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〈本人直撃〉「盗んだわけではない」「仕事がキツすぎた」元プロ野球選手、YouTuber滝野要氏が語った“窃盗・不法侵入事件”と“金銭トラブル”の全容「社長は鍵を開けてくれなかった」球団は「捜査中で警察に全てお任せしている」

集英社オンライン / 2024年7月2日 19時18分

かつて中日ドラゴンズの外野手として活躍していた滝野要氏が、勤めていた都内の内装会社で窃盗事件や借金問題などを起こしトラブルになっている。6月24日、ことの真相を尋ねるため滝野氏を直撃すると、窃盗事件については捜査中のため多くは語れないとするも、「やましいところはないから、週刊誌でも警察でも来てくれていい。一方的に言われるくらいなら、自分の口できちんと話をしたい」と内装会社の主張に真っ向から反論した。

〈画像あり〉内装会社社長に金を何度も借りていた滝野氏のLINEと、事務所を飛び出した後に送られてきた「退職届」、督促状や電話の明細

「会社から『事務所に住んでいい』と言われていた」

今年1月7日、滝野要氏は勤務していた内装会社の事務所の鍵を壊したうえで侵入し、窃盗事件を起こしたのちに退職。現在は長野県にあるプロ野球独立リーグの信濃グランセローズに所属し、走塁コーチ兼選手を務めている。

6月24日、記者は練習を終えて国産のコンパクトカーで帰宅した滝野氏を直撃。はじめは驚いたような様子を見せたが、「以前勤めていた会社から窃盗事件として被害届が出されている件で」と伝えると、合点がいったのか「そしたら車の中で話せますか?」と記者を車内に招き入れた。

–––今年1月まで勤めていた内装会社の事務所に不法侵入し、パソコンやWi-Fiルーター、工具、会社の携帯電話などを持ち出し、現在窃盗事件として捜査中だと伺っておりますが、これは事実ですか?

捜査中だということは事実です。まだ捜査段階なので、すべて話すわけにはいきませんが、可能な範囲で話します。

まず鍵を壊して侵入したということですが、僕は会社から「事務所に住んでいい」と言われていたので、当時彼女と一緒に住んでいました。

住民票もそこに移していたので、僕らからすると“家”なんですよ。それで年末年始の休みに実家に帰ったのですが、家に戻ってきたら鍵に2重ロックがかけられていて、中に入れなくなっていました。

まだ辞めるとは社長にはっきり告げていなかったのですが、ちょうどそのころ「野球をもう一度やりたい」という思いがあって。社長にも、会社を辞めようかと悩んでいることは告げていました。

そういった悩みがあり、年明けから数日間社長からの連絡を返さなかったので、鍵をかけられてしまったのだろうと思います。

–––つまり、自分の家に入っただけで不法侵入したわけではない、ということですか?

住んでいいと言われていましたし、住民票も移したわけですから。私物や家電、お金なども事務所の中に置いたままになっていましたし。

それで社長に「部屋の中に入りたいのに鍵が換えられているんですけど、どういうことですか?」とLINEをすると、社長から「仕事を続けると言わない限りは開けられません」と返信がきました。

私物もいっぱい置いていたので、僕は「開けてもらわないと困る」と言い続けましたが、向こうからは「大家の〇〇さんも仕事を続けない限りは鍵を開けられません、と言っています」と意味のわからない返信がきたりして。

これでは埒が明かないと思い、警察署に行って相談をすると、「鍵を開ける開けないは、民事の話になる。警察が強制することはできませんが、開けてほしいと言っていると伝えることならできますよ」と言うので、警察から社長に電話してもらいました。でも、「開けない」の一点張りでした。

–––だから鍵を壊して中に入った、と?

警察署へ行った帰りに知り合いの弁護士に相談したら、「自分の家に入るのに、不法侵入にはならない」と言っていたので、鍵業者を呼んで鍵を開けました。

その弁護士には、「逆に私物やお金などを閉じこめられていることで、窃盗で被害届を出せる」とも言われました。鍵を壊すのはよくないと思いましたが、さすがに入れないままというのもおかしいと思い、入りました。

パソコンやWi-Fiルーターは「車に積んでいただけ」

–––部屋に入ったこと以外に、パソコンやWi-Fiルーター、工具、携帯電話などを盗まれたと会社は被害届を出していますが?

パソコンに関しては、昨年10月か11月くらいに社長から「買ってきたから、これ使いなよ。YouTubeとかにも使えるだろうし、請求書も作れるから。使っていいよ、あげるから』と言われていました。

ほかの物に関しても、部屋から盗み出したのではなく、僕の仕事用の車に積んだままになっていただけで、盗ったというわけではありません。

–––事務所から盗ったのではなく、持ったままだった、ということですか?

そうです。パソコンだけでなく、Wi-Fiルーターや工具に関しても、車に積んだままになっていました。この部分は捜査中なので詳しくは言えませんが、パソコン、Wi-Fiルーター、携帯電話などは、すべて向こうに返すということになっています。

でも僕が盗ったから返すのではなく、もともと生活する中で車に積んであっただけで、故意に盗んだとかでは絶対ないです。事務所内から持ち出したのは、私物だけです。

–––窃盗事件とは別に、社長に借金もしているようですが、そちらはどうするつもりだったのですか?

借金については、100万円いくかいかないかはありました。去年は住民税や国民年金、国民健康保険、あと名古屋に住んでいたときの家賃などを支払うために、2回くらい社長にお金を借りています。

愛知県から会社に未払いの税金について電話もきていたので、最終的に給料から差し押さえになりますよね。だから、先に立て替えてもらって、月々の給料から返済していくという形にしてもらっていました。

プロ野球を辞めた次の年だったこともあり、住民税なども高額だったので。いくらプロ野球選手とはいえ、何千万円とかもらっている選手でなければ、普通に生活したらお金はなくなります。税金も高いですし。

あと僕はアメリカのインデックス投資にお金を入れていたため、手元に持ち合わせがなかったこともあって。

もともと給料は40数万円と口頭で約束してもらっていましたが、10月に新型コロナウイルスに感染するなどで体調を崩して休んだことで、11月には給料が20万円近く下がってしまい、さらにお金を借りました。僕は離婚もしていて、慰謝料の支払いとかもありましたし。

「僕の逮捕はありません。借金についても2、3日中には返済するつもりです」

–––借金については、どうされるつもりですか?

そもそも仕事を辞めたいと思った理由のひとつに、あの会社がブラックだったということがあります。その日の仕事はその日のうちに終わらせないといけない、というのがあるのですが、僕らみたいな新人には絶対に無理なペース配分なんですよ。

なので早朝に起きて前日の積み残しをやってからその日の現場に行き、そこでまた(時間が)押して夜中2時まで仕事して……みたいな日もありました。

それだけでなく、週1回の休日にも社長から「現場に物を持ってきてくれ」などと電話がかかってきて、心が休まる日がありませんでした。

僕、本当に自殺しようと思っていたくらいキツくて。彼女に聞いてもらったらわかると思うんですが、キツすぎて、もう飛び降りようかなって当時は思っていました。

残業代ももらっていませんし、最後の月の給料も未払いです。お金を借りていることは認めますし、返す意思があることも書面で向こうに送っています。

ですが、あれだけ夜働いても残業と認められないうえ、体調も悪くなったというのがあるので、その部分は請求してもいいのかなと思っています。

–––最後にもう一度確認しますが、鍵を壊して事務所内に入ったのは事実でも、窃盗したわけではないということですね?

はい。僕は自分がやましいことをしたと思っていないので、逃げもしませんし、いくらでも聞きにきてもらってかまわないです。

そう大見得を切った滝野氏だが、言っていることに矛盾があったことも追記しておこう。このとき滝野氏は「捜査が終わるまで待ってほしい」とも話していた。

そして7月1日、捜査状況などについて尋ねるため、滝野氏に再度電話をすると「警察の捜査は終わりました。僕の逮捕はありません。

借金についても2、3日中には返済するつもりです。すべて解決して終わることを記事にするんですか?」と半ば開き直った様子だった。滝野氏としては「逮捕されなければ全てが問題ない」と主張したかったのだろう。

では球団としては今回のトラブルをどう考えているのだろうか。7月1日、広報に質問状を送ると以下の回答があった。

「本件については捜査中であり、警察に全てお任せしているので回答できかねます」

一方、内装会社社長は、こうした滝野氏の主張に肩を落とした。

「借金について滝野から返済日の連絡は来ていません。そもそも僕は彼に税金や家賃未払いがあったので金を貸したのですが、そこへの未払いも続いているようで、彼がウチを辞めた後も督促がきています。

滝野を受け入れたのも貧困などで困っている方を支援したいという思いが根底にあったからです。それを裏切られたのはとても悲しいです」

7月、在宅で警察の調べが終わった滝野氏は検察に送致された。事件が起訴されるか、不起訴となるかは今後の検察の判断次第だが、“借金トラブル”が全て解決するにはまだまだ時間がかかりそうだ。

※「集英社オンライン」では、今回の事件について、情報を募集しています。下記のメールアドレスかX(Twitter)まで情報をお寄せ下さい。メールアドレス:
shueisha.online.news@gmail.com

X(Twitter)
@shuon_news  

取材・文 集英社オンラインニュース班

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