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心拍数上昇アラートでわかった異常とは…Apple Watch Series 10がくれる健康と睡眠の“ラグジュアリー”

集英社オンライン / 2024年10月16日 20時0分

2021年夏に大きく体調を崩したのを機にApple Watchを購入した。目当ては主にヘルスケアサポート。その後の進化の恩恵も受けながら、57歳の今、この“腕時計”とは一生ともに生きていくのだと思っている。

〈画像〉iPhone上で睡眠の質が一目瞭然

突然の動悸にパニック状態に

2021年8月のある休日。自宅でひとりくつろいでいたら、突然胸がバクン、となった。

(え? なに?)
と思うまもなく、鼓動はどんどん速くなっていく。
オノマトペで表すなら、ドッドッドッドからドドドドドとなり、生まれて初めての突然の激しい「動悸」に、大袈裟ではなく死を覚悟した。

もちろん精神的にはパニック状態である。ひとりきりだし休日だし全然収まらないし。


で、救急車のお世話になった。

搬送された救急病院で横になること、2時間。心電図に血圧に血中酸素濃度に採血…さまざまな検査をするもなにか疾患が見つかるわけでもなく、搬送時には140くらいあった心拍数と、やはり140超えだった血圧も徐々に落ち着いていった。
原因は不明、しかしなにか重篤な値が出たわけでもないので、そのまま帰宅となった。

いったい何だったんだろう‥‥と思いつつも、とりあえず検査でなにも出なかったんだから大丈夫だろう、収まってよかった、というのが正直な気持ちだった。

その2週間後の日曜にまったく同じ症状が出た。
またもや休日、またもや家でひとりだった。
喉から心臓が飛び出るんじゃないかと思うほどの激しい動悸と冷や汗、悪心、めまい……また救急のお世話になった。
さすがに不安になり、それから日数をかけて本当にたくさんの検査をした。

心臓エコー、24時間心電図ホルター、耳管検査、甲状腺CT、頭部CT、ホルモン、脳波……てんかんの検査まで。その間、2ヶ月のうちに同じような症状に6回ほどみまわれた。

ときは集英社オンライン創刊準備のころ。この頃のスケジュールアプリを見ればたくさんのミーティングや会議の予定とともに、検査や診察の予約がびっしりと記されている。

重ねて、ときはコロナ禍まっただなか。未曾有の状況下で謎の発作に悩まされ、病院行脚に明け暮れ、最後のほうでは検査結果を聞きにいくたびに「いっそ、何か見つかってくれ」と思ったほど。今思えばまともな精神状態じゃなかった。

こうした診察や検査の過程で、医師から何度か言われた言葉がある。

「メンタルかもしれませんね」
「ストレスで自律神経のバランスが崩れているのかも」
「パニック発作の可能性もありますよ」

なので、並行して心療内科の門も叩いた。

ストレスね、ストレス‥‥メディアの創刊準備ですごく多忙とはいえ、やりがい抜群、家庭でも人間関係でもとくに悩みはなし。いや、なにがストレスかって、この訳のわからない体調不良がいちばんのストレスなんだよ!…と思いながら。そしてパニック発作でもなかった。

いつかまた動悸が起きるかも…とビクビクして、自由に生活できなくなったり、そのストレスが発作につながるようなバッドスパイラルになってはいかん……と自分なりに考えた。

不安になるな、リラックスしろ……言い聞かせるのは簡単だ。でもこれだけ弱気になっているときには、もう少し安心のバックボーンが欲しい。

で、2021年10月、心拍数測定と心電図アプリからのサポートを求めて、Apple Watch Series 7を、Apple表参道で購入した。

スマートウォッチに求めるものとはなにか

スマートウォッチを使う理由とはなんだろう。
通知機能、健康管理、運動記録などを利用したい、あるいは新しもの好き、ガジェット好きというのもありだろう。

2015年に初代Apple Watchがリリースされたときにその多機能ぶりは話題となったが、正直、ウェアラブルコンピュータとしての多様性と利便性、なによりヒューマンライフとの親密性をここまでアップグレードさせるとは、この頃に想像できただろうか。

実際、2021年に遅まきながら購入した自分は、Apple Watchのことを知っているようでまったく知らなかったことに気付かされた。

私の健康上の不安材料である動悸(心拍数)については、ただ計測ができるだけでなく、高心拍、低心拍といった異常を一定時間計測したときは通知がなされる。
心電図を測定すれば心房細動の兆候の有無がわかる。

たとえば明け方に動悸が始まり、心拍数140近くなってしまったときに、Apple Watchで心電図を測定し、高心拍数表示は出るものの、心房細動の兆候がないことがわかるだけでも安心感につながるというものだ。

そもそも不整脈や動悸というのは発作が起きているときのリアルタイムの心電図測定が重要だという。けれどそうそう都合よくはいかない。

「Apple Watchの心電図はけっこう正確なので、気になったときに測定しておいて、紙に出力して診察のときに持ってきてください」

と言ったのは大学病院の循環器科のドクターだ。
Apple Watchで測定した心電図データはすべて記録され、PDF出力もできる。実際、そのデータを出力して持参したり、救急時にはiPhoneの画面の心電図データをそのまま見せて診断をあおいだこともある。

あるときは「安静時心拍数が上昇しています」とiPhoneに通知が出た。これもApple Watchの日々の測定によるものである。
これは、甲状腺ホルモンの分泌が若干過多になっていたことが原因だった。そういえばこのころはとくに食事を減らしてもいないのに、体重が減少気味であった。

この年になるとホルモンバランスの乱れはあれこれあるもので、甲状腺については服薬するほどではないとの診察のもと、放っておいたら自然に正常値に戻り、それにともないApple Watchの安静時心拍数の平均値も下がったのにはなかなかびっくりしたし、ちょっと感激した。

そんなこんなで漢方や鍼灸にも頼り、だんだんと謎の不調は落ち着いていき、結局は迷走神経が正常に機能しないことがトリガーになっての自律神経失調が原因では、ということになっている。
そういえば、最初の動悸の1週間前に注射を打ち、そのあと気分が悪くなってしばらく横になっていたことがあった。いわゆる迷走神経反射で、それがきっかけだったのかもしれない。

けれど、今もなお、Apple Watchとの蜜月は続いている。

良質な眠りがくれるもの

今年になってからは、Apple Watch Ultra、さらに、つい先日リリースされたApple Watch Series 10を入手。前者における運動時の利便性はいわずもがな、後者はそれまでの手持ちのSeries 7から一気にアップデートしたので、その進化にはまたまた目を見張るものがある。

 Series 10は、まず、軽い。フェイスが薄い。手首へのフィット感がいい。
なのに可視できる画面のエリアは大きくなっている。老眼にはありがたすぎる。
そもそも老眼対策もあってのUltra使用であったのだが、 Series 10は裸眼でも十分イケる。

頼りにしているヘルスケア機能も然り。注目の新機能、睡眠時無呼吸の検出機能を含めた睡眠アプリの充実ぶりといったらたいしたものだ。

睡眠は美容にも健康にも重要な役割を持つけれど、自分で把握できる情報量なんてほんの少し。それも正確性に欠ける。

Series 10入手をきっかけに、この秋から睡眠の記録と管理をスタートさせてみた。

これは初日の睡眠データ。

実はこの日は寝つきも悪く、終始ウトウトとあまり眠れない夜だった。それでも12時くらいにベッドに入り、自分では7時まで眠ったつもりが、実際眠れていたのは4時間あまり。深い睡眠がゼロというのも衝撃だ。実際、寝起きも悪く、疲れもとれていなかった。

一方こちらは眠くて眠くてたまらん、と22時30分ごろ、早めに就寝した日。正確には22時くらいから「報道ステーション」を見ながらリビングでうとうとしていたのだが、それもしっかり睡眠として記録されてるし。

この日はベッドに入ってから明け方トイレに起きるまでの6時間ノンストップ就寝。「は〜よく寝れた」と目覚めたのだが、コア睡眠が充実の睡眠記録を見れば納得だ。

そしてこちらが噂の睡眠時無呼吸のチェックデータ。呼吸の乱れ(無呼吸)はここ1週間では高くないらしく、ひと安心。もちろん、睡眠時の呼吸数や脈拍数まで管理してくれるのも心強い。

最近はゴルフのラウンドのおともにも。以前はプレー中は外していたのだけど、歩数を稼げるし、ゴルフアプリを使えば、距離計にもなる。スイングの邪魔になりにくいよう、ラウンド中は右手に装着するけど、計測にはなんら問題ナシ。

健康管理という名の“ラグジュアリー”

ますます楽しく、信頼度の増したApple Watch Series 10。
Apple Watchとはおそらく、いや、間違いなく一生のお付き合いになると思い始める昨今。

カルティエにロレックス……腕時計にラグジュアリーを求めたこともある。
けれど体調の転機を何度か味わった50代にとっては、この卓抜したヘルスケア機能もまた重要な「ラグジュアリー」なのだ。
ウェアラブルなアイテムに24時間、健康管理してもらえる恩恵は、10年前にはなかった贅沢であり、楽しみともいえる。

ところで、Apple社の今季リリースで、ファッショニスタたちのあいだで早くも話題なのがエルメスのバンド、Apple Watch Hermès - グランH(サティネ)- S。
めっぽうスタイリッシュでカッコよくて、編集部男子も虎視眈々と狙っている。

Apple Watchのバンドで15万円超…いや、一生のお付き合いなんだし、ここは一生使えそうなバンドを…なんて言い訳して、購入目前の自分がここにいる。

​文/志沢直子

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