだけあっちも取り締まれよって思っちゃうよね」

日本人と同じく、外国人の立ちんぼに対しても、いち早く行政の介入が必要なのかもしれない。

※「集英社オンライン」では、路上売春について、情報を募集しています。下記のメールアドレスかX(Twitter)まで情報をお寄せ下さい。

メールアドレス:
shueisha.online.news@gmail.com

X(Twitter)
@shuon_news  

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

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