1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

玄関あけたら配達員を装ったヒットマンが「ズドン!」白いケムリもあがり…抗争中の山口組系組員を殺人未遂容疑で逮捕……戦慄の防犯カメラ映像を入手〈宮崎市・池田組系事務所銃撃〉

集英社オンライン / 2024年9月12日 21時19分

とある住宅の玄関先に立つ白髪の男。手には段ボールを抱え、一見すると運送会社の配達員のような風体だ。しかし、玄関の扉が開き、男性が顔をのぞかせた瞬間、現場の様子は一変する。男性が段ボールを受け取ろうとした瞬間、男の手元から「何か」が発射された。勢いよく上がる白煙とともに男性はその場に倒れる。暴力団関係者らの間で出回るこの映像は、「山口組の分裂抗争の一環で起きたカチコミ(襲撃)の際に撮られたものだ」という。決定的瞬間を捉えた映像が流出した背景に何があるのか。

〈閲覧注意〉荷物を受け取ると同時に倒れこむ、組員とみられる男性。撃った男もカメラの画角から消えた

 

現場からは少なくとも6発の弾丸が発射された痕が見つかった

事件は9月9日午後、白昼の住宅街で発生した。民放記者は惨劇の一部始終をこう説明する。

「地元警察が事件を覚知したのは、9日の午後3時半ごろ。宮崎市田代町で『拳銃を持っている人がいて、発砲音がした』と110番通報があったのです。警察官が現場に駆けつけ、その場にいた60歳ぐらいの男を殺人未遂の疑いで逮捕。

男性は胸のあたりを撃たれ、病院搬送後に死亡しています。現場が暴力団事務所の敷地内だったことから、警察は抗争事件の可能性があるとして捜査を進めています」(民放記者)

複数の関係者によると、事件現場となったのは、岡山県岡山市に本部を置く指定暴力団「池田組」の傘下組織の事務所だった。

池田組は2015年の山口組分裂時に、「六代目山口組」(以下、六代目)と袂(たもと)を分かち、五代目体制の中核組織だった「山健組(現在は六代目山口組傘下)」などの離反組織とともに「神戸山口組」(以下、神戸)の結成に参画。

しかし、2020年にはその神戸からも離脱している。今回、標的にされた組は、独立組織となっていた池田組の二次団体として活動していたという。

警察発表によると、殺人未遂の疑いで逮捕された吉井誠容疑者(63)は「六代目」の傘下組織の組員とされており、NHKの報道によると、現場からは少なくとも6発の弾丸が発射された痕が見つかったとも。宅配便の配達員を装う大胆な犯行に及んだ襲撃犯は何者なのか。

「カチコミの実行犯としてパクられた吉井はもともと六代目とは別の、関西に拠点を置く組織からやってきた人間のようだ」と明かすのは、さる暴力団関係者である。

「吉井は事件当時、六代目の中核組織である二次団体『弘道会』の傘下組織に籍を置いていた。時期ははっきりしないが、所属先が替わったのに伴って、居住先も関西から名古屋のほうに移っている。わざわざ名古屋から宮崎まで出向いて事件を起こしているわけだから、組織の意向が働いている可能性もあるね」(暴力団関係者)

なぜ防犯カメラの映像が出回るのか…

ヒットマンに強襲された池田組はこれまでも、一連の分裂抗争に伴う襲撃をたびたび受けてきた経緯がある。2016年5月には、岡山市内でナンバー2の幹部である若頭が六代目側の組員に射殺され、2020年5月にも、後継の若頭が本部事務所前で同じく六代目側の組幹部に襲われて重傷を負っている。

その後、池田組は神戸山口組から離れ、同じく神戸側から離脱した「絆會」と親戚団体として連携する道を選んだが、2022年10月にも、岡山市内の理髪店で組長が六代目側の組幹部に襲われている。六代目側が執拗に池田組への攻撃を繰り返す背景には何があるのか。

「六代目側が警戒しているのは、池田組の資金力でしょう。分裂前からさまざまなシノギ(資金獲得手段)を抱え、かなりの資金を擁していたという話です。一部には百億円単位の資金を動かせるという噂もあったほどです。

分裂抗争の初期にも、神戸側に潤沢な資金を提供していたと言われています。ここ最近は絆會との関係を深めていますが、連携する絆會では、組幹部が六代目側の幹部らを次々と襲撃する事件を起こしている。

神戸のラーメン店で2023年4月に起きた六代目の傘下組織組長の射殺事件も、絆會側による犯行として組幹部が逮捕されています。資金面での後ろ盾となり得る池田組を叩くことで、絆會側を牽制する思惑もあるのではないでしょうか」

暴力団事情に詳しい捜査関係者は事件の背景をこう見立てた。

この関係者が指摘するラーメン店の襲撃事件では、くしくも、今回と同様に現場の防犯カメラ映像が出回り、関係者を騒然とさせた。「互いの陣営が襲撃の映像を流出させることで、相手側の戦意を喪失させたり、“戦果”を誇示する意味合いもある」(前出の捜査関係者)との指摘もある。来年で勃発から10年の節目を迎える日本最大暴力団の分裂抗争。その火種はいまも日本各地にくすぶっている。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください