「子ども部屋おじさん」「中年童貞」「結婚や出産はぜいたく品」…アラフィフの生涯未婚率が爆上がりするなか、中年独身男性がアプローチするべき相手とは
集英社オンライン / 2024年10月3日 17時0分
〈中年の結婚にお金はかからない「経済的にメリットだらけ」といえる3つの理由〉から続く
20代後半とアラフィフでは、人口が約2倍近く違う。中年男性が若い女性と結婚するのは、そもそも数の上からも無謀だ。
人口動態から見る中年男性の婚活は45歳のキャリアウーマンが狙い目という『中年婚活 50歳、年収450万円からの結婚に必要な30の法則』(大洋図書)より一部抜粋・再構成して「年齢別の人口比と婚活戦略」についてお届けする。
45歳のキャリアウーマンが狙い目
婚活をする前にアラフィフ女性のことを知っておく必要があります。いま、アラフィフの未婚女性はキャリアウーマンが多いといわれています。
多くの女性は結婚や出産どころではなく、働く道を選んだからです。
これから婚活をするにあたって、どのような女性を狙っていくかは重要なポイントです。
さっそく結論から言うと、アナタは同年代の正規職に就く未婚のキャリアウーマンか、離婚経験のあるシングルマザーを狙っていくことになります。
平成時代からはじまった自由恋愛の風潮、非婚、晩婚化のパラダイムシフトで、多くの女性が結婚という道を選ばなくなりました。
その結果、出生数が大台の80万人を割る深刻な少子化となったのです。このまま少子化が進行すると、国力が低下して、社会保障は立ち行かなくなるといわれています。
言い方を変えれば、アナタがどんなに困ったとしても、助けてくれる制度がなにもなくなるかもしれないのです。それが2040年問題です。
この深刻な事態を生んでしまった根本的な原因は、人口のボリュームゾーンである団塊ジュニア(1971年~1974年生まれ)の非婚が進んだことでした。
生涯未婚率は戦後ずっと男性は1~2%、女性は1~4%を推移していました。しかし、みなさんが結婚適齢期を迎えた2005年から極端な上昇がはじまりました。
2020年には男性28・3%、女性17・8%と、昭和時代と比べると考えられない領域までの悪化です。
この傾向は継続して、将来的には男性30%、女性20%に到達するだろうといわれています。
アラフィフの女性たちが結婚をせず、子どもを持たなかったことが少子化という国を揺るがす事態となったのです。
アラフィフの女性たちは、アナタがこれから婚活するときにターゲットにする層です。
これから婚活するにあたって、アラフィフのアナタがいままで結婚をしなかった、できなかった理由、女性たちが結婚をしなかった理由、子どもを産まなかった理由を知ることは必須となります。
「結婚や出産はぜいたく品」という時代
団塊ジュニアは悲運な世代であることが、令和になって様々な識者から指摘されるようになりました。
1学年が200万人を超えて、受験戦争が激しく、やっと大学を卒業しても、深刻な就職氷河期と重なりました。
進学、就職で激しい競争を強いられ、脱落した者をケアすることなく、負けた者は非正規雇用の貧困者に落として低賃金で働かせました。
団塊ジュニアが社会に出てから勝ち組と負け組の格差は広がって、男性も女性も結婚どころではなくなったのです。
アラフィフのみなさんは格差社会の第一人者なのです。競争に負けた男性の低賃金労働者は自分の生活を支えるだけで精一杯、経済的な理由でとても結婚はできません。
一方、勝ち組の女性は、男性と同じように働いたので結婚どころじゃなくなりました。気づいたら男性も女性も、「結婚や出産はぜいたく品」という時代となってしまったのです。
団塊ジュニアの結婚適齢期は1990年代半ば~2000年代前半でした。
本来ならば多くの国民が適齢期に結婚&出産し、第三次ベビーブームを迎えるはずでした。
しかし、おもに経済的な理由による非婚化によって出生数は減るばかりで、多くが結婚という道を選択しなかったことで、生涯未婚率が昇竜拳のように急上昇することになったのです。
この国を揺るがす重大な分岐点で、人口のボリュームゾーンである団塊ジュニアを国がケアしていれば、日本はいまのような深刻な状況に陥ることはなかったはずです。
ケアとは企業に新卒採用を促して就職氷河期を回避するとか、非正規労働の制度を回避して若者の良質な雇用を維持する、みたいなことです。
しかし、その分岐点に国は徹底した新自由主義に走りました。新自由主義とは経済合理性や利益を優先し、政府の市場介入は最低限にするという考え方です。
人口のボリュームゾーンである団塊ジュニアが社会に羽ばたいた途端、雇用の非正規化をはじめ、低賃金やブラック労働が蔓延。
いままで地域や社会が介入した結婚も自由化して、結婚しない人、できない人が激増して悪化がとまらないまま現在に至っているのです。
「子ども部屋おじさん」や「中年童貞」の増加
筆者も経験しましたが、団塊ジュニアを直撃した2000年代半ばから2015年くらいまでのブラック労働はすさまじく、企業は非正規労働者を徹底的に安く長時間使い倒しました。
もう、男性も女性も疲弊し、結婚どころではなくなってしまったのです。
現役世代に厳しい鞭を打つだけでなく、さらに高齢者大国をつくろうとしました。政府肝いりのゴールドプラン(高齢者保健福祉推進10ヵ年戦略)や、団塊の世代が後期高齢者になる2025年問題を大きく掲げ、介護保険制度の整備などを進めました。
高齢者を幸せにするための増税もとまらなくなり、若者たちはとても結婚や出産どころか、最低限の生活をすることも怪しくなっていったのです。
アラフィフの人々は無限の競争、無限の増税を強いられ、負け組は転落、女性たちは非婚、未婚のまま仕事を続けました。そして、異次元の少子化、国家の持続が危ぶまれる人口減少の現在を迎えてしまったことになるのです。
もう、おわかりでしょうか。
アラフィフの結婚しなかった、結婚できなかった男女のタイプは正反対なのです。
競争を強いられた女性は社会進出し、頑張って働いたことで結婚どころではなくなり、彼女たちの多くは年収の高いキャリアウーマンとして生きています。いわゆる「おひとりさま」女性として現在を迎えています。
一方、結婚できなかった未婚男性は競争に負けた非正規労働者や低賃金労働者が中心で、年収は低く、いわゆる非モテという層の人々です。
モテない男性が未婚として余り、自立することができない「子ども部屋おじさん」や、女性から排除される「中年童貞」という絶望的な人々も激増しました。
正規と非正規、高年収と低年収と、階層の違う男女がマッチングしなかったことが、アラフィフの生涯未婚率が過去に前例のない水準で爆上がりする理由なのです。
生涯未婚率の上昇には、そのような背景があるのです。なので、これから婚活をはじめるアナタは、同年代のキャリアウーマンか、もしくは結婚に失敗したバツイチ、またはシングルマザーを想定しながら婚活を進めていくことになります。
ターゲットにする女性を人口動態で探る
アラフィフの中年男性が若い女性を狙うのは不可能だと伝えました。
その事実は、人口動態からも説明ができます。アナタがあわよくばと狙う結婚適齢期の28歳女性は、平成25年(1995年)生まれになります。いったいどれくらいの人数がいるのか、出生数を見てみましょう。
平成5年(30歳) 118万8282人
平成6年(29歳) 123万8328人
平成7年(28歳) 118万7064人
平成8年(27歳) 120万6555人
現在、結婚適齢期の年代は、男女合わせて120万人前後の出生数となっています。一方、人口のボリュームゾーンと呼ばれるアラフィフはどれくらいの人数がいるでしょうか。
昭和50年(48歳) 190万1440人
昭和49年(49歳) 202万9989人
昭和48年(50歳) 209万1983人
昭和47年(51歳) 203万8682人
20代後半とアラフィフでは、人口が1.7倍~1.8倍も違っています。人口動態から見ても、人生が終盤に差し掛かったアラフィフの中年男性が数の少ない20代女性を狙うというのは無謀なわけです。
婚活はたった1人を探す活動です。多くの中年男性は頑張って婚活をすれば、いままで埋もれてきた自分のことを見つけてくれる女性がいるだろうと妄想をしがちですが、残念ながら若い女性には基本的に相手にされません。
いままで母数の多い同年代から相手を見つけることができなかった男性が、数の少ない20代女性から相手を見つけるのは不可能だということです。
アラフィフ男性の婚活は、もう後がありません。このラストチャンスを逃したら、すぐにアラカンとなって、もう孤独死するだけとなります。
これから取り組む中年婚活は人口が多く、時代のパラダイムシフトによって結婚をしなかった、できなかった女性がたくさんいる同年代から探すのが鉄板となります。
文/ 中村淳彦
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