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「俺はS級盗撮魔だぞ」「白パン最高」“全国盗撮トーナメント”主催の男(23)逮捕。ずさんな素人集団?メンバーには男子高校生も…「盗撮したすぎて身体中が震える」

集英社オンライン / 2024年9月12日 18時4分

「この度 全国盗撮トーナメントを開催しようと思います」このような文言をSNS上で発信し、実際に盗撮した写真をSNSのグループ内で共有した男が、9月10日に性的姿態撮影処罰法違反の疑いで逮捕された。男らはグループ内で「盗撮したすぎて身体中が震える 大地が自然が震えている」「みんな盗撮調子どう?」などと、おぞましい文言をやりとりしていたという。

〈画像〉金沢容疑者が仲間たちに送っていたメッセージの中身と盗撮犯たちがSNSやネット上で用いる盗撮の“隠語”とは…

プロではない“ネットネイティブ世代”による犯行

京都府警は、9月10日に静岡県湖西市の会社員・金沢勇太容疑者(23)を性的姿態撮影処罰法違反の疑いで逮捕したと発表した。



金沢容疑者は、2023年10月28日15時43分頃、静岡県浜松市中央区の商業施設内にて、女性のスカート内に後方からスマートフォンを差し入れて、下着を撮影。同日16時32分ごろに、SNSのグループ内のメンバー4人に撮影した写真を共有したという。

さらに2024年3月4日には、その写真をSNSのフォロワーのみが見られる非公開アカウントに投稿し、不特定多数者に対して閲覧可能な状況にした。

「金沢容疑者は、自身が運営するSNSで『全国盗撮トーナメント開催』などと告知するほか、そこで募ったと思われる同志をLINEグループに招待し、『俺はS級盗撮魔だぞ』と発言。メンバーに『みんな盗撮調子どう?』などと焚き付けていました。画像の共有や盗撮方法の情報交換は、このLINEグループで行われていたようです。グループには容疑者を含め20都府県から最大28人が参加し、なかには高校生もいました」

事件の状況を説明するのは、性犯罪に詳しいノンフィクションライターの諸岡宏樹氏。同氏は、今回の事件について次のように分析する。

「これまで多くの盗撮犯罪を取材してきましたが、今回の事件は“ネットネイティブ世代”による犯行です。金沢容疑者も23歳と若く、小型カメラなどを駆使する従来の手練れとはまた違ったタイプだと感じました。

たとえば、以前までの盗撮犯であれば、自らを盗撮魔だと豪語しませんし、盗撮についてSNS上で発信する場合も、『鳥(撮り)』といったように隠語を用います。あるいは、鳩や鴨、鶏などの絵文字に『JC』や『JK』と加えることで、暗に『女子高生や女子中学生の盗撮』ということを表現します。

また、仮にSNSでメンバーを募ったとしても、やりとりはLINEではなく、『ディスコード』や『テレグラム』のような、メッセージが一定期間で消える秘匿性の高いツールを使うでしょう。

 盗撮時の手口に関しても、堂々とスマホをスカート内に差し入れるなど杜撰さを感じるとともに、それだけ盗撮に対する犯罪意識の低下を感じる事件でした」

「SNSには『盗撮をやめたいが、やめられない』と言っている人も…」

金沢容疑者はLINEグループのメンバーに対し、「盗撮したすぎて身体中が震える 大地が自然が震えている」「みんな盗撮調子どう?」「パンツ撮って」「白パン最高」「共有しよみんなで」といったメッセージを送信していた。こうしたやりとりからも、盗撮に対する犯罪意識が低いことがうかがえる。

また諸岡氏はかつて男子高校生の盗撮事件を取材したことがあり、今回のLINEグループに高校生が参加していたことについても触れた。

「大人が考える以上に、ネットネイティブ世代の間では盗撮行為が常習化しています。今回はたまたま事件となりましたが、たとえば、登校中にエスカレーターで同級生を盗撮して『○○の下着ゲット』とLINEで共有するなどは序の口です。

盗撮は普段から当たり前に手にしているスマホで実行でき、性犯罪の中でももっとも成立しやすい。子ども世代に対して、撮影と盗撮の違いやその意識について、改めて教える必要があると感じる事件でした」

また、盗撮や児童ポルノなどを中心にネットパトロールを行うボランティア団体・ひいらぎネット代表の永守すみれ氏も、盗撮犯罪における危険性を訴える。

「私たちは6人のメンバーで、SNSや盗撮画像の販売サイト、ダークウェブなどを中心にネット上をパトロールしています。今回摘発されたグループは把握していませんでしたが、今回のようなSNSでメンバーを募り、クローズドなグループチャット等で共有するケースは、昨今多い傾向にあります。

私たちは『盗撮行為は伝染する』と考えています。SNSなどを見て『自分もやってみたい』『自分にもできるのでは?』と思い立ち、軽い気持ちで盗撮を始めてしまうケースが多い。また、盗撮は極めて依存度の高い行為で、SNSの中には『盗撮をやめたいが、やめられない』と言っている人さえいるのです」

 警察庁が発表した2023年の盗撮検挙数は6933件と過去最多を記録している。前年比では1196件増加しており、このうちスマホによる盗撮が5474件と8割近くを占めている(*1)。盗撮行為は伝染する。ひとりひとりが、「盗撮は犯罪である」という意識を強く持っておきたい。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

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