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〈那須2人殺害〉「ワタシ関係ないのに疑われている」「(夫妻を)“消してやる”のメッセージは本気で捉えていなかった」逮捕直前の長女が部下に語っていたこと「セイハさん(刺青男)への心は離れていた」

集英社オンライン / 2024年6月28日 21時48分

〈那須2人殺害〉「ワタシ逮捕されるかもしれない」そう部下に話していた長女は事件1カ月後に会社社長に就任していた「両親が大切にしていた店は続けていきたい」でも「日々やつれた様子だった」〉から続く

東京・上野の繁華街で飲食チェーンを展開していた「サンエイ商事」経営者の宝島龍太郎さん(55)幸子さん(56)夫妻が殺害、遺棄された事件は、新たに長女の真奈美容疑者(31)が殺人容疑で逮捕されたことで再びカオスな状況に突入した。♯38で詳報したように、栄華を誇った「宝島ロード」は営業店舗が5分の1に縮小するなど瓦解寸前だ。この風前の灯ともいえる系列4店の関係者が集英社オンラインの取材に応じ、宝島夫妻と真奈美容疑者、内縁の夫で幹部社員だった関根誠端容疑者(32)らとの人間関係やこれまでの経緯、事件後の様子などを詳細に証言した。

〈衝撃〉長女・真奈美容疑者と関根容疑者のラブラブなツーショット写真と刺青だらけの関根容疑者…背中一面に「殿」と「姫」、腹には「鶴」の刺青が…

「給料を下げられそうな部下を守ろうとしてやったのかな」

栃木県警・警視庁合同捜査本部の調べやこれまでの取材で、関根容疑者と宝島さん夫妻の間には経営を巡って深刻なトラブルが発じ、それが4月15日に発生した事件の動機につながったとみられている。

従業員らは龍太郎さんを「パパ」、幸子さんを「ママ」と呼び慕っていた。関根容疑者も「セイハさん」と呼ばれ、その経営手腕は一目置かれていたという。

「事件前に従業員は全部で140人ほどいたんですが、今経営を続けている4店舗に残っているのは40人くらいです。そのほとんどが『セイハファミリー』というか誠端さん派の人間ですね。私は今でも誠端さんが犯人とは信じたくありませんが、起訴までされちゃいましたから。でも、真奈美さんは事件には関わってないと思っています」

関係者はこう切り出し、証言を続けた。

「ウチの系列店はよく『儲かっていた』と書かれていますが、実情はまったく違います。私らから見るとパパやママの仕事の仕方は邪道というか、接客として“終わって”いました。

キャッチの仕方も強引すぎるし、安さ至上主義で客単価や味、質も考えず、原価計算もせずにどんぶり勘定ですぐセールをしたりするんで、お客が入っていても大赤字の店がありました。そこを人件費を削ることで帳尻合わせようとしたので、誠端さんは従業員を守ろうと戦ってきた。

事件後によく報じられた“経営のトラブル”の中身は、本当はそういうところだと思います。誠端さんは常連客を大事にするために、メニューの質にもこだわっていました」

再三にわたって報じられてきた客引きを巡るトラブルや、事件に至った動機についてはこう語った。

「近所の店とキャッチをめぐってトラブル起こした映像がニュースやワイドショーで出てましたけど、あれもイヤイヤなんですよ。

ママやパパに『イケ』と命令されると“またかよ”と思いながらも仕方なく出向いていくしかなかった。だから、仮に誠端さんが今回の事件に絡んでいるとしたら、いろいろ悩んだ末に、給料を下げられそうな部下を守ろうとしてやったのかな、とも考えてしまいますね」

「関根容疑者との内縁関係は壊れていた」

真奈美容疑者については、店の経営にはあまり関わっていなかったという印象を持っていた。

「真奈美さんはそこまで、店とは関わりがないんですよ。育児もあったので、店には昨年の8月から顔を出していませんでしたし。

パパやママと仲がよかったかと聞かれれば、確かによくはないけど、そんな露骨に悪いという訳ではありませんでした。仕事中だからそこまで僕らに見せなかったのかもしれませんが」

真奈美容疑者は事件の1ヶ月後にサンエイ商事の代表取締役に就任したが、それについても「断じてカネ目的ではない」と強調する。

「まず、そもそも会社にはそんなに金はないから、売っちゃったほうがよほどいいですよ。でもアメリカから帰国した妹さんが『両親の形見として残したい』と希望したのと、私ら従業員の生活もあるからということで真奈美さんが継いだんです。

とはいえ誠端さんが逮捕されていたこともあったので、妹さんは『100%は信じられない』とお姉さんを疑ったんですよ。それを真奈美さんが『だったら株は51%あなたが持ってくれてもかまわない』と提案して納得してもらったんです。

妹さんはまだ大学生でお店にも立ったことがないから、お姉ちゃんの真奈美さんが引き受けたって流れなんです」

ゴールデンウィーク中に関根容疑者が逮捕され、従業員が百人単位で辞めていく一方、店に残った仲間のために身体を張った。関係者は真奈美容疑者をそう評価した。しかし、関根容疑者との内縁関係は壊れていたようだ。

「ただ、真奈美さんの心は誠端さんからは完全に離れていました。それというのも、報道された成城マダムの件や、他にお子さんがいたことなどを全く知らされていなかったからです。

事件に関しても聞かされている印象はなかったですね。誠端さんたちが捕まって、繰り返し再逮捕されていくことに本当に驚いているように見えました。

東品川の空き家のことも知らないし、4月15日の事件直前もお子さんを連れて店に来て『セイハ知らない?』って探し回っていたぐらいでしたから」

「誠端さんは元不良だから口メチャ悪いんですよ」

それが無実の証明になるわけではないが、関係者は真奈美容疑者が事件に関与していたことを全く信じていない。

「誠端さんが、パパとママのことを『あいつら消してやる』とか『ここで歩けなくさせてやる』と真奈美さんにメッセージを送信していたような報道がありますけど、誠端さんは元不良だから口メチャ悪いんですよ。

それくらいのことは、これまでもよく口に出していたんで、それを100%真奈美さんが信じて『消してやる』とか本気でとらえていたわけではないと思うんですよ。

あの二人は中学時代の先輩、後輩でいろいろ知った仲だった、それだけにショックだったようです。そのあたりのことも含めて検察や警察には詳しく話しているはずなんですけど…」

関係者は任意捜査段階で真奈美容疑者が当局とどんなやり取りをしていたかについても聞いていた。

「真奈美さんはこれまで何度も警察や検察に呼び出されて協力しているんですが、10日前くらいからだんだん検察の調べのトーンが変わったようです。今までニコニコしていた検事さんの口調がキツくなり、”自分のことを犯人視している”と思い込むようになっていきました。

『私は関係ないのに疑われている』とボヤくようになり、毎日のように調べが続いて『疲れたー』と参っていました。真奈美さんも自身が逮捕されることを覚悟はしていて、我々従業員にも『もしそうなったら(店)よろしくお願いします』と言っていたんです。

今日、警察署から移送されるときの映像が流れていましたが、真奈美さんは堂々としていました。全くやましいことがないからだと私は確信しているんです」

この関係者の自信に満ちた推測が真実なら、事件は大きく揺さぶられることになる。起訴され、有罪が確定すれば極刑必至の凶悪犯罪なだけに、その行方に注目が集まる。

※「集英社オンライン」では、今回の事件について、情報を募集しています。下記のメールアドレスかX(Twitter)まで情報をお寄せ下さい。
メールアドレス:
shueisha.online.news@gmail.com

X(Twitter)
@shuon_news

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

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