〈元大阪地検トップが準強制性交等の疑いで逮捕〉「奥さんの関係で辞めると口ごもってたな」官舎で酔って抵抗できない部下の女性に性的暴行か「5年も経ったこの時期に事件化は…」
集英社オンライン / 2024年6月26日 20時44分
現職検事正の不正を暴いた人気ドラマ「アンチヒーロー」もびっくりのニュースが飛び込んできた。大阪高検は6月25日、大阪地検検事正在任中に性的暴行事件を起こしたとして元検事正の弁護士、北川健太郎容疑者(64)を準強制性交等の疑いで逮捕した。高検は被害者のプライバシー保護を理由に認否や犯行日時場所を含めた詳細を一切公表していないが、関係者の話を総合すると検事正官舎で無抵抗の状態の女性部下に性的暴行を加えたとみられる。
「実際は地味でおとなしい人ですよ」
北川容疑者は石川県出身で金沢大法学部を卒業し、1985年に検事として任官。
外務省に出向して在中国日本大使館で一等書記官を務め、大阪地検特捜部や西日本各地の検察で主要ポストを歴任、大阪地検刑事部長、那覇地検検事正、大阪地検次席検事、最高検監察指導部長・刑事部長などを経て2018年2月に大阪地検トップの検事正に着任した。
約2年間の在任中には、学校法人森友学園への国有地売却に絡み決済文書改ざん疑惑を持たれていた佐川宣寿元国税庁長官らを不起訴処分にしたことで知られる。
「経歴は輝かしく、一部報道では『関西検察のエース』のように書かれていますが、地味でおとなしい人ですよ。大型経済事件で被疑者を落として成果を挙げるようないわゆる特捜検事タイプではありません。
今回の事件は2018年から2019年ごろ、検事正官舎内で酒に酔って抵抗できない状態にあった部下の女性に性的暴行を加えたという容疑。
在任中の容疑とあって上級庁の高検が捜査にあたったわけですが、5年も経ったこの時期に事件化していきなり発表したのには面くらいました」(社会部司法担当デスク)
北川容疑者は大阪地検検事正を最後に63歳の定年を待たずに退官した。すぐに弁護士登録し、大阪弁護士会に所属して弁護士法人中央総合法律事務所で専門知識を活かした「オブカウンセル」となる。
昨年4月からは国立大学法人神戸大学で非常勤の学外理事も務めるなど、順風満帆な第2の人生を歩んでいたように見える。
「辞めると聞いたときは、みんなで『はて?』と思いましたよ」
しかし、大阪地検検事正は過去に土肥孝治元検事総長(昨年8月に死去、享年90)を輩出したように、「先のある」ポストだ。
天皇の認証官たる高検検事長はほぼ掌中にあったといっても過言ではなく、実際に森友学園の捜査指揮をしていた部下の山本真千子特捜部長(当時)はその後、函館地検検事正を経て2022年大阪地検検事正に就任、今年2月末日付けで札幌高検検事長の座を射止めている。
「確かにね、健太郎が大阪地検検事正を最後に辞めると聞いたときは、みんなで『はて?』と思いましたよ。大阪地検検事正の経験者は検事長までなるのが普通ですから。
なんでかなと思って当時、チラッと周辺に聞いたら『奥さんの関係のようです』と口ごもってたな。何か事情があるんだろうとそれ以上は聞きませんでしたけどね」(関西の検察関係者)
大阪地検特捜部はは2010年に検事による証拠改ざん事件が起こったり、2019年に業務上横領容疑で逮捕・起訴した大手不動産会社プレサンスコーポレーション事件が2021年に大阪地裁で無罪判決が出たりするなど屋台骨を揺るがすような不祥事が続出。
また、最近では鹿児島県警の元生活安全部長が情報漏洩で逮捕・起訴され「本部長が不祥事の隠蔽を指示した」と告発するなど、現職警官による犯罪が次々に明るみに出ており、捜査当局全体に対する国民の不信感が高まっている。
それだけに今回の事件でも、プライバシー保護を理由に詳細の発表を避けることは、さらなる不信の増幅を招きかねない。検察の今後の対応が注目される。
「集英社オンライン」では、今回の事件について、情報を募集しています。下記のメールアドレスかX(Twitter)まで情報をお寄せ下さい。
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取材・文 集英社オンラインニュース班
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