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〈公衆プールでの“迷惑”性的行為〉子連れ客が激怒!「更衣室のカーテンは閉めないでください」の張り紙も効果薄で…施設担当者は「客足が遠のいた」「でも明らかなルール違反でないと注意できない」

集英社オンライン / 2024年7月3日 11時30分

今年3月、鹿児島市の温浴施設が燃料費などの高騰に加え、男性利用者によるモラルのない不適切な行為などにより閉店に追い込まれた。じつは迷惑行為に悩まされているのは温泉施設だけではない。夏に向けて営業が開始される市民・区民プールの中にも、一部の利用者たちから“出会いの場”とされている施設があり、他の利用者からクレームがきているという。プールの運営側はどのような不適切利用に悩まされ、対策を練っているのか?

”出会いの場”となったプールの更衣室のいたるところに貼られた異例の”呼びかけ”…と3月に閉店に追い込まれた温浴施設

更衣室の至るところに「カーテンは閉めないでください」の貼り紙

地域特化型のある掲示板では都道府県ごとに各プール施設名がスレッドとして並び、その中では「12時過ぎから競パンで泳いでます」「明日朝イチから行きます。ガッチリ競パン」といった書き込みがなされている。



これらの施設は、大人専用のプールでもなければ、男性専用プールでもない。そのほとんどが、地域周辺の家族やカップル、子どもなども利用するプールばかりだ。

たとえば、東京23区内のど真ん中という好立地にある区民プール。ここに毎年子連れで通っているという40代の父親は、苦虫を噛み潰したような顔で次のように証言する。

「近くに広い公園もあって、子どもを遊ばせるには絶好の場所なので、毎年遊びに行くんですけど……いつもプールサイドにはブーメランパンツを着用したマッチョな男性がズラッと寝そべっていて。

それに、なぜか男性更衣室の至るところに『カーテンは閉めないでください』『二人ではいらないでください』と貼り紙がされています。中で何かやらかしてしまう人がいるからでしょうか……。少なくとも子どもの前でおおっぴらにモラルのない行為をするのは本当に勘弁してほしいですね」

前出の掲示板によると、このプールは全国的にも有名な“聖地”とされているらしい。このプールの運営は区によって管理されているが、管轄区のスポーツ振興係は言う。

「昨年11月にも、利用者から『明らかに本来のプール利用目的とは異なる方々がいて、子どもたちが安心して利用することが難しい』とご意見をいただきました。

区としては、利用者に対してマナーに関する注意喚起のためのポスター掲示をはじめ、施設職員や警備員の巡回を強化し、公の秩序を乱す恐れのあるお客様を見つけた際には、その都度、直接注意する体制を整えています」

風俗店による無断キャンペーンも

このほかにも、都内近郊にある某県の民間業者が運営する某プールは2017年くらいまで「フンドシ姿で泳ぐ古風な男性客」が目撃される、知る人ぞ知るプールだったという。同施設における運営会社の担当者は、7月のプール開きに向けて忙しいなか、取材に応じてくれた。

「もともとこちらは立地的に外国人のお客様が多く、プールサイドにはビキニの紐を外してうつ伏せで日焼けを楽しむ女性客や、ブーメラン型の水着をはく外国人男性がいらっしゃるなど、グローバルな雰囲気のプールでした。

そこに紛れて、いつしかフンドシやTバック、極小の競泳水着といった露出の多い水着を着用する日本人男性客も増えてきたので、2017年にそれらの着用を禁止しました」

この担当者によれば、かつて同施設の近くにある風俗店で、プール名を悪用されたこともあったという。

「この風俗店では、私どものプールを利用したり、プール内での写真を見せたりしたらサービス料金を割引します、というタイアップ的なキャンペーンを勝手に実施されてしまったことがあったんです。

とある男性の施設利用者から『風俗店側では割引してくれたんだけど、プール利用料も割引してくれる?』と聞かれたことで発覚しました。利用料の割引と言っても、うちの利用料金は1時間200円と決して高くないのですが……」

この件について、風俗店側に苦情は入れなかったという。

「苦情を入れることでお店と関わってしまうのも当社としては本意ではありませんから」

ただ、「一度ついてしまったイメージを払拭するのは、そう簡単ではない」とこの担当者は肩を落とす。

「とくにお子様連れの親御さんから『イチャイチャしないでほしい』といった厳しいご意見を伺います。しかし、我々としては明らかなマナーを違反していなければ、『やめてください』と注意することはできません。

不適切な行為をする方がいるせいで、それ以外のお客様の足が遠のいたのも事実です。引き続き、お客さまの安心と安全のために、警備員の巡回と監視を強めて対応するほかに手段はありません」

「行き過ぎた行為はしないように」と同志への呼びかけも

次に、関西方面で一部の利用者が「出会いの場」としているともいわれる市民プールにも話を聞いた。このプールでは、「かつてシャワー室のドアが外されているにもかかわらず、その中で男性同士がいかがわしい行為をしているのを見た」といった目撃情報もある。同施設の担当者は言う。

「私は1年前に、このプールの担当として市から派遣されて来ました。もともと、このプールで男性利用者同士によるモラルのない迷惑行為がされているという話は聞いたことがあったので、あらかじめインターネットの某掲示板やSNSなどの書き込みを見ていました。なかには性行為に至ったという生々しい内容もあり、迷惑だなと感じていました。

一方で『目立ちすぎると規制が強くなるから、行き過ぎた行為はしないようにしよう』といった同志への呼びかけも多く見られました。それらが関係しているのか、ここ5〜6年の間でそうした目撃情報や苦情は入っていません」

冒頭でも触れた鹿児島県の温浴施設では、たび重なる不適切利用の男性客は出入り禁止にしたり、その客の容姿を捉えた写真をファイルにまとめ、スタッフ間で共有したりするほどだった。

このプールでも不適切利用客に対して出入り禁止の告知をしないのかと聞くと、担当者からは「市で運営している以上、注意することはできても、出禁とまでは強く言えないので頭が痛いです」との返答があった。

温浴施設同様、プール施設においても一部の利用客によるモラルのない行為は避けてほしいところだ。

取材・文/河合桃子
集英社オンライン編集部ニュース班

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