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〈フワちゃん大炎上〉なぜテレビは“フワちゃん”をここまで重宝にしてきたのか?「彼女を注意するほうがダサい、みたいな空気があった」「本人にヘイトが向くから番組のせいにならない」業界関係者の身勝手なホンネ

集英社オンライン / 2024年8月9日 18時14分

フワちゃん糾弾モードが止まらない。8月2日に芸人のやす子がXに投稿した「生きてるだけで偉いので皆 優勝でーす」というポストに対し、何を思ったか「おまえは偉くないので、死んでくださーい 予選敗退でーす」と暴言を投稿したフワちゃん。これにより投稿の翌日に出演予定だったフワちゃんがメインパーソナリティを務めるラジオ番組は休止、翌々日にはCM放送まで中止となった。さらに9日にはラジオ番組の降板が発表され、「芸能界史上最速の追放」と囁く声も。だが、そもそもテレビはなぜここまでフワちゃんというタレントを重宝にしてきたのか。関係者に聞いた。

テレビ制作関係者がフワちゃんを重宝する理由と、日めくりカレンダー「まいにち、フワちゃん」

制作サイドは「失言は織り込み済み」

フワちゃんの不適切投稿を受けて、レギュラー番組の「行列のできる相談所」の11日の放送回は「変更なし」としたものの、翌週以降の放送は「確認中」(どちらも日本テレビ回答)だという。

フワちゃんの今後のタレント活動がどうなるかわからないまま、8日には自身のXでやす子に直接謝罪をしたこと、さらには不適切投稿をした理由についても言及。同タイミングでやす子の所属事務所も、やす子がフワちゃんと会って話したことと、「本人は仕事に精力的に取り組んでおりますので、引き続き温かく見守っていただければ幸いです」というコメントを発表した。

フワちゃんといえば、これまでもその遅刻癖や大御所へのタメ口や呼び捨てといった数々の粗相が報じられてきた。そんな危なっかしさのある彼女をテレビ業界はなぜ起用し続けてきたのか。
ある番組制作関係者はこう答えた。

「フワちゃんのカラフルな衣装と髪型は画面的にも映えますし、ときにはひな壇芸人よりおもしろいことを言うから、『さらば青春の光』の森田哲矢もフワちゃんによく『結局こいつに持ってかれるわー』と言ってました。

あの異常なテンションで芸人をも呑みこむシーンも多々あり、番組側はそれを求めていました。しかも本人はバズらせたい一心から、何を言われてもスベってもヘコたれない強さがあった。だからこそ『フワちゃんを出しておけばいいじゃん』となりやすかった。
犯罪レベルのことはしないまでも失言をやらかすことは織り込み済みで、今回はそれがたまたまXだっただけでは、という印象です」

「スタッフ受けはよかった」

とはいえ、このコンプライアンスの厳しい時代、いつかやらかす心配のあるタレントを番組で起用し続けるリスクは考えなかったのか? それについては別のバラエティ番組のADがこう答えた。

「フワちゃんはキャスティング時によく挙がる名前です。コントロールの利きにくさがすでに視聴者にも認知されてるから、『フワちゃんがやったことだから仕方ない』と見てもらえて苦情にも繋がりにくい。
仮にフワちゃんが出過ぎたことをしても、番組ではなくフワちゃん自身にヘイトが向きやすいから番組のせいにならないというか……。もちろん番組として謝罪することもありますが、フワちゃんだからと許されることを見越していた部分も大いにあります」

また、制作側としては「台本通りに動かないチャレンジングなところも買っていた」とも言う。スポーツバラエティ番組で中堅芸人とともにフワちゃんが出演するコーナーを担当したディレクターは言う。

「番組には台本があり、我々としては演者がその通り完璧にやってくれたら助かる反面、予定調和を壊してほしいという思いも常にある。そういうときにフワちゃんはいい風を吹かせてくれてました。
私が担当したスポーツバラエティ番組ではお題を全力でこなし、スタッフ受けもよかった。フワちゃんの無礼な態度を疎ましく思うタレントさんはいたかもしれないですが、私の知る限りスタッフ受けはよかったです」

あるワイドショー番組のプロデューサーは「ああ見えて意外と常識はあったし、若手代表、若い声として使いやすい子だった」とし、だからこそ「今後も現場としては使いたいけど、フワちゃんを今後出せるかどうかはあくまでも局判断」と肩を落とした。

指原も危惧していたフワちゃんの危うさ 

また、別番組のディレクターは「壊し屋とか破壊者として江頭2:50さん的な使われ方ですよね。その後、いい意味で人に気をつかわないキャラクターが認知され、破壊者からタレントとして人気者になっていきましたよね。今回の不適切投稿が非難されるまではフワちゃんのそういうところを注意するほうがダサいみたいな空気があったのかもしれない」とまで言った。

フワちゃんは、2017年に某事務所を解雇されてからは無所属のフリーランスとして活動していたため、スケジュール調整するマネージャー的な存在はいただろうが、“教育”してくれる存在はいなかったのではないかと推測される。前出のテレビ局の制作関係者はこう話す。

「唯一のバックはフワちゃんの大親友であり、テレビ業界に連れ込んだ存在である指原莉乃でしょう。さっしーが2019年4月に『ウチのガヤがすみません!』で“大注目のYouTuber芸人”と紹介してからテレビで引っ張りだこになりました。その後さっしーが、テレビに出るときのノウハウを教えたり、Xへの投稿についても“そういう発言はよくない”とチェックし、削除させたこともあったそうです。けれど今回はさすがにさっしーもかばいきれないところはあったでしょうね」

2020年5月に発売された『フワちゃん完全攻略本』というムック本では指原とフワちゃんの対談が収録されている。そこで指原はこう述べていた。

絶妙なラインで生きている子だなって思った(笑)。英語を話せたり、気を使えたりと常識もあるんだけど、本質的にどこか欠けている部分があるから、いつか大炎上して終わると思う!

フワちゃんはこのまま終わってしまうのだろうか。一部業界関係者の間では「過去にも芸能人の不適切な発言はあったが、ここまで“迅速”な番組・CMの中止対応は初めてではないか」との声もある。
非のない者に「死んでくださーい」という衝撃的すぎる言葉を向けたフワちゃんに起死回生のチャンスはあるのか。

 一方で、“いつかどこかでやらかす”と思いながらも、フワちゃんを便利に重用していた制作側も、このまま使い捨てにするというのもあまりに身勝手ともいえないだろうか。

取材・文/河合桃子
集英社オンライン編集部ニュース班

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