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「朝ドラの橋本環奈は全然ギャルじゃない(笑)」平成の“伝説のギャルサー”に「なんであのとき肌を黒く焼いていたんですか?」「シミはできた?」「男と遊んでましたか?」と聞いてみた

集英社オンライン / 2024年10月1日 8時0分

昨今、「平成レトロ」「Y2Kファッション」など、若者を中心に「平成カルチャー」がリバイバルブームを起こしている。特に、当時隆盛を極めたギャル文化の再興は目ざましく、9月30日からは平成ギャルをテーマにした朝の連続テレビ小説『おむすび』(NHK)もスタートした。こうした現象を、当時のギャル文化を牽引した当事者はどんな思いで見ているのだろうか。

【現在の画像】“伝説のギャルサー”で副代表を務めたきょんさんの今

『おむすび』の橋本環奈は「全然ギャルじゃない(笑)」

ここ数年、一時は絶滅もささやかれたギャルが、再び注目を浴びている。

テレビやSNSでは多くのギャルモデル・ギャル芸人・ギャル系インフルエンサーが人気を博し、かつて流行した「アムラー」のような露出度の高いファッションも街で当たり前に見かけるようになった。


 

9月30日からは、橋本環奈主演の連続テレビ小説『おむすび』も放送がスタート。ストーリーは、橋本演じる福岡の女子高生がギャルとなって栄養士をめざすという、昨今のギャルブーム再来を反映したかのような内容だ。

放送前、同ドラマを「楽しみです」と語ったのは、かつて渋谷を中心に活動していたギャルサークル『アンジェリーク』の元副代表・きょんさん(30代)だ。

2001年に設立された同サークルはギャル文化に多大なる影響を与え、数々のメディアにも出演。

2006年放送のドラマ『ギャルサー』(日本テレビ系)のモデルになるなど、当時のギャル・ギャル男の間で知らない者はいない“伝説のギャルサー”と呼ばれていた。

 ──もともとギャルサーにいた“本物”のギャルとして、「おむすび」の放送にはどんな思いでしょう?

きょんさん(以下同) 楽しみですよ。でも、公開されたビジュアルとか見ると、全然ギャルじゃないです(笑)。

昔『ギャルサー』っていうドラマあって、あれアンジェリークが題材になったんですけど、あのときよりギャル感ないような気が(笑)。

なんか子どもっぽいっていうか…… ギャルサーの“強め”っていうマンバ(当時のギャルの中でも、肌色を黒くするなど特に派手だった『ヤマンバギャル』の略)感みたいのはないですよね。

あれは超パギャル(半端なギャルの略)です! 全然ギャルじゃない(笑)

──やっぱり本物からすると思うことがあるわけですね(笑)。ドラマでどれくらい正確に描写されるかわかりませんが、当時のギャルはどんな特徴だったのでしょう?

ギャルはとにかくポジティブです! ポジティブな言葉を掛け合って、みんなポジティブで元気になっていきます。

あと、基本的にはギャルってみんな優しいんですよ。なんでかわからないのですが、根は真面目で優しい子がめっちゃ多いです!

アンジェもメンバーが悪い道に行ったらみんなで止めてましたよ。

クラブは当時もクスリとか危ない人が多かったんですけど、そういう子はやめていきましたし、ルールを守れない子が「もう来なくていいよ」ってクビになることもありましたね。逆に、真面目じゃないと週5で日サロとか行けないですよ(笑)

“強めギャル”の条件とは?

──当時はガングロ(肌を黒く見せること)ブームだったとはいえ、週5も日サロに行っていたんですか⁉

アンジェのルールで「週5で日サロに行かなきゃいけない」っていうのがあったんですよ! もう感覚麻痺ってたと思います(笑)。

絶対真っ黒なのに「なんか白くなってきた」みたいな(笑)。なんか、アンジェに入ると先輩方に「もっと強めに」みたいなこと言われるんですよね。

みんなも強めなんで「自分も血色濃くしなきゃ」とか、自然とそうなりました。

──そんなに通っていると、日サロ代だけでもバカにならなかったのでは。

私、日サロでバイトしてたんで、タダ焼きできたんですよね(笑)。母親のやってた焼肉屋が狂牛病問題もあって閉めて、そのあと日サロの店員になって。

結構ちゃんと働いてましたけど、場所はなぜか渋谷じゃなく亀有で(笑)。当時求人かけてたのが亀有だったので、亀有でバイトして渋谷に遊びに行ってました。

──「強め」という言葉が出ましたが、「強めのギャル」とはどこで判断するんですかね? 

一番は見た目じゃないですかね。ルールが“週5日サロ”の他にも「誰よりも強めのギャルでいる」とかだったんで。

やっぱ「アンジェに入ってほしい」とか勧誘したい子も、まずは見た目から入っていたと思います。

でも、「見た目も中身も」って感じでしたね。他のルールも「アンジェリークの人以外と仲良くしない」とか「男に媚びない」とか。とにかく“強め”が重要で、「見た目も中身も強めに」みたいな。

──それはかっこいいですね! そういうルールは仲間内で「ギャルはこうあるべき」みたいなギャルマインドからできていったんですか? 

そうだと思います。ルールの根底にあるのは「ギャルだったら~」みたいな感じです。

「ギャルは非常識だと思われがち、だからこそ常識だけは守っていこう」「ギャルはチャラく見られがち、だからこそうちらは男に媚びずにいこう」みたいな。

他にもいっぱいあったと思うんですけど、忘れちゃった(笑)。でも大きく分けるとそんな感じで、その中から細かいルールができていったっていう感じ。

ギャルブーム再来の要因は……

──男に媚びないっていうと、「彼氏を作ったらダメ」みたいなルールもあったんですか?

彼氏がダメっていうのはなかったですけど、兄弟サークルと恋愛禁止ってのはありました。

「彼氏を作るのはいいけど男と遊びまくるのはダメ」「一途ならいいけどチャラチャラするのはダメ」みたいな感じですね。

やっぱ女なんでナメてくる男もいるわけで、そういう隙を見せること自体がダメなんですよ。

男に媚びたりチャラついてる人ってナメられるし噂も立つ。中身も見た目も全部強めでなきゃいけないんで、ギャルは。

──世間では非常識とかチャラチャラしているイメージを持たれていましたが、めちゃくちゃ真面目ですね(笑)。昨今の再ブームのギャルと当時のヤマンバみたいなギャルって、当事者からするとどこが違うと思いますか? 

……何があるんですかね!? どうなんだろう、今のギャル。今の子は“きれいめ”っていうのはたぶん大きな違いだと思います。

──最近、若者の間で「面倒だから入浴をあきらめる」という“風呂キャンセル界隈”なんて言葉が流行っていますが、当時のギャルも「汚ギャル」とか清潔感がないイメージが広まっていましたよね。本当に入っていないギャルが多かったんでしょうか……?

入ってなかったです! 面倒臭いから(笑)。まぁ入ってる子もいたけど、クラブとか行ってると入る時間もないんですよね。でも日サロにはシャワーがあるので、焼いたらちゃんと浴びてました。

あとは髪を洗うと髪色が落ちちゃうし、洗いづらいエクステもいっぱい付いてたり、何より体洗うと肌が白くなっちゃうじゃないですか(笑)。

当時は黒いのが正義だし、それをキープするために逆に“美意識”高い!みたいな(笑)。

 ──改めて、昨今のギャルブーム再来についてうかがいます。「おむすび」をはじめ、また平成ギャルに注目が集まっていますが、なぜこういった現象が起こっているんだと思いますか? 

なんでなんだろうって私も思ってます(笑)。なんでなんですかね?

──中には「世の中が暗いから明るいギャルマインドが求められている」みたいな説があったり……

確かにそれかもですね! 生きる上で底抜けに明るいギャルマインドみたいなのが大切で、「自由に楽しもう!」みたいな。

多様性の時代になってきて、みんな自分の個性を大事にするじゃないですか、今って。それにギャルが当てはまるんじゃないですかね。

やっぱり日本の文化であるギャルはいるべきだし、ずっていてほしいですね。またリバイバルが起こってるのは嬉しいです! もっと流行ってほしい!

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

〈朝ドラ「おむすび」で注目〉「ギャルしか勝たん!」と熱弁も自娘は「絶対ギャルになりたくない」…“伝説のギャルサー”元副代表が「今の日本に必要なのはギャルマインド」と語る理由〉へ続く

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