〈総プレイ時間は4000時間以上?〉『ポケ森』サービス終了に“毎日2時間プレイ×7年間”の熱烈ファンは何を思う? 「卒業させてくれるのは運営だけだった」の意見も
集英社オンライン / 2024年8月31日 11時0分
スマートフォン向けアプリ『どうぶつの森 ポケットキャンプ』(iOS/Android)が今年11月29日にサービス終了することが発表された。2017年11月21日のサービス開始から約7年、このゲームにたくさんの時間を費やしてきたユーザーは、なにを思っているのだろうか。
【画像】サービス終了で一番悲しいことは? フレンドとの今生の別れ
「突然すぎるし受け入れられない」
スマートフォンでいつでもどこでも手軽にログインし、釣りをしたりフルーツを拾ったり、どうぶつたちと仲よくなったり。さらには家具をクラフト、オブジェを作って、自分だけのキャンプ場を作ることを楽しむ『どうぶつの森 ポケットキャンプ』(以下、ポケ森)。
期間限定のイベントや、フレンドとの交流などができることも特徴で、買い切りのゲームとは違い、ずっとゲームが更新されていく“終わらないゲーム”として、長年ユーザーから愛されてきた。
今回、サービスは終了してしまうが、ほかのアプリゲームのサービス終了と違うところは、今までのプレイデータを引き継いで遊べる買い切り型アプリを新たに提供予定だということ。イベントの更新やフレンドとの交流など一部の機能は利用できなくなるが、ゲームそのものを遊べなくなるわけではなく、ほかのアプリゲームに比べるとユーザーへの配慮がされている。
とはいえ、定期的に開催されるイベントがなくなることによって、“終わらないゲーム”である面が失われてしまうのは事実。もともと、『どうぶつの森』というゲーム自体が明確なゲームクリアの概念がないシリーズではあったが、新しいイベントの提供がなくなれば、やることがなくなってしまうと感じる人も多いだろう。
ネット上では今回のサービス終了に対して、〈ポケ森サ終、突然すぎるし受け入れられなくて泣いてる〉〈ショック過ぎる。私のポケ森人生が11月で終了する! 7年もコツコツ積み上げたゲーム人生が幕を閉じる事になるとは〉〈ポケ森がサ終するって知ってからずっと虚無虚無プリンになってる〉〈ポケ森サ終めちゃくちゃショックで泣いちゃったッ 明日仕事休むか〉といった悲しみの声が多くあがっている。
長い時間をかけてやりこみ、もはやポケ森が人生の一部、生活のルーティーンの中に組み込まれていたユーザーにとって、やはりそのショックは計り知れないようだ。
リリース初日から約7年間、ほぼ毎日プレイをし続けてきたという、20代女性のえむちゃんさん(@chanemu_KB)に、今の率直な気持ちを聞いた。
「ポケ森を私に卒業させてくれるのはもはや運営さんだけ」
「リリースされたのが高校生の頃で、初日にクラスメイト全員がポケ森をダウンロードしたのですが、7年経った今も現役でプレイしているのは私だけです(笑)。サービス終了のお知らせを見たのは仕事の休憩時間だったのですが、その後、全然仕事が手につきませんでした。大切な友だちを失って心にぽっかりと穴が空いてしまったような気持ちです。
買い切り型としてなら今後も楽しむことができますが、一部制限がかかる遊び方になってしまうとのことで、今までプレイしてきたポケ森とはお別れなんだなぁと思うととても寂しいです」(えむちゃんさん)
特に寂しいと感じるのは、フレンドとの交流ができなくなること。買い切り版では、フレンドのキャンプ場に行ったり、フレンドと協力してイベントを進めたりすることができなくなってしまう。「会ったこともなければ顔も知らないし本名も知らない。でもいつも一緒に遊んでくれたフレンドたちとの繋がりがなくなってしまうことが、とても寂しいです」と、えむちゃんさんは語る。
1日に数分から1時間程度を毎日プレイし、総課金額は7万円ほど。これまでポケ森を辞めようと思ったことは一度たりともないという。
しかし一方で今回、悲しみの声が上がるとともに、SNSでは〈ポケ森を私に卒業させてくれるのはもはや運営さんだけだった〉と、ゲームの辞め時を運営側が与えてくれたと、サービス終了を好意的に捉えている意見もあった。
こちらについてはどう思うのだろうか。
「できることならずっとゲームが続いてほしかったのですが、私にはポケ森を辞める理由がなかったので、その意見もすごく分かります。“終わりのないゲーム”とお別れするときは、何か理由があるはずです。飽きてしまった、忙しくて手が付けられなくなった、他のゲームの方が楽しくなってしまったなど。
でも私にとってポケ森はどれにも当てはまらなくて……。毎日コツコツとフレンドと協力してイベントを進めたり自分のキャンプ場を作り込んだりするのが本当に楽しくて、この生活がずっと続くものだと思い込んでしまっていました。ただ、完全なサービス終了ではなく買い切り型という形で残してくれることに、本当に感謝しています。最後の日までたっぷり遊んで、生まれ変わったポケ森でもたくさん遊んでいきたいと思います!」(えむちゃんさん)
最後にフレンドとの心温まる交流
ソーシャルゲームがサービス終了を発表した際、よくネット上では「○○万円も課金したのに!」といった怒りの声があがったりもするが、ポケ森はユーザーに重課金を迫るようなゲームではなく、何年間もやりこんでも数万円の課金額で抑えられている人がほとんどであるため、悲しみの声こそあれど、怒りの声があまりあがらないのかもしれない。
サービス開始から約7年間、1日に2時間、推定4000時間以上プレイしてきたというしげさん(@shige_mh10)も、サービス終了を穏やかに受け入れていた。
「正直にいうと、幼い頃からどうぶつの森が大好きだったので、まだ続いてほしい気持ちはありました。ですが、ソーシャルゲームです。いつかは終わってしまうと思ってたので『ついにこのときがきちゃったか』という気持ちはありつつも、今まで楽しませてくれてありがとうと、感謝でいっぱいです。また、終わることで一番寂しいのは、イベントの更新がなくなることよりも、フレンドさんとの交流がなくなることですね。
フレンドさんたちはゲーム内でフレンドになったため、SNSなどでのやりとりはしていません。ポケ森のサービス終了とともに、関係もそれっきりになると思います。ゲーム内ではメッセージやコメントなどのやりとりがないため、名前のとこを『ありがとう!』などに変えてる方もいます。自分もゲーム内での名前は『しげ✤今までありがと』に変えて、フレンドのみなさんに感謝の言葉をおくってます」(しげさん)
ゲームを通じて人と人を繋いできた『ポケ森』。ユーザーにとっては、出会いと別れを経験させてくれる、人生の一部になっていたことは間違いないだろう。
取材・文/集英社オンライン編集部
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