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「やっと本当の“キマグレン”が始められるんじゃない?」9年ぶりに再結成した二人が語る、今もっとも大切にしている「L」とは…

集英社オンライン / 2024年8月25日 12時0分

再結成を発表したキマグレン、後押ししたのは他界した母親の最後の願い…『LIFE』で大ブレイクも、今だから話せる9年前の解散の真実〉から続く

2015年に解散してから、約9年ぶりとなる今年に再結成が発表された、神奈川・逗子発の二人組音楽ユニット「キマグレン」。9月1日には鎌倉材木座海岸にて再結成ワンマンライブ「キマグレン -再会と再開-」が開催される。ワンマンライブへの意気込みをはじめ、地元・逗子に対する想いを聞いてみた。(前後編の後編)

【画像】地元・逗子海岸でリラックスした表情のキマグレン

アーティストイメージを守るための「日サロ通い」

–––キマグレンには、やはり「逗子」「夏」「海」といったイメージを持つ人が多いと思います。そのイメージに苦しんだときはありましたか?



KUREI ありましたね。ただ、それは自分にとって都合のいい解釈だと思います。というのも、やはり「夏」「海」といったイメージに助けられたことも多いんですよ。イメージに沿って活動しなきゃいけなくて息苦しかった一方で、そのおかげで素晴らしいこともたくさん体験できた。いいとこ取りはできない、ということですね。

ISEKI 食べ物だって、同じものを摂取し続けると、やはり飽きや不調が出てきますよね。それと同じで、もっとバランスを取りたいと思うことはありました。

KUREI それこそ、イメージのために、二人で頑張って肌を焼いていた時期がありましたよ。当時、僕は外で日焼けしていたんですが、ISEKIは日焼けサロンに通っていて。「キマグレンなのに、日サロに行くのは違くない!?」って話をしました。

ISEKI KUREIは比較的すぐに日焼けできるのですが、僕はなかなか焼けなくて。ステージの映像とか見ると僕だけ白くて、「これはマズイな……」と思って日サロに通いましたね(笑)。

–––そういう意味でも、キマグレンは地元・逗子を大切に活動してきたように思います。お二人の中にも、そういった気持ちはあるのでしょうか?

KUREI 「音霊OTODAMA SEA STUDIO」を立ち上げたころは、やはり地元を盛り上げたいという純粋な気持ちが大きかったんですよ。ただ、運営を続けていく中で、逗子市や街の方々と“大人の付き合い”をしなくてはならなくなった。

そして、キマグレンの存在が大きくなるとともに、そのズレもどんどん大きくなっていきました。もちろん逗子は大好きですし、素敵な街だなと思いますが、当時のような“大人の付き合い”に戻るのはちょっと嫌ですね。

ISEKI 僕らが海の家を運営することに関して、望んでいる人もいれば、そうではない人もいるわけです。そのジレンマに苦しんだ、というのはありますね。

KUREI 逗子をレペゼンしたことで、「なんで勝手に逗子を代表しているんだ」という人も一定数いましたよ。キマグレンの名前が大きくなればなるほど、そういう人たちは増えていった印象です。

ISEKI しかも、そういう人たちの声って、意外と耳に入ってくるんですよ。現在ほどSNSが普及していない当時でもそういう状態でしたから、今はもっと大変だと思います。

ミュージックステーションに出演しても、再結成に至らず

–––2019年8月には、当時として約11年ぶり(解散してからは4年)に「ミュージックステーション」(テレビ朝日)に出演しました。そこで再結成しようとはならなかったのでしょうか?

KUREI ならなかったですね。番組出演に関しても、僕は最初お断りしていたんです。というのも、たとえテレビ出演でも、一度解散したキマグレンを復活させるには、大きなきっかけがないとできないと思っていて。でもレーベルの関係者から説得されて、最終的に出演することにしたんです。「KUREI、大人の対応をしなさい」って(笑)。

ISEKI でも、やっぱりミュージックステーションって、なかなか出演できる番組ではないですし、個人的にも出たい気持ちはあったんですよ。結果的に、周囲の説得によってKUREIも納得してくれて、「1日だけやるか」となったわけです。

–––番組出演が、KUREIさんの言う“きっかけ”にはならなかったのでしょうか?

KUREI ミュージックステーションに出たことで、余計に意固地になってしまったかもしれないです。関係者からも「1日だけならいいんじゃない?」みたいに少し冷たく扱われたこというのもあり……あと、そもそもISEKIとは違うベクトルで活動を進めていたので。

ISEKI 僕はKUREIよりも気軽に捉えていましたが、正直にいうとずっと(キマグレンとして活動することに)火はついていた状態だったんですよ。とはいえ、KUREIの言うとおり別々の道を歩んでいて、いまキマグレンをやらなきゃいけないという理由もなかった。だから、たしかに再結成は頭をよぎったけど、また引き出しにしまった、という具合です。

–––2024年9月1日に再結成ライブ「キマグレン -再会と再開-」が開催されます。“夏のアーティスト”としてのイメージが強いキマグレンですし、「もっと真夏の間に見たかった!」という声も多いのではないでしょうか?

KUREI いや、意外とそういった声は少ないですよ。暑さも厳しいので、ファンの皆さんとしても、少し後にズラしてよかったんじゃないかな(笑)。

ISEKI 「真夏に見たかった!」という声よりも、再結成したこと自体に喜んでくださる方が多いですね。ファンの皆様からしても、絶対ないと考えていたと思うんですよ。ミュージックステーションで復活したときも、結局再結成しなかったですし。

KUREI 夏から秋への変わり目って、一般的には「最近涼しくなってきたな」とか、なんとなく感じるものじゃないですか。でも、海の家を運営している人はもっとハッキリしていて。「音霊OTODAMA SEA STUDIO」の場合は、最後の営業日の次の日には建物の解体が始まっていたんです。今回の再結成ワンマンライブに際して「海の家が使える“夏の最後の日”にやりたい」と思っていたところ、貸してくれる場所が見つかった。僕らとしては「夏の最後の日にギリギリ滑り込めた!」と思っていますね。 

キマグレンの「3つのL」。もう1つ加えるとしたら……?

–––再結成ライブに向けてスタジオに入られているところだと思うのですが、ひさびさに二人で演奏して、どこか大変に感じるところはありますか?

ISEKI (2024年7月末時点で)もう4〜5回スタジオに入りましたが、とりあえずKUREIには曲を思い出してもらっていますね。

KUREI 僕は曲を思い出すのが一番大変かなぁ(笑)。ISEKIはそのあたりしっかりしているから。

ISEKI “新生キマグレン”としてステージに立つわけですから、やっぱりいろいろチャレンジしたいと思っていて。アレンジを少し変えたいとか、そういう作業は少し大変ですね。

KUREI やるからには、いま僕たちがかっこいいと思うものをやりたいしね。先ほども言いましたが、僕はこの9年間でクリエイティブが爆発していた状態なので、それをISEKIがキャッチしてくれているという。ISEKIには、いつも無茶言っていますね(笑)。

ISEKI 当時の楽曲の中で、僕らとして消化不良だったものもやっぱりあるんですよ。スタジオでは、そのあたりも納得できるように変えていますね。ファンの皆さんに受け入れてもらえるかは、ライブでやってみないとわかりませんが。

KUREI ひさびさに一緒にスタジオに入って思ったのは、すごく演奏が上手くなっているなということですね。

ISEKI ありがとうございます(笑)。でも、KUREIも解散後ずっとバンドで活動してきたので、グルーヴが強烈になっているなと思います。なので、弾き語りでも十分に勝負できると思うので、そういう意味でもすごくライブが楽しみですね。二人だけの弾き語りライブって、意外とやったことがないので。

–––過去も含めて、スタジオで制作やリハーサルをしているとき、喧嘩や言い合いになることなどはあるのでしょうか?

ISEKI 言い争いとまではいきませんが、昔はよく言い合いはしていたと思います。でも、今はあまりそういう雰囲気にはなりませんね。

KUREI 当時も、いいものを作りたいというゴールがあって、アウトプットの質を高めるために意見を出し合っていただけなので。その点は、今もあまり変わらないですね。

–––再結成ライブでは、代表曲『LIFE』はもちろん、新曲をとても期待するファンは多いです。そのあたりはどうでしょうか?

KUREI いろいろな人に聞かれるのですが……ちょっと間に合わないんじゃないかな(笑)。本当にひさびさのライブで、すべての曲が新曲みたいなものですし。

ISEKI まずはライブを成功させること。楽曲制作は、その次の段階だと思っています。

–––キマグレンは、楽曲制作の際に「3つのL(Love・Life・Local)」を大切にされています。ここにもう一つ「L」を加えるとしたら、何でしょう? 

KUREI これも当時からいろいろなところで聞かれていたんですが、僕らが決めたわけではないんですよ(笑)。あくまでも、レコード会社がキマグレンを発信するために、わかりやすくラベリングしただけなので。そのうえで、当時はよく「Live」と答えていたと思いますね。いま付け加えるとしたら、「Lonely」とかかなぁ。孤独な人を救いたいとか……こういうことを口にするから、周りから叩かれちゃうんでしょうね(笑)。あと捻り出すなら、「Loose(緩い)」とかですかね。

ISEKI そっちのほうがいいかもしれないね。緩く楽しく。キマグレンという名前にぴったりハマると思いますし、僕らの今のモードとしても、それに近くなっている気がするから、やっと本当の“キマグレン”が始められる感じがするよ。

–––最後に再結成ライブに向けて、ファンの皆様にメッセージをお願いできますでしょうか。

KUREI 僕らがかっこいいと思えるものを一生懸命作り上げて、ファンの皆さんに届けていきたいなって思っているので、ぜひ楽しみにしていてください。

ISEKI まずは9月1日、その一瞬一瞬を皆さんと一緒に楽しみたいと思います。今後の話は、それからです(笑)。

取材・文/毛内達大 撮影/下城英悟

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