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「あいつケンカ売ってやがる」とすぐ因縁をつける”サンロクのリコ”の自撮り写真は”加工”ばかり…17歳少女を「橋の上に置いてきた」彼女をそこまで激昂させた理由とは〈旭川・女子高生殺害事件〉

集英社オンライン / 2024年6月20日 18時30分

「なに見てやがんだ!」とあちこちでケンカを売っていたリコ(21)。小学生の頃からサンロク街にタムロ、“ぼったくりスナック”にも勤務。仲間が離れ“ぼっち”な日々に「なんかつまんなくて…」〈旭川・女子高生殺害〉〉から続く

北海道旭川市の橋の上から石狩川に女子高校生(17)=留萌市=を転落させて死なせたとして内田梨瑚(21)とA子(19)の両容疑者=ともに旭川市、無職=が殺人容疑で再逮捕されてから一週間が経過した。道警は当初、2人の認否を明らかにしていなかったが、内田容疑者はその後の調べに「女子高生は橋の上に置いてきただけ」と犯行を否認していることが判明。女子高生とSNSの投稿を巡ってトラブルになっていたことを知っていた友人には「呼び出して謝らせ、帰っていった」と隠蔽工作とみられるメッセージを送信していたことも明らかになった。

〈画像多数〉加工なし…内田容疑者の“素”の写真、挑発ポーズをとる写真、共に逮捕された19歳“舎弟”A子の卒業写真と将来の夢

「その場に放置して帰ってきた」「川に転落したかどうかは知らない」

内田梨瑚(21)とA子(19)の両容疑者両は4月19日夜、旭川市神居町の峡谷に架かる「神居大橋」から女子高生を約10メートル下の石狩川に転落させ、溺死させた殺人の疑いが持たれている。

女子高生の家族が同22日に行方不明届を出したことから道警が捜査を開始。女子高生はSNSの投稿を巡ってトラブルになった内田容疑者に呼び出され、16歳の少年と少女を加えた計4人に車に監禁されるなどして神居大橋まで連れ出されていたことが判明した。

道警は4人を監禁容疑で逮捕、内田とA子両容疑者は車内などで女子高生にわいせつ行為を働いていたこともわかり、不同意わいせつ容疑で再逮捕。事件から約1ヶ月後の5月下旬、現場から数十キロ下流で道警が遺体を見つけ、司法解剖で溺死が判明していた。

「女子高生が、内田容疑者が映り込んでいた写真を無断でSNSに投稿していたことがわかり、内田容疑者らはSNSのメッセージ機能で連絡を取った。

当初は因縁をつけて10万円分の電子マネーを送金させようとしたが、この受け取りに失敗したために女子高生を留萌町の道の駅まで呼び出して車に監禁。

連れ回す車中で女子高生は裸にさせられ、内田容疑者が『舎弟』扱いしているA子容疑者とともにこの様子を動画撮影したことで、不同意わいせつ容疑にも問われました」(社会部事件担当デスク)

神居大橋に向かう途中で旭川市内のコンビニに立ち寄った際、女子高生は店員に助けを求めたが、悪知恵に長けた内田容疑者が「この子はおかしくなってるから取り合わないで」とごまかし、人気がない暗闇の現場まで連れ出した。

「内田容疑者は調べに対し『謝罪させようと思ったが、言葉遣いが生意気で失礼な態度をとったので、その場に放置して帰ってきた。川に転落したかどうかは知らない』などと供述していますが、矛盾が多い。

現場の近くでは女子高生の衣服が見つかっており、発見時の遺体は裸の状態だったため、道警は内田容疑者らが証拠隠滅のために捨てた可能性もあるとみています」(同)

SNSにアップされるのは「盛り盛り」のものばかり

内田容疑者をそこまで激昂させたSNSの投稿とは、どんなものだったのだろう。

「内田容疑者は複数のSNSに自分の“盛れた”写真や動画を投稿しては悦に入っていた。化粧品会社の美容部員の経験もある内田容疑者はメイク技術も高く、さらに撮影時にはアプリで加工するので、基本的にSNSにアップされるのは“盛り盛り”のものばかり。

ところがほぼ未加工の、本人的にイケてない自分が映り込んだ写真を女子高生に無断アップされた。内田容疑者は体格がよくて顔が大きいことがコンプレックスだったという話は周囲からも聞こえてくる、それを晒された逆恨みだったのかもしれません」(同)

内田容疑者は子供のころから体が大きく、中学時代はバスケットボール部でキャプテンを務めたほど。しかしその「アスリート体型」はサンロクガイ(旭川の歓楽街)の遊び人と化した「ギャル」には隠しておきたい「黒現実」だったのかもしれない。

幼少時代から「リコ」の家庭環境に詳しく、高校生時代には自宅に頻繁に泊めてあげたという女性は、取材に訪れた記者にこう証言していた。

「お金はあんまなかったんじゃないかな、仕事も続かない子だったし…。だから誰かに絡んでお金をとろうとしたことはあったと思う。

それに被害妄想の気もあって。『ケンカ売ってやがる』とか『なんか見てきてる』とか、本当に異常な感じでしたから。強そうな子とか先輩とかには絡まないけど、腕なんて記者さんより太いよ。普通の子からしたら怖かったと思う」

ちなみに取材にあたった記者は40代の筋肉質な男性。腕の太い「リコ」にとって、「素の自分」を晒されることは許せなかったのかもしれない。

しかし、腕力で到底かないそうもない「リコ」と「舎弟」に車内で蹂躙され、心霊スポットにもなっている深夜の吊り橋に連れ出された女子高生の恐怖たるや、その比ではないだろう。

自分が殺めた人間の味わった恐怖。21歳と19歳の女に、その絶望感が共感できる日は訪れるのだろうか。

※「集英社オンライン」では、今回の事件について、情報を募集しています。下記のメールアドレスかX(Twitter)まで情報をお寄せ下さい。

メールアドレス:
shueisha.online.news@gmail.com

X(Twitter)
@shuon_news  

取材・文/集英社オンラインニュース班

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