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〈物価高騰〉「カントリーマアムが小さくなった」は都市伝説? 不二家に“サイズの変遷”について聞いてみた! 90年代との大きさの差は…

集英社オンライン / 2024年7月21日 15時0分

7月11日、ケーキやお菓子を製造販売する食品メーカー「不二家」が、一部商品の価格改定、および、内容量の変更を9月に行うと発表した。背景には物価の高騰などがあるようで、SNSなどでは動揺の声が広がっている。

【画像】カントリーマアムを実際に計量してみた! かつての大きさと比較すると…

カントリーマアムなどの価格が改定

これまで、生産の効率化・諸経費削減や物流費の改善などで上昇するコストをなんとか吸収してきた不二家だが、昨今のチョコレートの原材料や包装資材価格の高騰、輸送コストの上昇はもはや、「企業努力で対応できる範囲を超える状況となっております」とのこと。これを受けてやむを得ず、一部商品が値上げ・内容量変更となった。

中でもSNSで話題になっているのは、「カントリーマアム(贅沢バニラ)」、「カントリーマアム(贅沢チョコ)」が、16枚から14枚になることだ。

馴染みの深い「カントリーマアム(バニラ&ココア)」は今回の値上げ・内容量変更の対象とはならなかったが、それでもネット上では〈いやー、本当に値上げ後に買うとショック大きいんだよね〉〈どこも値上げ、ついにはカントリーマアムもか…〉〈子どもの頃に好きだったお菓子の値段が軒並みバグってきた〉〈カントリーマアム毎年量減って値上げしてる気する〉といった声があがっている。

また、今回の値上げを受けて、カントリーマアムが昔より小さくなっているのでは? との指摘がネット上でかなり多くみられた。その一部を紹介すると、〈カントリーマアムは小さくなりすぎて、食感と味変わってる〉〈久しぶりにカントリーマアム食べてるけど、小さすぎる。大きいまま値上げしてくれ〉〈元の大きさに戻して欲しい。今のカントリーマアム小さすぎる〉などなど……。

ためしに「Yahoo!JAPAN」で「カントリーマアム」と検索しても、サジェストに一番に出てくるのは「小さくなった」というワードだ。どうやら多くの人が、カントリーマアムはこっそりと小さくなり続けていると思っているらしい。

果たしてカントリーマアムは本当に小さくなっているのだろうか。このネットのウワサについて、株式会社不二家の担当者に話を聞いた。

カントリーマアムは実は小さくなっていなかった!? 

「2014年以降は1枚当たりの規格変更は行っておりません。1992年の大袋タイプの発売時、1枚当たり11.5gだったのが、1996年に10.5gに規格変更。2014年に10.0gに規格変更をしたのみです。しかしながら、昔は機械の精度が今ほど高くなく、規格重量以上の商品が生産されていたのも事実です。

現在は、生産設備の更新などにより生産時の重量の誤差が減り、より精度の高い生産が可能になりました。

これらの規格重量の推移はあくまでも大袋タイプの『カントリーマアム(バニラ&ココア)』のものとなっており、今回、内容量の変更がある『カントリーマアム(贅沢バニラ/贅沢チョコ)』等ほかの商品については異なります」(不二家担当者)

なんと、1922年の大袋タイプの発売から今にいたるまで、1枚当たりの重量はほとんど変更されていなかった。毎年少しずつ小さくなっているというのは、都市伝説のようなウワサであり、ただの錯覚であるようだ。

自分自身が成長して大きくなったせいで、相対的にカントリーマアムが小さくなったと感じてしまうのだろうか。

「今後に関しても、現段階では規格変更の予定はございません。ただ、「カントリーマアム(贅沢バニラ/贅沢チョコ)」含め、季節限定商品や企業限定商品、大判サイズのカントリーマアムなど、「カントリーマアム」と言ってもさまざまな種類があり、商品企画により重量や内容量が異なるものがございます」

ちなみに、「バニラ&ココア」の大袋に入っている枚数は、1992年は28枚、1996年は30枚、2007年は28枚、2008年は24枚、2009年は26枚となり、その後、2枚程度の増減を繰り返し、2013年は22 枚、2014年は20枚、2022年7月から19枚、2023年11月~2024年3月までは 1枚増量の20枚、そして2024年4月からは現在の18枚となっている。

ハッキリと“カントリーマアムは小さくなっている説”を不二家に否定されたが、一応念のため、こちらでも実際に商品の重さを測ってみることにした。近所のスーパーで売っていた「カントリーマアム(バニラ&ココア)」の18枚入り袋を購入。お値段は298円(税別)。一枚当たり、16.5円だ。

うまい棒は小さくなっていた? 気になる真相は…

久しぶりに見ると、確かに昔よりもなんだか小さくなった気はしなくもない。しかし重さを測ってみると、しっかりと10gであった。ただ、過去最大時の11.5gとの差、この1.5gが、実は非常に大きい可能性もある。

そこでカントリーマアム1g分がどの程度の大きさなのかを測ってみた。すると、なんと一かじりほどもない、小さな小さな欠片にしかならなかった。これで正真正銘、カントリーマアムが小さくなっていることは、都市伝説のデマだとわかった。

 ちなみに、カントリーマアムと同じように“小さくなった説”がよくウワサされるのは、お菓子メーカー・やおきんが販売している超ロングセラー商品「うまい棒」だ。1979年7月の発売から実に42年間も値段を変えることなく、10円(税別)で販売し続けていたが、2022年の4月から12円に値段を改定。

1本10円という価格にこだわり、生産・物流・管理コスト等あらゆる点で、コストダウンの努力を続け、販売価格への転嫁を抑えてきたが、原材料費や人件費の上昇などもあり、ついに値段を変えることになったという。

そしてこのうまい棒のサイズだが、かつては1本7~9gほどだったが、2010年頃より6gになって今に至る。14年ほど前のことだが、サイズは確かに小さくなっているようだ。

とはいえ、お菓子メーカーのたゆまぬ努力によって、私たちのもとに届けられているロングセラーのお菓子たち。これから10年、20年先も、食べ続けられる未来があってほしい。

取材・文・撮影/集英社オンライン編集部

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