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〈運動会の代休はどう過ごす?〉6割以上の親が「仕事休めない」「学童は飽和状態、塾に行かせる」共働きママたちのリアルな声と学校の切実な事情

集英社オンライン / 2024年10月10日 7時0分

運動会シーズンの10月。多くの学校で運動会のような大きな行事は、保護者が参観しやすい土日に開催され、平日が代休になるケースが多い。両親共働きの家庭が多い昨今、保護者たちは子どもの代休の日をどう過ごしているのだろうか? そこで、都内の公園で小学生のママたち100人にアンケートを取り、リアルな声を聞いてみた。また、平日が代休になることについて、先生たちはどう思うのか? 教師の本音に迫った。

〈画像でみる記事のまとめ〉運動会の代休はどう過ごす?

突然の衆議院選挙による「運動会延期」という非常事態

10月14日(月)はスポーツの日であることから、多くの学校で運動会が10月に開催される。

また、10月は東京都内では都民の日(10月1日)や学校の創立記念日により、平日が休みになる学校も多い。

更に今年度は突然の衆議院選挙の影響で、運動会の延期を余儀なくされた学校も相次いでいる。それに伴い、急に代休がずれ込み、戸惑った保護者や学校関係者も多いではないだろうか?

Xには、保護者や学校関係者による「運動会が延期になって子どもたちが残念そうにしている」「10月27日が衆議院選挙の投開票日になったことで、学校行事関係でものすごい被害を被っている」「学校の体育館が投票会場になった関係で運動会が延期になった」といったポストが多く見られる。

「学校は託児所ではない」 

学校の先生たちは代休についてどう考えているのだろうか?

東京都の公立小学校に勤務する40代男性教諭はこう語る。

「文部科学省によって年間授業時数が決められているため、本来学校が休みである土日に授業が行われた場合、平日が代休になるのは当然のことだと思います。授業時数をオーバーすることは子どもたちにとって負担になりかねません」

一方、神奈川県の公立小学校に勤務する30代女性教諭からは、こんな本音も聞かれた。

「保護者の中には『うちは共働きだから平日を休みにされたら困る』と学校に意見する人もいます。子どもが大きくなると、そこまで問題にならないので、このような意見は低学年の保護者に多いですね。

気持ちはわからなくはないですが、こちらも仕事なので、平日だったとしても代休など必要な休みはきちんと取りたいです。

スーパーや病院に営業時間があるのと同じで、平日が代休になるのは仕方がないことのような気がします。どうしても学校に行くことが必要なのであれば、教員を増やしてシフト制にするなど、根本的な仕組みを変えないとできません。

でも、そもそも学校は託児所ではないので、そこまで対応する必要はないと考えています」

また、同女性教諭は、児童の代休の過ごし方についてこのように続けた。

「児童の中には、両親が仕事で家にいない日は、シッターさんに面倒を見てもらっている子もいました。最近は親戚やご近所とのつながりが濃い家庭のほうが珍しいため、子どもの面倒を見てもらえる場所が少ないのかもしれません。

これからのことを考えると、日本もより手軽にシッターさんにお願いできる環境に変えていく必要があると感じます」

では、先生たち自身は代休をどう過ごすのか。女性教諭はこのように話した。

「私自身は旅行へいったり、友達と遊んだりしています。周りの先生には、疲れてずっと寝てるという人も多いですね。中学や高校の教諭は部活の指導があるため、休みがない場合も多いと聞きます」

共働き家庭は子どもの代休をどう過ごしている?

両親共働きの家庭が多い昨今、保護者たちは子どもの代休の日をどう過ごしているのだろうか?

そこで今回、都内の公園で小学生のママたち100人にアンケートを取り、リアルな声を聞いてみた。

その結果、100人中65人のママたちが「休みを取らない・取れない」と答えた。

「私が休みを取れない場合は、もっぱらおばあちゃん家に預けています。うちの場合、近所に私の母が住んでいるので、すごく助かっています」(40代女性 会社員 小4男児の母)

「娘が小2くらいまで有休を取っていましたが、一人でお留守番ができるようになってからは、仕事に行っています。

娘は小4くらいから私よりも友達と遊びたがるようになったので、むしろそのほうが娘にとっても好都合だと思います。出勤する前に子どもの朝食と昼食を作らなきゃいけないのが大変です」(40代女性 事務職 小6女児の母)

「どうしても仕事が休めないときは、午前中だけ出勤して、午後から有休を取って家で息子と過ごすこともあります。その場合、午前中は息子から私のスマホに何度も電話がかかってきますね。『早く家に帰って来てほしい』『暇だ』って。

何かあったらすぐに電話してほしいと思う反面、そろそろお留守番に慣れてほしいなぁとも思います」(40代女性 会社員 小3男児の母)

「今年、娘が夏休みに入ったタイミングから、仕事をリモートワークに切り替えました。そのほうが代休だけでなく、娘の体調不良や習い事の送迎に対応しやすいと考えたので。娘が小3か小4くらいになるまでは、このままリモートワークを続ける予定です」(30代女性 事務職 小1女児の母)

「仕事休めないし学童に行かせるしかないですね。そういう親がほとんどで学童はスシ詰め状態、遊ぶ場もないからずっと漫画や本をずっと読んでるみたいです。
夏休みの息子の日記をみたら『きょうもガクドウだった、ひまだった』と書いてあって胸が痛い、でも働かないと生活できないですしね」(40歳・会社員・小2男子の母)

これらの声にも一部表われているように、両親共働きの場合は、子どもを学童保育や塾などの習い事に行かせるケースが1番多かった。その数は「休みを取らない・取れない」と答えた65 人中20 人にのぼった。

「子どもが心配」「できるだけ一緒に過ごしたい」という声も

一方で、100人中35 人のママたちが「子どもの代休に合わせて仕事を休む」と答えた。

「運動会の代休は学校の年間行事予定で前もってわかるので、職場には早めにお願いして休みを取っています。旦那もその日は有休を取って、毎年家族でディズニーランドへ行っています。平日で比較的空いているのでうれしいです」(30代女性 事務職 小4女児の母)

「子どもの学校の予定に合わせてパートのシフトを組むようにしています。子どもがまだ小さいので、一人にさせるのは心配です」(40代女性 パート 小1男児の母)

「うちの子はもう6年生ですけど、娘とできるだけ一緒に過ごしたいから代休は必ず仕事を休むようにしています。毎年、代休の日は娘の友達が3〜4人来て家が溜まり場状態に。仕事を休みづらいママ友の子はうちで預かるようにしています」(40代女性 パート 小6女児の母)

「私は毎年、運動会の代休は有休を取ると決めているので、息子とどこへお出かけしようか考えるのが楽しみです。昨年は動物園へ行ったので、今年は水族館へ行こうかなと計画中です。運動会を頑張った息子へのご褒美ですね。

でも、毎年ほかにも代休の子がたくさんいて、けっこう混むんですよ」(30代女性 事務職 小3男児の母)

共働き家庭が増える今、代休の過ごし方に「正解」はない。家族としっかりコミュニケーションを取りながら、それぞれにとってベストな過ごし方を模索するしかなさそうだ。

※「集英社オンライン」では、今回の記事に関連して、学校や教育現場に関するトラブルなどの情報を募集しています。下記のメールアドレスかXまで情報をお寄せください。
メールアドレス:
shueisha.online.news@gmail.com

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

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